2021年11月28日日曜日

21年 阪急vsゴールドスター 12回戦

9月20日 (金) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 1 1 0 2 阪急 43勝43敗 0.500 溝部武夫 野口二郎 
1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 ゴ軍 30勝46敗1分 0.395 内藤幸三

勝利投手 野口二郎 10勝12敗 
敗戦投手 内藤幸三 16勝19敗

二塁打 (急)森田、野口明 (ゴ)酒沢

勝利打点 (急)野口二郎 5


阪急、野口兄弟で逆転勝ち

 西宮の第1試合は溝部武夫と内藤幸三の先発で後楽園と同時刻の午後1時丁度、金政球審の右手が上がりプレイボール。

 ゴ軍は初回、一死後大友一明が左前打で出塁、酒沢の右前打で大友は三塁に進み、ライト野口二郎からの三塁送球を見て打者走者の酒沢も二塁を狙うが、サード坂井豊司から二塁ベースカバーのショート上田に送球されてタッチアウト、二死三塁から坪内道則監督が三塁線にタイムリーを放ち1点を先制する。

 ゴ軍は3回裏、一死後中村信一がストレートの四球で出塁、続く大友もボールが2つ続いたところで阪急ベンチは先発の溝部を下げてライト野口二郎をマウンドに送り、野口が後続を抑える。

 ゴ軍先発の内藤は快調なピッチング、3回は先頭の森田定雄にレフト線二塁打を許すが後続を抑え、4回も先頭の青田に中前打を打たれるが併殺で切り抜け、6回は一死後山田伝にヒットから二盗を許すが後続を抑え、6回まで3安打無失点。

 阪急は7回表、先頭の野口二郎が13試合連続となるヒットを中前に放って出塁、日比野武の右前打で野口二郎は二塁を回りかけるが、プロ入り初出場のライト小前博文が二塁に送球してオーバーランした野口はタッチアウト、小前はプロ入り初補殺を記録、しかし坂井が左前打を放って一死一二塁、森田は中飛に倒れるが、荒木茂に代わる代打野口明がレフト線にタイムリー二塁打を放ち1-1と追い付く。

 阪急は8回表、先頭の山田が四球を選んで出塁、上田が左前打で続き、青田は右飛に倒れて一死一二塁、ここで野口二郎が左前にタイムリーを放ち2-1と逆転に成功する。

 野口明が同点打、二郎が決勝打と、野口兄弟で逆転勝ちした。

 リリーフの野口二郎は6回3分の2を5安打無四球無三振無失点に抑え、10勝目をマークする。野口は戦争を挟んで2年のブランクがありながら6シーズン連続二桁勝利を記録した。

 スミ一を守り切れなかった内藤幸三は僅かに最多勝の可能性を残しているが、この敗戦で厳しくなった。

 この試合がプロ入り初出場となった小前博文は向陽中学時代、1学年先輩となる別当薫と共に昭和13年の春と夏の甲子園に出場した。センバツでは2試合で5打数2安打、夏は3試合で11打数6安打。甲子園通算16打数8安打、打率5割を記録した強打者であり、昭和22年にはシーズン100安打を達成することとなる。

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