6月13日 (土) 函館
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 4 0 0 4 南海 23勝13敗 0.639 川崎徳次
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 巨人 24勝12敗 0.667 須田博
勝利投手 川崎徳次 7勝5敗
敗戦投手 須田博 3勝2敗
二塁打 (南)中野
勝利打点 岡村俊昭 4
川崎徳次、函館で巨人を完封
函館の第二試合は川崎徳次と須田博の先発で、午後4時10分、横沢三郎主審の右手が上がりプレイボール!
南海は5回まで無安打。6回、先頭の八木進が三塁にチーム初安打となる内野安打を放つが、柳鶴震は二飛、トップに返り国久松一も二飛、猪子利男は三ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。
南海は7回、先頭の北原昇がレフト線にヒットを放ち二盗に成功、春季首位打者に輝いた岩本義行は四球を選んで一死一二塁、岡村俊昭が中前にタイムリーを放って1点を先制、中野正雄が左中間に二塁打を放って2-0、川崎は三振に倒れるが、八木が中前に2点タイムリーを放って4-0とする。
川崎徳次は巨人打線を4安打3四球1死球無失点に抑えて7勝目をあげる。
何故この試合の先発が神田武夫ではなかったのか。一般に、神田の胸の病は周りは知らなかったとされています。当ブログはこの通説に昔から疑問を抱いていました。そもそも、自分のチームのエースの体調がいいか悪いかは、同じ職場の人間にとって一番の関心事項です。なぜなら、自分の業績が上がらなくてもエースが頑張ってくれれば自分のチームの評価が上がり、自分にもメリットがあるからです。「チーム」を皆さま方の「職場」に置き換えてみてください。同僚の、ましてや自分の部下の体調が分からないはずがないことくらい、組織で働いている方にはご理解いただけるのではないでしょうか。こんなことすら分からない管理職は即刻辞表を提出するべきでしょう。
したがって、この大事な函館での夏季シーズン開幕を飾る巨人戦に神田を先発させなかったということは、南海首脳陣が神田の体調の変化に気付いていたことの証であると当ブログは考えます。血を吐きながら投げ続ける神田武夫を「悲劇のヒーロー」と仕立て上げた方がが何かと都合がいい事情が分からない訳でもありませんが、当ブログは客観的事実を解明するために当ブログを運営しているものです。「神田の体調を南海球団が気が付いていたからこそ、この試合に川崎を先発させた」というのが当ブログの考えです。
おっしゃる通り誰も知らなかったというのはありえませんよ。ただ、チーム内の限られた人間しか認知していなかったかもしれません。
返信削除南海軍の永井南洋マネージャーの話を大和球士の「ボクの交友録」より引用します。
……
エースの神田武夫(京都商)は胸をわずらっていてかわいそうです。去年は24勝をあげましたが、今年は、この後、何勝をあげられますことやら……投げると、血痰が出ることがあります。そのたびに、ハンカチで口を押さえますがね……チームのなかでも知っているのは、同じように肺を患っている二塁手北原昇(立大)ぐらいなものでしょう……。この話は絶対に秘密にしておいてくださいよ……絶対に……。
……
あと、病気が進行してマスクをつけてベンチ入りしていたという話もありますが、これは同期の長谷川善三が否定しています。
川崎は夏季前半神田を助ける活躍をしますが7月半ば盲腸で離脱、石田光彦がカバーすることとなります。秋季の開幕投手も川崎ですね。
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