2023年8月5日土曜日

22年 大阪vs太陽 2回戦

4月27日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 4 0 1 1 1 0 0 0 7 大阪 4勝3敗 0.571 若林忠志
0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 太陽 3勝4敗 0.429 スタルヒン 井筒研一

勝利投手 若林忠志    2勝1敗 
敗戦投手 スタルヒン 0勝2敗

二塁打 (大)土井垣、武智、呉昌征
本塁打 (太)森下重好 1号

勝利打点 なし

猛打賞 (大)呉昌征 1


ベーブ ルース デー

 後楽園の第2試合は若林忠志監督とスタルヒンの先発で午後3時15分、国友球審の右手が上がりプレイボール。

 大阪は2回表、先頭の土井垣武がライト線に二塁打、金田正泰は二遊間ヒットでつないで無死一三塁、若林は捕邪飛、長谷川善三は三振に倒れて二死一三塁、武智修の打席でダブルスチールを決めて1点を先制、武智が右中間にタイムリー二塁打を放ち2-0、トップに返り呉昌征は四球、塚本博睦の右前タイムリーで3-0、一走呉は三塁に進み、パスボールで呉が生還してこの回4点を先制する。

 大阪は4回表、先頭の長谷川が3球ファウルで粘って右前打、武智の遊ゴロでランナーが入れ替わり、トップに返り呉の右前打で一死一三塁、塚本の一ゴロの間に三走武智が還って5-0とする。

 大阪は5回表、先頭の土井垣が二遊間にヒット、金田が右前打、若林の三前バントが内野安打となって無死満塁、長谷川の三ゴロをサード中谷順次がベースを踏んで一塁転送し「5C-3」のゲッツー、この間に三走土井垣が還って6-0とする。

 大阪は6回表、先頭の呉がセンターに二塁打、塚本の二ゴロが進塁打となって一死三塁、山口政信の右犠飛で7-0と着々と加点する。

 太陽は最終回、森下重好がレフトスタンドに第1号を放って一矢を報いるがここまで。

 若林忠志は森下の一発で完封こそ逃したものの、5安打3四球1三振の余裕の完投で2勝目をマークする。

 この試合の「雑記」欄には「ベーブ ルース デー」と書かれている。

 ロバート・クリーマー著「英雄ベーブ・ルースの内幕」には「3月に新コミッショナーのA.B(ハッピー)・チャンドラーは、4月27日の日曜日を大リーグのベーブ・ルース・デーにすると発表した。セレモニーは全球場で行われたが、最も盛大だったのはヤンキースタジアムでの催しだった。」と書かれている。

 占領下の日本でも大リーグに倣いこの日は「ベーブ・ルース・デー」となったようで、28,028人の観客を集めたのである。時差からすると世界で最初に行われた「ベーブ・ルース・デー」であった。

 昭和9年の日米野球でベーブ・ルース軍と対戦したスタルヒンが先発したのはこの日のためだったようだ。

 16,178人の観客が集まった西宮球場でもセレモニーが行われたかは不明であるが、ベーブ・ルース軍と対戦した東急の苅田久徳が出場した。

 なお、ピューリッツァー賞を受賞した大観衆を前に背番号3の後姿を撮影した有名な写真は、6月13日に背番号「3」が永久欠番に表彰された日のセレモニーで撮影されたもので、4月27日の「ベーブ・ルース・デー」のものではありません。一部で混同されているようなので念のため。


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