2021年12月21日火曜日

21年 中部日本vsセネタース 13回戦

9月22日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 2 0 1 0 5 0 0 1 9 中部 31勝48敗2分 0.392 久野勝美
0 0 0 1 0 0 1 1 0 3 セ軍 36勝45敗 0.444 一言多十 黒尾重明

勝利投手 久野勝美 1勝1敗 
敗戦投手 一言多十 6勝13敗

二塁打 (中)小鶴、藤原
三塁打 (中)杉浦、小鶴、古川 (セ)長持
本塁打 (セ)飯島滋弥 9号、大下弘 18号

勝利打点(中)杉浦清 3


久野勝美、プロ入り初勝利

 後楽園の第1試合は久野勝美と一言多十の先発で午後1時2分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 日曜日のこの日、後楽園球場は24,634人の観客を集めた。第2試合に人気の巨人vsタイガース戦が組まれていること、第1試合に話題の大下が登場することが要因である。

 9月9日(日)の西宮球場は28,149人であったが、後楽園で2万人越えは初めてである。昨日の後楽園は土曜日としては東西通じて初の1万人越えであった。終戦から1年が経過して、確実にプロ野球人気が盛り上がってきている。

 中部は2回表、先頭の小鶴が四球で出塁、続く杉浦清監督が左中間にタイムリー三塁打を放ち1点を先制、加藤正二の遊ゴロでは杉浦三塁ストップ、藤原鉄之助の一ゴロの間に杉浦がホームインして2-0とする。無死では無理をせず、一死になって次の打者が投手の久野ということで突っ込んだのであろう。

 中部は4回表、一死後杉浦が左前打で出塁、加藤の一ゴロの間に杉浦は二進、藤原の右前タイムリーで3-0とする。

 セ軍は4回裏、大下がライトスタンドに第18号ホームランを叩き込んで1-3と追い上げる。大下は9月7本目の本塁打となる。

 中部は6回表、先頭の加藤が二失に生き、藤原の右越え二塁打で無死二三塁、久野はストレートの四球で無死満塁、ここは歩かせる場面ではないので一言はストライクが入らなくなっている。ここから中部打線は一言がストライクを取りに来た好球を狙い打ち、三村が左前タイムリー、トップに返り岩本も左前タイムリー、金山が中前タイムリーで6-1として一言をKO、リリーフに黒尾重明が登板、古川の遊ゴロ併殺の間に三走三村が還って7-1、小鶴の中越えタイムリー三塁打で8-1と突き放す。

 セ軍は7回裏、一死後長持が中越え三塁打、宮下義雄の左犠飛で2-8とする。

 セ軍は8回裏、飯島がレフトに第9号ホームランを叩き込んで3-8とする。飯島は9月6本目の本塁打。

 9月に入って全球団合計39本の本塁打が飛び出しているが、その3分の1となる13本を大下と飯島で叩き出している。

 中部は9回表、一死後古川が右中間に三塁打、小鶴の三ゴロの間に古川が生還して9-3とダメ押す。

 久野勝美は6安打2四球2三振の完投でプロ入り初勝利を記録する。

 8回に飯島滋弥がレフトに放ったホームランは「千代田生命」の看板を直撃して破壊した。千代田生命は福沢諭吉の門下生が創業者であることから慶應出身者が多かったが、慶大出身の飯島がその看板を破壊したのである。千代田生命は54年後の2000年に経営破綻することとなる。

*「雑記」欄には飯島が「千代田生命の看板を壊す」と書かれている。


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