2020年1月17日金曜日

西沢道夫の投球


 西沢はここまで8試合に登板して1勝4敗、防御率5.05、WHIP1.90。51回3分の2を投げて被安打49本、与四球49個、与死球2個、被本塁打3本で、平均1イニングにヒットと四死球で2人の走者を出している。投手として限界にきていることは間違いない。

 戦前の西沢は長身から投げ下ろす速球と小さな変化球で勝負する投手であった。カットボールに近い球を投げていたと考えられる。元々四球の多いピッチングスタイルであったが、戦後は微妙なコントロールがなくなって四球が多くなり、甘い球を長打されている。


 この原因が戦争で肩を痛めたことによるとされているが、戦後も戦前同様又はそれ以上の投球を続けている投手が多く存在することは実況中継でお伝えしているとおり。清水秀雄も内藤幸三も、戦前のような剛球は影を潜めているが軟投派として好投を続けている。西沢にはその対応力がなかったということであり、戦争で肩を痛めたことが原因ではない。


 カットボールを主体とするピッチングスタイルが、微妙なコントロールを失ったことにより機能しなくなった。この後打者として大成する結果だけを見て、後付けで戦争で肩を痛めて打者に転向したとされているだけのことである。当ブログでは、西沢が打者に転向していく過程をお伝えしていきます。


*参照:2011年3月4日付け「西沢道夫のピッチング」
https://shokuyakyu.blogspot.com/2011/03/blog-post_04.html


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