2015年6月19日金曜日

17年 阪急vs阪神 10回戦


8月2日 (土) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
0 0 1 0 1 0 0 0 0  0   0   0  2  阪急 30勝29敗2分 0.508 笠松実 森弘太郎
0 0 0 2 0 0 0 0 0  0   0  1X 3  阪神 34勝28敗2分 0.548   御園生崇男

勝利投手 御園生崇男 9勝7敗
敗戦投手 森弘太郎   15勝10敗

二塁打 (急)日比野

勝利打点 なし


サヨナラ捕逸

 阪神に山口政信が戻ってきた。昭和13年秋季以来、4年ぶりに戦場から還ってきたのである。山口は「和製ディマジオ」と呼ばれ、昭和12年10月には藤井勇との激しい争いを制して月間MVPに選出(当ブログによる選出で公式記録ではありません)されるなど、戦前を代表する選手の一人です。

 1回、2回と三者凡退の阪急は3回、一死後中村栄が四球で出塁、笠松実は右飛に倒れるが、トップに返りフランク山田伝が四球を選んで二死一二塁、上田藤夫の先制中前タイムリーで1-0とする。

 阪神は初回、一番に起用された山口がいきなり右前打で出塁、昭和13年12月2日のジャイアンツ戦4回表に放った右前打以来のヒットとなる。松本貞一の三ゴロをサード黒田健吾がエラーして無死一二塁、ここで二走山口が「2-6-5」でタッチアウト、盗塁失敗が記録された。まだ試合勘が戻っていないようだ。松本が二盗を決めて一死二塁とするが、カイザー田中義雄の中飛に松本が飛び出しダブルプレー。

 3回に二死一二塁のチャンスを潰した阪神は4回、先頭の土井垣武が左前打、藤井勇も左前に流し打って無死一二塁、御園生崇男が送って一死二三塁、松尾五郎は捕邪飛に倒れて二死二三塁、野口昇が右前に逆転の2点タイムリーを放ち2-1とリードする。更に上田正が右前打を放って二死一二塁、阪急ベンチは先発の笠松から森弘太郎にスイッチ、トップに返り山口は三振に倒れてスリーアウトチェンジ。

 阪神は5回の守備からセンターの山口に代えて金田正泰を起用する。山口の復帰初戦は2打数1安打1四球1三振であった。

 阪急は5回、先頭の日比野武が左中間に二塁打、中村が送って一死三塁、森の中犠飛で2-2の同点に追い付く。阪急ではここまで日比野と中村の活躍が目立つ。

 試合はこの後、御園生と森の投げ合いが続いて延長戦に突入。阪神は8回の守備から金田に代えて3人目のセンターとして塚本博睦を起用する。

 阪神は10回表、先頭の森田定雄が左前打で出塁、日比野は右飛に倒れるが中村が中前打を放って一死一二塁、森田定雄の中前打で二走森田が三塁ベースを蹴ってホームに向かうが、センター塚本からのバックホームにタッチアウト、阪神ベンチの塚本起用がズバリ的中した。

 阪神は12回裏、先頭の上田正が死球を受けて出塁、トップに返り塚本の投ゴロで上田は二封、これは送りバント失敗か、松本が中前打を放って一死一二塁、田中の遊ゴロをショート中村がエラーして一死満塁、土井垣の打席でキャッチャー日比野が痛恨のパスボール、三走塚本がサヨナラのホームを踏んだ。阪急vs阪神の10回戦は延長12回の熱戦となったが、意外な結末が待っていた。

 御園生崇男は6安打7四球2三振で12回を完投、9勝目をあげる。


 阪神では3人目のセンターに起用された塚本博睦が守っては10回に失点を防ぐバックホーム、打っては12回にサヨナラのホームを踏むラッキイーボーイとなった。阪急では活躍が目立った中村栄と日比野武が最後はエラーと捕逸でサヨナラ負けの因となる。こちらはツイていなかった。


 

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