6月6日 (木) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急 14勝9敗 0.609 天保義夫
0 0 1 0 0 0 0 2 X 3 巨人 12勝9敗1分 0.571 藤本英雄
勝利投手 藤本英雄 5勝3敗
敗戦投手 天保義夫 5勝2敗
三塁打 (巨)山田潔
勝利打点 (巨)千葉茂 2
藤本英雄、1四球で4度目の完封
後楽園の試合は天保と藤本の先発で午後3時1分、島主審の右手が上がりプレイボール。
巨人は初回、先頭の呉新亨が左前打で出塁するが、山川のニゴロが「4-6-3」と渡ってダブルプレー。
阪急は2回表、先頭の野口明の当りは遊ゴロ、これをショート山田潔がエラー、三木が左前打を放って無死一二塁と先制のチャンス、しかし下社は三振、坂田の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。
巨人は3回裏、一死後山田が左中間に三塁打、山田はここまで打率1割2分7厘であったが、前節は4試合で3安打を記録して少し調子が上向いてきた。トップに返り呉が四球から二盗に成功、山川も四球を選んで一死満塁、千葉の右犠飛で1点を先制する。
巨人は4回以降7回まで無安打。
阪急は5回表、先頭の三木が2打席連続中前打、下社も中前打を放ち2回に続いて無死一二塁のチャンス到来、しかし坂田の送りバントは一邪飛となり、二走三木が飛び出しておりファースト諏訪が二塁に送球して又もダグルプレー。
巨人は8回裏、先頭の藤本が中前打で出塁、山田が送って一死二塁、トップに返り呉が三塁線にセーフティバントを決めて一死一三塁、呉が二盗を決め、山川は投ゴロに倒れて二死二三塁、ここで千葉が右前に2点タイムリーを放ち3-0と貴重な追加点をあげる。
藤本英雄は7回以降阪急打線を無安打に抑え込み、4安打1四球5三振で今季4度目の完封、5勝目をあげる。
藤本は第6節終了時点で56回3分の2を投げて与四球は26個。完封した3試合では27イニングで8四球、その他の29回3分の2では14四球。四球から崩れる悪癖は戦前よりは改善してきているが、まだ波がある。完封数は断トツのトップながら防御率はようやくトップテン入りしたばかりという「数字」が、藤本の「真実」を語っている。
千葉茂が右打ちで全3打点を記録。千葉の「右打ち」がいよいよ本領を発揮してきた。
阪急は三木の2安打で作ったチャンスをを共に併殺で潰した。この試合の結果、二位巨人に1ゲーム差に迫られてきた。この時点でグ軍は11勝10敗であるが、後に12勝9敗に訂正されることになるので巨人と並ぶ同率二位である。開幕から突っ走ってきた阪急有利の流れに変化の兆しが見えてきた。この試合は、ペナントレースの行方を占う上でのターニングポイントとなったのである。
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