2019年12月3日火曜日

21年 パシフィックvs巨人 2回戦


5月31日 (金) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12  計 
0 0 0 1 0 0 0 0 0  0   0   0   1 パ軍 9勝11敗2分 0.450 井筒研一 
0 0 0 0 0 0 1 0 0  0   0   0   1 巨人 10勝8敗1分 0.556 近藤貞雄 

二塁打 (パ)木暮 (巨)黒沢
三塁打 (巨)山川

勝利打点 なし


伊勢川真澄、三度盗塁を刺す

 後楽園の第2試合は井筒研一と近藤貞雄の先発で午後3時3分、島主審の右手が上がりプレイボール。

 パ軍は初回、先頭の木暮力三がレフト戦に二塁打、富松信彦が四球を選んで無死一二塁、しかし小島利男の三ゴロは「5-4-3」と渡るゲッツー、森下重好も三ゴロに倒れて無得点。


 巨人は1回裏、先頭の呉新亨が四球を選んで出塁、しかし山川喜作のセカンドライナーに呉は戻れずゲッツー、千葉は右飛に倒れて無得点。


 序盤は両軍攻め手を欠き、3回まで0対0が続く。


 パ軍は4回表、一死後小島がストレートの四球で出塁、森下が右前打、辻井弘も四球を選んで無死満塁、伊勢川真澄は三直に倒れるが、松井信勝が右前にタイムリーを放ち1点を先制する。


 巨人は4回裏、先頭の山川が右中間に三塁打を放って同点のチャンス、しかし千葉は遊ゴロに倒れて一死三塁、続く黒沢俊夫はスコアカードによると「4A」でアウト、すなわち、セカンド小島がゴロを捕球してそのまま一塁ベースに駆け込みファーストアウト、三走山川は動いていない。黒沢はバントの構えをしてファースト辻井は前進守備、黒沢がバットを引いて一二塁間にゴロを転がし、小島が捌いてそのまま一塁ベースに駆け込み、三走山川は動けなかったということか。山川がスクイズのサインを見逃したが黒沢が二前にバントを転がしたとも考えられる。二死三塁となって多田文久三は中飛に倒れこの回無得点。


 巨人は7回表、一死後黒沢がレフト戦に二塁打、続く多田の遊ゴロをショート松井がエラー、一死一三塁から林清一が右前に同点タイムリーを放ち1-1、一死一二塁から二走多田が三盗を試みるがキャッチャー伊勢川からの三塁送球にタッチアウト、一走林は動いていないので多田がノーサインで走ったようだ。このケースの三盗は面白い試み、伊勢川の悪送球を誘っていたら多田の走塁は「激賞」されたところだが、伊勢川は落ち着いて送球した。11月29日付「阪急vsパシフィック 5回戦 」で伊勢川真澄の「選手名鑑」を掲載しましたが、そこには「土井垣のはげしさと対照されるしずかな捕手」と書かれている。ここはそのコメントどおりの冷静沈着な送球であった。続く諏訪裕良は投ゴロに倒れてこの回同点止まり。


 パ軍は9回表、先頭の辻井が左前打で出塁、しかし一死後松井の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー。


 パ軍は10回表、先頭の平野徳松に代わる代打佐竹一雄が一二塁に内野安打、代走に喜瀬正顕を起用、続く井筒は三振に倒れるが、トップに返り木暮がレフト線にヒットを放ち一死一二塁、しかし富松のセカンドライナーに二走喜瀬が戻れずダブルプレー。


 巨人は11回裏、一死後山田潔が左前打で出塁、続く呉の打席で山田が二盗を試みるが伊勢川からの二塁送球にタッチアウト、呉の三ゴロをサード高須清が一塁に悪送球して二死一塁、呉が二盗を試みるが又も伊勢川からの送球にタッチアウト。


 12回も両軍無得点、規程により引き分く。


 井筒研一は139球で12回を投げ抜き5安打1四球1三振1失点、自責点ゼロ。


 近藤貞雄は166球で12回を投げ抜き8安打5四球2三振1失点、自責点1。


 パ軍は終始押し気味に試合を進めたがあと1本が出ず、9残塁を喫した。


 巨人守備陣はノーエラー、3つの併殺でピンチを切り抜けた。


 伊勢川真澄は巨人が試みた3つの盗塁をすべて刺す堅守を見せた。



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