6月6日 (木) 西宮
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 グ軍 11勝10敗 0.524 別所昭
0 0 0 0 1 0 0 0 1X 2 パ軍 11勝12敗2分 0.478 真田重蔵
勝利投手 真田重蔵 6勝4敗
敗戦投手 別所昭 1勝1敗
二塁打 (パ)松井、辻井
勝利打点 (パ)伊勢川真澄 3
「曲者」辻井の2盗塁が光る
西宮の第2試合は別所、真田の戦後初期を代表する両投手の先発で午後2時52分、杉村主審の右手が上がりプレイボール。
グ軍は初回、先頭の安井が四球を選んで出塁、しかし河西の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってゲッツー、岡村のニゴロをセカンド小島がエラー、しかし山本一人は投ゴロに倒れて無得点。
グ軍は2回表、二死後別所が左前打で出塁するが、筒井は三振に倒れて無得点。
グ軍は4回表、先頭の岡村が四球を選んで出塁、山本は中飛に倒れ、堀井の投ゴロが「1-6-3」と渡ってゲッツー。
グ軍は5回表、二死後筒井が死球を受けて出塁、代走に木村勉が起用され、宮崎は左飛に倒れて無得点。死球の筒井はこの後数試合を欠場又は途中出場となるので、真田の剛球が指に当たった可能性がある。当時のブロマイドを見てもみんな素手で打っており、筒井がバッティンググローブを使っていたとは考えにくい。
4回まで別所に無安打に抑えられてきたパ軍は5回裏、先頭の辻井弘がセンター前にチーム初ヒットを放つと二盗に成功、伊勢川は三振に倒れるが、松井が右越えに二塁打を放ち1点を先制する。
グ軍は6回表、先頭の安井が二遊間にヒット、河西が送りバントを決めて一死二塁、岡村が四球を選んで一死一二塁、山本のニゴロはセカンド小島が二塁に送球して岡村は二封、ショート松井がゲッツーを狙って一塁に送球するがセーフ、この隙をついて二走安井が三塁ベースを蹴ってホームイン、グ軍が得意の機動力で1-1の同点に追い付く。山本には打点が記録された。
グ軍は8回表、先頭の安井がストレートの四球で出塁、続く河西は一邪飛、スコアカードの記載では送りバント失敗と書かれていないがバント失敗の可能性が高いか、ここで安井が二盗を試みるがキャッチャー伊勢川からの送球にタッチアウト、岡村も右飛に倒れて無得点。
グ軍は9回表、先頭の山本の当りは遊ゴロ、ショート松井の一塁送球が逸れて無死一塁、しかし堀井の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってゲッツー、田川も右飛に倒れて無得点。
パ軍は9回裏、一死後辻井が右越えに二塁打、辻井が三盗を決めて一死三塁、外野飛球でも良しの場面になって気が楽になった伊勢川の打球はセンターを超えてパ軍がサヨナラ勝ち。
真田重蔵は3安打4四球1死球2三振、103球の完投でハーラートップタイの6勝目をマークする。
別所昭も8回3分の1を5安打2四球1死球6三振、97回での完投。
両投手合計200球の試合は1時間6分で決着した。
パ軍内野陣は3つの併殺を決めてグ軍の機動力を封じ込めた。特に終盤の守備がサヨナラ勝ちを呼び込んだ。
「曲者」辻井の2盗塁が2得点に結びついた。9回の三盗については賛否両論があるかもしれないが、悪送球を招けばそのままサヨナラ、一死三塁となって伊勢川は外野飛球でも良しと肩の力が抜けたのである。リスクに見合う好判断であった。
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