2019年10月22日火曜日

21年 阪急vsゴールドスター 1回戦


5月19日 (日) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 1 0 0 0 1 1 4 7 阪急 10勝3敗 0.769 天保義夫 
4 0 0 0 0 0 0 0 0 4 ゴ軍 6勝7敗1分 0.462 内藤幸三 石田光彦 

勝利投手 天保義夫 4勝1敗
敗戦投手 石田光彦 2勝4敗 

二塁打 (急)日比野、三木 (ゴ)木崎

勝利打点 (急)三木久一 1

猛打賞 (ゴ)田中宣顕 1、内藤幸三 1


阪急、三木の一打で大逆転

 本日と明日は後楽園と西宮で2試合ずつ。西宮の第1試合は天保、内藤の先発で午後1時丁度、金政主審の右手が上がりプレイボール。

 阪急は初回、一死後上田がストレートの四球を選んで出塁、上田は青田の3球目に二盗を決め、青田はスリーボールツーストライクからファウルの後の7球目をセカンドライナー、これに上田が飛び出しておりダブルプレー。


 ゴ軍は1回裏、一死後大友がストレートの四球を選んで出塁、坪内は中前打、菊矢の遊ゴロをショート尾西がエラーして一死満塁、田中宣顕が左前に先制の2点タイムリーを放ち2-0、バックホームの間に一走菊矢は三塁に、打者走者の田中は二塁に進んで一死二三塁、内藤が中前に2点タイムリーを放ちこの回4点を先制する。


 阪急は3回表、先頭の日比野がライトに二塁打、天保の左前打で一三塁、尾西がツーボールツーストライクから4球ファウルで粘って四球を選び無死満塁、トップに返り山田の左犠飛で1点返して1-4とする。


 阪急は5回表、一死後尾西が四球を選んで出塁、しかし尾西の二盗をキャッチャー辻功が阻止、トップに返り山田、上田が連続四球、ここでダブルスチールを仕掛けるが又も辻が山田の三盗を阻止。内藤はこの回3四球を出しながら辻に助けられた。


 ゴ軍は5回裏、一死後田中が一塁線にヒット、内藤は右前打、ライト下社がファンブルするのを見て一走田中は三塁に進み、内藤が二盗を決めて一死二三塁、早川の遊ゴロで三走田中はホームに突っ込むがショート尾西からのバックホームにタッチアウト、二走内藤は中途半端な走塁で二三本間に挟まれ、挟殺プレーをかいくぐって二塁ベースに戻るが、何とセンター山田が快足を飛ばして二塁ベースカバーに入っており「2-5-4-8」でタッチアウト、刺殺は山田に記録された。古くからの当ブログの読者であれば、かつてジミー堀尾がレフトから挟殺プレーに参加して刺殺を記録したことを覚えていらっしゃるのではないでしょうか(2010年5月28日付け「12年春 阪急vs大東京 3回戦」参照)。


 阪急は6回表、青田、森田定雄の連打で無死一二塁、しかし三木のサードライナーに二走青田が飛び出しておりゲッツー、下社に代わる代打荒木茂は捕邪飛に倒れて無得点。


 ゴ軍は6回裏、辻、坂本勲の連打で無死一二塁、トップに返り酒沢は一飛、大友の二ゴロの間に二者進塁して二死二三塁、次のプレーは珍しい。坪内はスリーボールツーストライクからの6球目に四球を選んで出塁が記録されたが、この時三走辻は「2-5」でタッチアウト、二三塁からの四球なのでインプレーであるが辻が三塁ベースを離れたところをキャッチャー日比野が見逃さず三塁に送球したようだ。


 阪急は7回表、先頭の日比野が左前打を放つと代走に坂田を起用、活躍の目立つ日比野ではあるが追いかける立場の阪急としては鈍足日比野に代走を出さざるを得なかった。天保は死球を受けて無死一二塁、尾西の三ゴロで天保は二封されて一死一三塁、トップに返り山田の打席で尾西が二盗を試みるが辻が3つ目の補殺を決めて二死三塁、しかし山田が三塁線にタイムリーを放ち2-4とする。


 阪急は8回表、先頭の青田が3球ファウルの末四球で出塁、森田はストレートの四球で無死一二塁、ゴ軍はここでセンター坪内をレフトへ、レフト田中をライトへ、ライト早川をセンターに入れ替え、三木の初球がボールになったところでバッテリーを内藤-辻から石田-吉川にWスイッチ、三木の投ゴロは「1-4-3」と転送されるが、セカンド大友からの一塁送球が悪送球となる間に三塁に進んでいた二走青田が還って3-4、じわじわと追い詰める。


 ゴ軍は9回の守備からレフト坪内がセンターに戻り、センター早川がレフトに回る。


 阪急は9回表、先頭の尾西が中前打で出塁、トップに返り山田は左前打、上田が送りバントを決めて一死二三塁、青田は四球を選んで一死満塁、森田は三振に倒れて二死満塁、ゴ軍はここで三度坪内と早川の守備位置をを入れ替えるが、三木がワンボールツーストライクからの4球目を左中間に二塁打、満塁の走者が一気に還って6-4と大逆転、更に髙橋敏が四球、坂田が中前にタイムリーを放ち7-4と突き放す。


 ゴ軍は9回裏、先頭の坪内が粘って四球で出塁、菊矢は右飛に倒れて一死一塁、田中の二ゴロでゲッツーを焦ったセカンド上田が二塁に悪送球、このボールをカバーしたレフト青田からの二塁への返球も悪送球となって坪内は三塁へ、このボールをカバーしたファースト森田が三塁に送球、これを見た打者走者の田中は二塁に向かうが、サード三木からの二塁送球にタッチアウト、最後は石田が二飛に倒れて阪急が大逆転勝利。


 天保義夫は11安打5四球4三振の完投で4勝目をマークする。


 ゴ軍投手陣は合計10四球。阪急は10残塁、ゴ軍は毎回の11残塁。実況のとおり色々なことが起こり、9回終了の試合としては異例の2時間2分を要し、午後3時2分ゲームセット。



*劇的な一打を放った三木久一は昭和20年秋の東西対抗にも出場している(写真は昭和20年12月1日発行「体育週報」臨時号)。

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