第9節終了時点では森下重好が首位打者の座を守っている。打点も23打点で二冠王であるが、山本一人も23打点で並んでいる。
本塁打は加藤正二が5本でトップ。2位は3本の古川清蔵と大下弘も第9節に2本打って3本に伸ばしてきた。
注目の大下の打撃スタイルであるが、現在33三振で断トツの「三振王」。当てる打法が主流であった当時、本塁打トップの加藤はここまで三振は僅かに2個である。大下の振り切るバッティングが如何に「革命的」であったかを物語る数字であると言える。
渡辺誠太郎は僅かに「規定打数」に届いていないが現在打率4割丁度で「隠れ首位打者」。もうすぐ「規定打数」にも達してくる予定である。初期のダイナマイト打線は渡辺と富樫淳が引っ張っていることを数字が裏付けている。
昭和21年の最終的な「規定打数」は「打数300」である。昭和21年の試合数は「105試合」なので、「300÷105」=「1試合当たり約2.85打数」の計算となる。第9節終了時点では、チームごとにバラつきはあるが概ね30試合行われており、「30×2.8」=「84打数」がこの時点での「規定打数」とされている。
巨人、阪急の二強を追うグ軍では木村勉の活躍が目立つ。別所昭もピッチングだけでなく強打が魅力。
首位を行く巨人ではベストテンに一人も顔を出していないが、少し下の呉新亨、千葉茂、黒沢俊夫以外にも、多田文久三や林清一など総合力で首位を走っている。
なお、打率は「日本野球年鑑」と照合していますが、四死球や長打は当ブログが独自に手入力していますので、シーズン終了時点でないと照合できません。入力作業は慎重を期していますが、間違っている可能性は否定できませんのでご了承願います。
*「日本野球年鑑」では第9節終了時点の「規定打数」は「84打数」と定められている。
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