今節は大洋が3勝0敗1分で南海を逆転して春季二位に浮上、復調した阪神が3勝1敗、巨人が3勝1敗で春季優勝を決め、阪急が2勝2敗1分、南海が2勝2敗で春季三位に転落、名古屋が1勝2敗1分、朝日が1勝2敗1分、黒鷲が0勝5敗であった。
週間MVP
投手部門
大洋 野口二郎 1
名古屋 西沢道夫 1
今節の投手部門MVPには延長28回を投げ合った西沢道夫と野口二郎が選出された。野口は他に2完封もある。
打撃部門
黒鷲 木村孝平 1
今節17打数9安打と爆発、2試合連続猛打賞を獲得した。全くの無名であるが、戦前を代表する強打の内野手である。
巨人 水原茂 1
今節15打数6安打2得点2打点。巨人の春季優勝に貢献した。
南海 北原昇 2
今節15打数7安打3得点4打点。実に実戦向きの選手である。
殊勲賞
名古屋 古川清蔵 1
5月24日の大洋戦9回に2点のビハインドから起死回生の同点ツーラン。延長28回の首謀者である。
巨人 中尾輝三 1
5月23日の名古屋戦で完封勝利と勝利打点を記録。巨人の春季優勝を決めた。
大洋 三富恒雄 4
8節目にして実に4度目の受賞。5月24日の第一試合巨人戦に完封勝利。延長28回の伏線となった。
敢闘賞
大洋 佐藤武夫 1
5月24日の名古屋戦、延長27回裏に二塁打を放ち、織辺由三の中前打で三塁ベースを蹴ってホームに生還・・・と思われたところ、三塁ベースを回ったところで転倒、戻れずにタッチアウト。膝に故障を抱える佐藤は第一試合に続いてマスクを被り続けること36回、ホームベースにたどり着くことはできなかった。
名古屋 木村進一 1
同じく延長28回を戦い嘔吐2回、鎮痛薬を求めるがなく、仁丹を喫んで倒れても止まぬ意気を示す。
南海 中野正雄 1
今節14打数6安打1得点2打点の活躍を見せる。
技能賞
大洋 苅田久徳 1
5月24日の名古屋戦、延長26回の守備で神業的中継プレーを見せてホーム寸前野口正明を刺す。苅田がプロ野球で輝いた最後の瞬間であった。
阪神 御園生崇男 1
5月23日の阪急戦で完封勝利を飾ると、26日の黒鷲戦では一番打者としてスタメン出場した。
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