2019年12月1日日曜日

21年 中部日本vsグレートリング 3回戦


5月31日 (金) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 中部 6勝10敗2分 0.375 松尾幸造 西沢道夫 
3 0 1 0 0 0 1 0 X 5 グ軍 10勝8敗 0.556 別所昭 

勝利投手 別所昭     1勝0敗
敗戦投手 松尾幸造 0勝2敗 

二塁打 (中)松尾 (グ)清水
三塁打 (グ)木村

勝利打点 なし

猛打賞 (グ)筒井敬三 1


機動破壊

 本日は後楽園と西宮で2試合ずつ。西宮の第1試合は午後1時丁度、金政主審の右手が上がりプレイボール。

 グ軍は初回、先頭の安井亀和が中前打で出塁、筒井敬三の当りは三塁線へのゴロ、これをサード藤原鉄之助が間に合わない一塁に投げて悪送球、この間に一走安井は快足を飛ばしてホームを駆け抜け1点を先制、ヒットが記録された打者走者の筒井は二塁に進み、岡村俊昭の遊ゴロの間に筒井は三進、山本一人が中前にタイムリーを放ち2-0、堀井数男の三ゴロの間に一走山本は一気に三塁に進み、木村勉が右中間に三塁打を放ちこの回3点を先制する。


 グ軍の「機動破壊」が初回から炸裂した。


 グ軍は3回裏、先頭の堀井はスリーボールノーストライクから三振、中部の竹内愛一監督はここで先発の松尾から西沢道夫にスイッチ、木村は遊ゴロに倒れるが、清水秀雄がライト線に二塁打、別所昭が四球を選んで二死一二塁、桶川隆のライト線タイムリーで4-0とリードを広げる。


 グ軍は7回裏、一死後堀井数男が左前打で出塁、二死後堀井が二盗に成功、直後に清水がライト線にタイムリーを放ち5-0と突き放す。


 中部は最終回、先頭の古川清蔵の当りは三ゴロ、これをサード山本がエラー、続く加藤正二の遊ゴロもショート桶川がエラーして無死一二塁、木下政文の右前打で無死満塁、服部受弘が中前にタイムリーを放ち1点を返し1-5としてなおも無死満塁と一発出れば同点の場面、しかし別所が踏ん張り笠石、西沢は連続三振、二死満塁となって金山次郎に代わり代打に5年ぶり出場となる大沢清が登場、しかし大沢は投ゴロに倒れて反撃もここまで。


 今季2度目の登板となった別所昭は6安打1四球6三振1失点、自責点ゼロの完投で戦後初勝利を飾る。別所はこの後295個の勝利を積み重ね、通算310勝をマークすることとなる。


 この日のグ軍は記録こそ盗塁1個であるが、初回から積極的な走塁が目に付いた。この約75年後に、健大高崎の「機動破壊」が高校野球に革命を起こすことになるが、戦後初年度のグレートリングの機動力野球がその「元祖」となっている。



*戦後初勝利をあげた別所昭。巨人移籍後の大版ブロマイド。

0 件のコメント:

コメントを投稿