2015年5月16日土曜日

17年 巨人vs朝日 9回戦


7月20日 (月) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 1 0 0 1 0 3 巨人 38勝16敗1分 0.704 中尾輝三
0 1 0 0 0 0 0 0 0 1 朝日 24勝29敗2分 0.453 林安夫

勝利投手 中尾輝三 10勝6敗
敗戦投手 林安夫     13勝14敗

二塁打 (朝)浅原
三塁打 (巨)中島
本塁打 (巨)小暮 1号

勝利打点 小暮力三 1

猛打賞 (巨)小暮力三 1


小暮力三デー

 朝日は2回、先頭の岩田次男が左前打で出塁、浅原直人は三塁に内野安打、広田修三のショートへの内野安打がタイムリーとなって1点を先制する。

 巨人は3回、先頭の小暮力三が右前打を放って出塁、坂本茂の三前送りバントが野選を誘い無死一二塁、中尾輝三の一前送りバントをファースト広田が三塁に送球、タイミングはアウトであったがサード岩田が落球して無死満塁、トップに返り呉波のピッチャーへの内野安打で1-1の同点とする。なお無死満塁のチャンスが続くが水原茂の投ゴロは「1-2-3」と渡ってダブルプレー、中島治康は左飛に倒れて追加点はならず。

 巨人は5回、先頭の小暮力三がレフトスタンドへホームランを放って2-1と勝ち越す。ここから坂本、中尾、呉は三者連続三振。

 巨人は8回、一死後呉が左前にヒット、水原は左飛に倒れるが、中島が左中間に三塁打を放って3-1と突き放す。

 中尾輝三は5安打3四球6三振の完投で10勝目をあげる。


 小暮力三が決勝本塁打を含む3安打で猛打賞を獲得した。小暮の本塁打は今季甲子園球場での初ホームラン。甲子園では昭和16年には本塁打は1本も記録されていないので、昭和15年12月4日に吉田猪佐喜が放って以来のものとなる。昭和も17年なると物資不足は甚だしく、新聞のスペースは削られて関西の試合では読売新聞に試合経過の記述は書かれていないので、スタンドインしたものであるかは不明ですが、ランニングホームランとする根拠もなく、スコアカードの記録では飛球による本塁打なので柵越えの可能性が高い。左打者の小暮が流し打った柵越えホームランであったと考えられる。小暮力三はネット上では「右打ち」とされているものも見かけますが、筆者の確認する限り、公式の資料では全て「左打ち」となっています。



*戦後最初の「日本野球年報」。野球殿堂博物館も持っていない貴重な資料です。



*ここで小暮力三は「左打ち」となっています。




 

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