5月31日 (金) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 ゴ軍 9勝9敗1分 0.500 内藤幸三
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急 12勝8敗 0.600 笠松実 天保義夫
勝利投手 内藤幸三 4勝4敗
敗戦投手 笠松実 3勝3敗
勝利打点 辻功 1
内藤幸三、圧巻のピッチング
後楽園の第1試合は内藤幸三と笠松実の先発で午後1時7分、池田球審の右手が上がりプレイボール。
ゴ軍は初回、二死後坪内がセーフティバント、ピッチャー笠松からの一塁送球はタイミングはアウトであったがファースト野口明が落球、四番に座って3試合目となる田中宣顕が右前打を放ち二死一三塁と先制のチャンス、しかし菊矢は投ゴロに倒れて無得点。
阪急は2回裏、先頭の野口明がストレートの四球で出塁、三木久一の右前打で無死一三塁と先制のチャンス、しかし荒木茂は三振、坂田清春は三飛、笠松の遊ゴロで一走三木が二封されて無得点。
内藤は3回~5回を三者凡退に抑える。
ゴ軍は5回表、一死後坂本勲がストレートの四球で出塁、トップに返り酒沢政夫の右前打で坂本は二塁ベースを蹴って三塁に向かうが、ライト下社邦男からの三塁送球にタッチアウト、酒沢の当りがライナーだったことからするとちょっと無理をし過ぎたか、あるいはエンドランであったがライナーだったので一瞬躊躇したか。続く大友一明が四球を選んで二死一二塁、しかし坪内は捕邪飛に倒れて無得点。
ゴ軍は6回表、先頭の田中が一塁に内野安打、菊矢と内藤は連続三振に倒れるが、末崎正隆が四球を選んで二死一二塁、ここで好投を続ける内藤の女房役辻功が中前にタイムリーを放ち1点を先制する。
ゴ軍は7回表、先頭の酒沢がストレートの四球で出塁、大友は三飛に倒れるが、坪内が三前にセーフティバントを決めて一死一二塁、田中がストレートの四球を選んで一死満塁、阪急ベンチはここで先発の笠松から天保義夫にスイッチ、菊矢の鋭いライナーはセンターに抜けるかと見えたが、セカンド上田藤夫がキャッチしてそのまま二塁ベースを踏み、二走坪内は戻れずダブルプレー。阪急は6回の守備から荒木に代わって上田がセカンドの守備に入っていた。
内藤は6回裏に1四球を出すが無失点、7回は三者凡退とここまで1安打無失点。
阪急は8回裏、一死後天保が四球で出塁、尾西信一も3球ファウルで粘って四球を選び一死一二塁、しかしトップに返り山田伝は左飛、鳥居兵治は遊ゴロに倒れて絶好のチャンスを逃す。
内藤幸三は最終回、二死後三木に三塁内野安打を許すが、最後は上田を遊飛に抑え、2安打4四球2三振で今季2度目の完封、4勝目をマークする。終盤ややバテた感はあったが、112球の会心のピッチングであった。
昭和11年から投げ続ける内藤は今が全盛期。この年400イニングを投げるのは、真田重蔵、白木義一郎と内藤の3人のみである。プロ野球初年度には沢村栄治を抑えて奪三振王、戦後初年度には400イニング投球、2リーグ分裂初年度には新球団広島のチーム初勝利と、歴史の節目で活躍を見せる。
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