2014年7月21日月曜日

16年 大洋vs朝日 12回戦


11月8日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 大洋 43勝34敗3分 0.558 三富恒雄 長尾貞利
0 2 2 0 1 1 1 0 X  7 朝日 25勝55敗1分 0.313 山本秀雄 福士勇 横田澄賢

勝利投手 山本秀雄 7勝17敗
敗戦投手 三富恒雄 5勝9敗

二塁打 (朝)坪内
本塁打 (朝)室脇 1号、福士 1号

勝利打点 室脇正信 3

猛打賞 (朝)坪内道則 4、広田修三 3


朝日打線、毎回の14安打

 朝日は四番に岩田次男を起用。岩田は名古屋に在籍していた昭和11年9月23日にプロ野球史上初の満塁ホームランを放ち、12年春季リーグ戦終了後応召し、戦場からから戻ってきた今季も2度目の満塁ホームランを放っている強打者で、四番に入るのは昭和12年6月19日以来のこととなる。

 朝日は2回、一死後鬼頭政一が左前打で出塁、室脇正信がレフトスタンドに先制ツーランを叩き込んで2-0とする。

 朝日は3回、先頭の広田修三が中前打で出塁、トップに返り坪内道則が右前打、五味芳夫の中前打で無死満塁、戸川信夫は二飛に倒れるが四番・岩田が押出し四球を選んで3-0、鬼頭の左犠飛で4-0とする。

 朝日は先発の山本秀雄が4回でマウンドを降りて5回から福士勇が登板する。

 黒鷲も先発の三富恒雄を下げて5回から長尾貞利がマウンドに上がる。

 朝日は5回、一死後岩田がストレートの四球で出塁、鬼頭がレフト線にヒットを放ち一死一二塁、室脇は左飛に倒れるが伊勢川真澄の右前タイムリーで5-0とリードを広げる。

 朝日は6回、先頭の福士がライトスタンドにホームランを叩き込んで6-0とダメ押す。

 朝日は7回、二死後鬼頭が四球で出塁、室脇が中前打で続いて二死一二塁、伊勢川の二塁への内野安打がタイムリーとなって7-0として試合を決める。


 朝日打線は坪内道則と広田修三が猛打賞を獲得するなど、14安打の猛攻であった。

 投げても山本秀雄-福士勇-横田澄賢のリレーで大洋打線を封じ込めた。山本は4回で降板しているので現行ルールでは勝利投手とはならないが公式記録では勝利投手が記録された。三番手で登板した横田澄賢はこれがプロで唯一の登板となった。したがって通算防御率は0.00である。


 前節は16試合で合計63得点でしかなかったが、今節は22試合で123得点となる。今季最後といことで、隠し持っていた状態の良いボールを使用したと見て間違いない。これは当ブログの邪推ではなく、当時の新聞記事にはよく「飛ぶボールの使用」について書かれているのです。この頃を十把一絡げに「ボールが飛ばない」と決めつけている論調が見られるが、事実関係と当時の資料をきちんと調べることをお薦めします。トータルの数字をネットで見ているだけでは真実は見えてきません。








*14安打を記録した朝日打線。










 

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