2020年3月3日火曜日

21年 パシフィックvs阪急 6回戦


6月23日 (日) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 パ軍 15勝15敗2分 0.500 真田重蔵 
0 0 0 0 1 0 0 1 X 2 阪急 21勝13敗 0.618 野口二郎 

勝利投手 野口二郎 7勝3敗
敗戦投手 真田重蔵 9勝5敗 

二塁打 (急)坂田

勝利打点 (急)三木久一 2

猛打賞 (急)三木久一 1


坂田清春、肩と打で貢献

 後楽園の第2試合は真田重蔵と野口二郎の先発で午後3時14分、池田球審の右手が上がりプレイボール。

 阪急の西村正夫監督は、昨日の試合で六番に起用して成功した山田伝を七番に置いた。


 阪急は初回、一死後下社が遊失に生きるが二盗に失敗、青田が四球を選ぶと二盗に成功、野口明も四球を選んで一二塁とするが、三木久一は三ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。阪急は初回から積極的な走塁を見せた。


 パ軍は3回表、二死後白石が中前打で出塁すると盗塁を敢行するが、キャッチャー坂田清春からの送球にタッチアウト。


 パ軍は4回表、二死後藤井勇が中前打で出塁、森下重好はストレートの四球で二死一二塁、しかし二走藤井がキャッチャー坂田からの二塁牽制にタッチアウト。


 中盤戦で見せた坂田の「肩」が阪急に試合の流れを引き寄せることになる。


 阪急は5回裏、一死後下社が四球を選んで出塁、二死後野口明が中前打を放って一二塁、初回のチャンスには打てなかった三木が今度はレフト線にタイムリーを放ち1点を先制する。
 5回まで4安打無失点の野口二郎はリードをもらうと投球が冴え渡り、6回から8回を三者凡退で退ける。


 阪急は8回裏、先頭の三木が左前打で出塁するが、野口二郎の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー、しかし七番山田伝が中前打を放ち二死一塁、坂田の右中間二塁打で山田が快足を飛ばしてホームに還り2-0と貴重な追加点をあげる。


 野口二郎は最終回、一死後木暮力三にヒットを許すが後続を抑え、5安打1四球2三振で今季2度目の完封、7勝目をマークする。戦前の野口二郎は快速球を武器に54回の完封試合を記録したが、戦後はコントロール重視の軟投派に変身、昭和23年には現在でも最多記録として残る年間13試合の無四球試合を達成することとなる。この日のピッチングがターニングポイントとなったようだ。


 阪急は七番に起用した山田伝が2試合連続で機能した。8回はゲッツーで走者なしとなった場面で中前打を放ち坂田の二塁打で貴重な追加点となるホームを踏んだ。この年山田が一、二番以外で起用されたのはこの2試合のみである(シーズン最後の3試合は九番。日本プロ野球私的統計研究会様「1リーグ時代のデータ集 - 個人別」及び「スタメンアーカイブ」参照)。



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