9月8日 (金) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 1 1 3 5 タイガース 44勝20敗2分 0.688 木下勇 若林忠志
0 0 0 0 0 0 0 2 0 2 名古屋 24勝39敗3分 0.381 大沢清 繁里栄
勝利投手 若林忠志 14勝3敗
敗戦投手 繁里栄 9勝14敗
二塁打 (タ)本堂、木下
三塁打 (名)村瀬
門前真佐人、決勝タイムリー
前半戦はタイガース先発の木下勇、名古屋先発の大沢清が好投。タイガースは6回まで3安打で無得点、名古屋は7回まで2安打で無得点であった。
タイガースは7回、一死後木下が左中間に二塁打、伊賀上良平のピッチャー強襲ヒットで木下が還り1点を先制する。
名古屋は8回から大沢に代えて繁里栄をマウンドに送る。大沢はファーストに回りファーストの三浦敏一がキャッチャーに回りキャッチャー服部受弘のところに繁里が入る。小西徳郎監督お得意のローテーションである。
タイガースは8回、先頭のジミー堀尾文人の遊ゴロをショート木村進一がエラー、景浦将の左前打で堀尾は三塁に進み無死一三塁、ここで景浦が二塁に走りタッチアウトとなる間に三走堀尾が生還して2-0とする。堀尾には盗塁が記録されておらず景浦には盗塁失敗が記録されているので、ディレードスチールの可能性が高い。景浦はこのところ走者に出るとこの手のトリックプレーを見せている。
名古屋は8回裏、先頭の村瀬一三が右中間に三塁打、タイガースベンチはここまで好投を続けてきた木下を下げて若林忠志をリリーフに送る。木村に代わる代打村松幸雄の遊ゴロをショート皆川定之がファンブル、村瀬は三塁から動かず無死一三塁、村松の代走に天野竹一が起用される。門前真佐人の捕逸で天野は二進、村瀬は動けず無死二三塁、ここで村瀬がホームスチールを決めて1-2、桝嘉一の三ゴロの間に二走天野は三進、石田政良の遊ゴロの間に天野が還って2-2の同点に追い付く。
タイガースは9回、先頭の松木謙治郎が四球を選んで出塁、本堂保次の投前送りバントは正直過ぎて繁里は二塁に送球するが二塁ベースカバーに入ったセカンド中村三郎がダブルプレーを焦って二塁ベースタッチは認められず一塁もセーフで無死一二塁、記録は中村のエラー、堀尾の送りバントは内野安打となって無死満塁、景浦は三振に倒れるが門前が中前に決勝タイムリーを放って3-2、皆川が押出し四球を選んで4-2、二死後若林が左前にタイムリーを放って5-2として試合を決める。
若林忠志は9回の名古屋の攻撃を1四球無失点に抑えて14勝目をあげる。
8回裏に代打で起用された村松幸雄はシーズン開幕から好投を見せていたが肩の故障で温泉治療に専念して久々に復帰してきた。村松幸雄を伝える進藤昭著「戦場に散ったエース 村松幸雄の生涯」には「4月18日のライオン戦を最後に村松の登板はプッツリ途絶えた。肩の故障を直すためしばらく休養することとなった。・・・治療は、藤枝の中心街からほど遠くない山すそにある志太温泉での湯治が中心だった。志太温泉は白濁した塩味のする湯が特徴で・・・」と書かれています。但し実際の休養前最後の登板は4月19日のタイガース戦で7回から先発の松尾幸造をリリーフして3イニング投げた時です。
*木村進一の代打に村松幸雄が起用された。木村(後の西村進一)は右手首を失っただけで戦場から戻り戦後は母校・平安高校の監督として全国制覇を達成するが、村松は戦場から戻ることはなかった。
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