6月7日 (金) 西宮
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 3 0 0 0 3 パ軍 12勝12敗2分 0.500 井筒研一
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ゴ軍 10勝12敗1分 0.455 内藤幸三
勝利投手 井筒研一 4勝5敗
敗戦投手 内藤幸三 4勝6敗
二塁打 (ゴ)菊矢
勝利打点 (パ)小島利男 1
佐竹一雄、連続盗塁阻止
本日も後楽園で1試合と西宮で2試合。西宮の第1試合は井筒研一と内藤幸三の先発で午後1時丁度、杉村主審の右手が上がりプレイボール。
パ軍は三番セカンドに高須清を起用、高須のスタメンは5月24日の阪急戦で七番サードに起用されて以来今季2度目となる。更に六番キャッチャーに佐竹一雄を起用、佐竹のスタメンマスクも5月12日のゴ軍戦以来今季2度目(日本プロ野球私的統計研究会様「スタメンアーカイブ」参照)。
パ軍は初回、一死後富松の当りはニゴロ、これをセカンド大友がエラーする間に打者走者の富松は二塁に進み、高須の左前打で一死一三塁、森下は三邪飛に倒れて二死一三塁、ここでダブルスチールを敢行するが「2-6-2」と折り返されて富松はホーム寸前タッチアウト。
ゴ軍先発の内藤は初回のピンチを切り抜けると2回から5回まで三者凡退と快調なピッチング。
ゴ軍は1回裏、二死後坪内が右前打で出塁すると二盗を試みるがキャッチャー佐竹からの送球にタッチアウト。
ゴ軍は2回裏、先頭の田中が左前打で出塁すると二盗を試みるが又も佐竹からの送球にタッチアウト。
佐竹が2イニング連続で盗塁を阻止してパ軍先発の井筒は調子の波に乗り、3回から5回まで三者凡退を続ける。
パ軍は6回表、先頭の平野徳松が左前打で出塁、井筒の投ゴロを内藤が二塁に悪送球して無死一二塁、トップに返り木暮の送りバントも内藤がお手玉、犠打とエラーが記録されて無死満塁、富松は三振に倒れて一死満塁、ここで高須に代わって早稲田時代の盟友小島利男が代打で登場、小島のピッチャー返しが内藤を強襲、ショート酒沢がバックアップして一塁に送球しアウト、この間に三走平野が還って1点を先制、二死二三塁となって強打の森下は敬遠、二死満塁から辻井が中前に2点タイムリー、3-0とリードを広げる。
井筒研一は終始安定したピッチングで、ピンチを迎えたのは7回に大友のヒットと菊矢の二塁打で二死二三塁とした場面だけ、ここも内藤を一ゴロに退け、5安打無四球2三振で今季2度目の完封、4勝目をマークする。
内藤幸三も9回を完投して3安打1四球8三振、自責点1の力投を見せたが自らのエラーで試合を失った。井筒は93球、内藤は113球、試合終了は午後2時丁度、試合時間は1時間丁度であった。
伊勢川に代わってキャッチャーに起用された佐竹一雄が初回、2回と連続して盗塁を阻止してゴ軍の勢いを止めたのが大きい。これで井筒が完全に波に乗った。
高須清が初回に右前打を放った。高須のヒットはイーグルス時代の昭和14年11月7日のライオン戦、8回に太田健一の代打に起用されて放った右前打以来6年半ぶりとなる。
その高須の代打に起用された小島利男が勝利打点を記録。小島のV打は大和時代の昭和18年11月2日、阪急戦で記録して以来となる。その日は偶然にもタイガース時代に共に石本秀一監督に反旗を翻した景浦将が最後のホームランを放った日でもあった。小島と高須の盟友ぶりは小島の妻である松竹少女歌劇団のスターであった小倉みね子(本名:小島千鶴子)が残した「小島利男と私 都の西北と松竹少女歌劇」を参照。
勝利打点は小島であるが勝負を決めたのは辻井弘による追撃の2点タイムリーであった。辻井は前日の試合では2盗塁で勝利に貢献したばかり。頼りになる男である。
*高須清と小島利男のサインボール。隣には若原正蔵も入っているので、昭和10年頃の早稲田大学野球部サインボールで間違いない。
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