2020年5月14日木曜日

21年 パシフィックvs阪急 9回戦


7月14日 (日) 後楽園 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 0 0 0 2 2 パ軍 19勝23敗2分 0.452 井筒研一 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪急 26勝19敗 0.578 野口二郎 

勝利投手 井筒研一 6勝10敗
敗戦投手 野口二郎 7勝6敗 

二塁打 (パ)藤村隆男 (急)下社、上田
三塁打 (パ)藤井

勝利打点 なし


井筒研一、4安打完封

 後楽園の第2試合は井筒研一と野口二郎の先発で午後3時22分、池田主審の右手が上がりプレイボール。

 パ軍はピッチャー登録の藤村隆男を初めて野手としてスタメン起用、五番ファーストに据えた。今季藤村の登板は3試合だけ、翌年も5試合だけで、藤村が投手として花開くのはタイガースに移籍後のこととなる。


 パ軍は初回、先頭の木暮が中前打で出塁、しかし白石の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー。


 阪急は1回裏、先頭の上田が四球から二盗に成功して無死二塁と先制のチャンスを作るが、後続が凡退して無得点。


 阪急は2回裏、先頭の下社が右越えに二塁打を放って又も無死二塁のチャンス、しかし荒木の遊ゴロに下社が三塁に走ってしまい「6-5」と送球されてタッチアウト。二塁ランナーは自分の左の打球にはゴ―、右の打球はストップが鉄則。荒木は一塁に残るが、続く日比野の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。


 阪急は3回裏、先頭の鳥居兵治が右前打を放って3イニング連続先頭打者が出塁するが、坂井豊司の一ゴロをファースト藤村隆男が一塁ベースを踏んでから二塁に送球して鳥居もタッチアウトとなってダブルプレー。初めてファーストを守った藤村隆男に「好守」の記載はないが好判断であった。


 パ軍は5回表、その藤村が右中間に二塁打を放って五番起用の期待に応えるが、高須清は左邪飛、伊勢川は中飛、松井信勝はストレートの四球で歩くが、井筒は三振に倒れて無得点。


 阪急は5回裏、先頭の下社が中前打で出塁、しかし井筒の一塁牽制でタッチアウト、後続も倒れて無得点。


 パ軍は8回表、一死後井筒がレフト線にヒット、トップに返り木暮が四球を選んで一死一二塁、しかし白石の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー。


 阪急は6回から3イニング連続三者凡退で試合は最終回へ。


 パ軍は9回表、先頭の藤井勇が右中間に三塁打、森下は四球を選んで無死一三塁、藤村隆男の当りは遊ゴロ、これをショート坂井がエラー、これを見て三走藤井がホームに走り、坂井からのバックホームをかいくぐって先制のホームを踏んで1-0、高須の三塁内野安打で無死満塁、伊勢川の左犠飛で2-0とする。


 阪急は9回裏、二死後上田がライト線に二塁打を放って最後の粘りを見せるが、山田が左飛に倒れてゲームセット。


 井筒研一は4安打1四球2三振で今季3度目の完封、6勝目をマークする。


 阪急は序盤のチャンスを生かせなかったことが敗因となった。シーズン当初は首位を走っていた阪急であるが完封負けはこれで8試合目と全球団ワースト、投手陣の粒は揃っているが打線に核がいないため零封負けが多い。


 決勝点を呼び込んだ藤村隆男の遊ゴロには打点が付いていないので「勝利打点」にはならないが、実況のとおり好守に活躍を見せた。


 勝負を決めたののは9回に先頭打者として三塁打を放った藤井勇であるが、藤井は6回の守備では鳥居のライト線へのライナーを好捕して井筒を助けた。鳥居はこの回の先頭打者だったので藤井のファインプレーは大きい。外野手の守備は得点に直結する。井筒はこのプレーをきっかけに6回から3イニング連続三者凡退の好投を見せた。序盤は常に先頭打者を出して苦しんでいたが、藤井のファインプレーが流れを変えたのである。


 パ軍守備陣は無失策で井筒を盛り立てた。一方、阪急守備陣は3失策。野口二郎も最終回までよく踏ん張ったが、最後は坂井のタイムリーエラーで決着した。下社の2度の走塁ミスも響いた。



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