6月1日 (土) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 巨人 10勝9敗1分 0.526 藤本英雄
1 0 0 0 0 0 0 0 0 1X 2 阪急 13勝8敗 0.619 天保義夫
勝利投手 天保義夫 5勝1敗
敗戦投手 藤本英雄 4勝3敗
二塁打 (巨)藤本 (急)野口明
勝利打点 (急)青田昇 2
青田がサヨナラ打
後楽園の第2試合は藤本英雄と天保義夫の先発で午後3時11分、池田球審の右手が上がりプレイボール。
巨人は初回、一死後山川が四球を選んで出塁、続く千葉の打球は右翼後方へ、これをライト野口二郎がナイスキャッチ、このプレーについて「雑記」欄にわざわざ「背走好捕」と書かれている。ウィリー・メイズのような背面キャッチであったかどうかは不明。二死一塁から黒沢の右前打で山川は三塁に進むが、多田は三ゴロに倒れて無得点。
阪急は1回裏、先頭の山田伝がストレートの四球で出塁、野口二郎と青田は共に初球を叩いて外野飛球に終わるが、野口明の右中間二塁打で一走山田が一気にホームに還って1点を先制する。
2回から4回まで無安打の巨人は5回表、先頭の林清一が左前打で出塁、諏訪裕良は左飛に倒れるが、藤本の右中間三塁打で林が還って1-1の同点とする。
その後は天保、藤本の投げ合いで9回まで両軍無安打。
巨人は10回表、先頭の藤本がレフト線にヒットを放って出塁、続く山田潔のカウントがノーボールツーストライクのところで天保が一塁に牽制、藤本は釣りだされて一二塁間に挟まれるが、ファースト野口明からの送球が悪送球となる間に藤本は三塁まで進んで無死三塁、山田が四球を選んで無死一三塁、トップに返り呉新亨の打席で山田が二盗を決めて無死二三塁、呉は一邪飛に倒れて一死二三塁、山川も投ゴロに倒れて二死二三塁、千葉も遊ゴロに倒れて絶好のチャンスを逃す。
ピンチの後にはチャンスあり、阪急は10回裏、先頭の山田伝が四球を選んで出塁、野口二郎は一飛に倒れて一死一塁、続く青田の打席で山田が勝負の二盗を決めて一死二塁、青田が期待に応えて右翼線にヒット、二走山田がサヨナラのホームを駆け抜け阪急が接戦をものにする。
阪急は5回戦にして対巨人戦で初勝利。
天保義夫は4安打6四球2三振の完投で5勝目をマークする。
藤本英雄は9回3分の1を完投して6安打6四球4三振。2つの失点は何れも先頭打者を四球で歩かせたもの、力任せのピッチングから徐々に脱皮してきてはいるが、依然として悪い癖が抜けきらない。
10回の攻防で両軍の「山田」が見せた「盗塁」が明暗を分けた。9回裏の山田伝の二盗は勝負を賭けたもので賞賛されるが、10回表の山田潔の二盗はどうか。一三塁だと守備側は複数のパターンに対応する必要があるが、二三塁だと選択肢が狭まり開き直って守ることができる。1点勝負のあの場面では、敢えて一塁走者を動かさない手があったのではないか。
サヨナラ打の青田昇はこの試合まで82打数26安打、打率3割1分7厘と開幕から好調を続けてきたが、打点は20試合で僅かに「5」とチャンスにからっきし打てなかった。ようやく本領発揮というところか。なお、5月の月間MVP発表時に「8個で現在盗塁王」とお伝えしていましたが、5月31日現在では坪内道則が11個で盗塁王でした。この場をお借りして訂正させていただきます。
*野口二郎のキャッチについて、「雑記」欄には読みずらいですが「背走好捕」と書かれている。
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