5月16日 (木) 西宮
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 セ軍 5勝6敗 0.455 白木義一郎 大下弘
0 0 0 0 4 2 0 0 X 6 阪急 8勝3敗 0.727 前川八郎
勝利投手 前川八郎 2勝1敗
敗戦投手 白木義一郎 4勝3敗
二塁打 (セ)白木 (急)尾西
勝利打点 (急)上田藤夫 2
猛打賞 (急)上田藤夫(4安打) 2
セ軍6失策で惨敗
西宮の第2試合は白木と前川の先発で午後3時5分、金政主審の右手が上がりプレイボール。
セ軍は1回、2回と三者凡退。3回表二死後、白木がレフトに二塁打を放つが、トップに返り横沢は左飛に倒れて無得点。
阪急は1回裏、先頭の山田伝のピッチャー返しは白木のグラブをかすめ、ショート鈴木清一がバックアップして一塁に送球してアウト、記録は「1-6-3」。これはまだ、白木が平凡な投ゴロを野手に転がしてアウトにしたのではない。白木のお得意のプレーは、昭和22年になってから行われることになります。基本的にはピッチャーゴロをキャッチャーに転がして「1-2-3」でアウトにするもの。そこからの発展形がいくつかあったようですが、昭和22年になってから詳しく実況する予定です。一死無走者から上田が中前打で出塁、続く青田は打撃妨害で出塁、青田は5月5日の中部戦ではスウィングしたバットがキャッチャー服部のミットに触れながらヒットしたのは当時の実況中継でお伝えしたとおりです。相当引き付けて打っているのが分かりますね。それだけスウィングスピードが速いことを証明しています。一死一二塁となりましたが白木が踏ん張って野口明、髙橋敏は連続三振。
阪急は3回裏、一死後山田が中前打で出塁、しかし白木の牽制球に引っ掛かりタッチアウト、直後に上田が左前打、しかし青田は左邪飛に倒れて無得点。
阪急は4回裏、二死後三木が四球から二盗に成功、前川も四球を選んで二死一二塁、しかし日比野は遊ゴロに倒れて無得点。
セ軍は5回表、一死後大木薫四郎が左前打を放って出塁、石原光男が四球を選んで一死一二塁、白木の当りは中飛、これに二走大木が戻れずセンター山田からの送球でダブルプレー。
阪急は5回裏、開幕から渋い働きを見せている九番尾西がライト線に二塁打、トップに返り山田が中前打から二盗を決めて無死二三塁、このチャンスに当たっている上田がこの日3本目のヒットを中前にはじき返して二者還り2点を先制、バックホームの隙を突いて打者走者の上田は二塁に進み、青田がセンター左にヒットを放って無死一三塁、青田が二盗を決めて無死二三塁、野口明は投ゴロに倒れて一死二三塁、高橋に代わる代打下社は三振に倒れて二死二三塁、三木の三ゴロで万事休す、と思われたところサード横沢がエラー、三走上田に続いて二走青田も還って4-0とする。
この横沢の2点タイムリーエラーは痛かった。
セ軍は6回から白木に代わって大下弘がレフトからマウンドに上がってプロ入り2度目の登板。
阪急は6回裏、先頭の日比野が右前打で出塁、尾西は左飛に倒れるが、トップに返り山田の遊ゴロをショート鈴木がエラーして一死一二塁、上田の中前打をセンター一言多十がファンブルして二走日比野がホームに還り5-0、日比野の得点は一言のエラーによるもので上田には打点は記録されず、一走山田は三塁に進んで一死一三塁、青田の遊ゴロで三走山田が飛び出したのを見てショート鈴木は三塁に送球、しかしこれをサード横沢が後逸する間に山田が生還して6-0とする。
セ軍は6回の守備でも横沢のタイムリーエラーを含む3エラー。
阪急は7回裏、一死後前川が四球で出塁、日比野の右前打で一死一二塁、7回表の守備から尾西に代わってショートの守備に入っている荒木茂の三ゴロをサード横沢が三塁ベースを踏んで二塁に送球、ダブルプレーでスリーアウトチェンジ。ここは横沢が好守備を見せた。
セ軍は8回表、一死後白木が中前打で出塁、トップに返り横沢に代わる代打長持が中前打を放って一死一二塁、ピッチャー前川からの二塁牽制が悪送球となって一死二三塁、鈴木の遊ゴロの間に三走白木が還って1点返し1-6とするが反撃もここまで。
前川八郎は5安打2四球2三振1失点、自責点ゼロの完投で2勝目をマークする。
阪急の無失策に対してセ軍は6失策。これでは勝てない。
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