１６年 阪神vs巨人 １１回戦

10月29日 （水） 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 阪神 38勝36敗 0.514 松本貞一 三輪八郎
0 0 0 3 0 0 1 2 X  6 巨人 55勝20敗2分 0.733 中尾輝三

勝利投手 中尾輝三 22勝8敗
敗戦投手 松本貞一   4勝3敗

本塁打　（巨）吉原　2号

勝利打点　吉原正喜　4


吉原正喜、決勝スリーラン

　阪神は巨人戦に2連勝の松本貞一が先発して三匹目のドジョウを狙う。

　本日の巨人打線は松本の緩球を的確に捉えた。3回まで3安打を放ちながら1回は川上哲治の拙走、3回は併殺でチャンスを潰したが4回、先頭の千葉茂が左前打、川上が右前打で続き、中島治康が投前に送りバントを決めて一死二三塁、ここで吉原正喜がレフトスタンドにスリーランホームランを叩き込んで3点を先制する。

　阪神は5回から先発の松本に代わって三輪八郎がマウンドに上がる。

　巨人は7回、先頭の平山菊二が中前打、林清一が左前打を放って無死一二塁、キャッチャー田中義雄からの二塁牽制に二走平山が飛び出し「2-4-5」と送られてタッチアウト、この間に林は二塁に進み中尾輝三の三塁内野安打で二走林は動かず一死一二塁、トップに返り白石敏男の右飛で林がタッチアップから三塁を奪って二死一三塁、水原茂が四球を選んで二死満塁、千葉がセンター左にタイムリーを放って4-0とリードを広げる。

　巨人は8回、先頭の中島がストレートの四球で出塁、吉原の二ゴロでランナーが入れ替わり吉原が二盗に成功、平山が四球を選び、林は中飛に倒れるが中尾も四球を選んで二死満塁、トップに返り白石がレフト線に2点タイムリーを放ち6-0として試合を決める。

　中尾輝三は4安打4四球10三振の力投で阪神打線を完封、22勝目をあげる。この試合で10月は終了、ハーラー争いが混沌としてきた。トップは森弘太郎で25勝、23勝の神田武夫が続き、22勝で野口二郎と中尾輝三が追っている。


　怪我から復帰して4試合目となる吉原正喜が殊勲の決勝スリーランを放った。巨人は全員安打で13安打を記録、千葉茂が2試合連続で猛打賞を獲得した。


　三匹目のドジョウを狙った松本貞一は敢え無く撃沈、緩い球は慣れてくると打ち頃になります。




＊中尾輝三は4安打10三振で今季8度目の完封、22勝目をあげる。

＊吉原正喜が決勝スリーランを放った巨人打線。全員安打を記録した。