２１年 ゴールドスターvsタイガース ２回戦

5月11日 （土） 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 ゴ軍 4勝4敗1分 0.500 石田光彦 
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 タ軍 4勝5敗 0.444 野崎泰一 渡辺誠太郎

勝利投手 石田光彦 2勝2敗
敗戦投手 野崎泰一 1勝2敗 

勝利打点　石田光彦　1


石田光彦、戦後初完封、自ら決勝打

　本日は東西で4試合が行われる。西宮の第1試合は午後1時丁度、杉村主審の右手が上がりプレイボール。

　ゴ軍は初回、先頭の酒沢が四球を選んで出塁、しかし大友の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー、坪内は三ゴロに倒れて無得点。

　タ軍は1回裏、先頭の金田は三振、呉昌征は捕邪飛、藤村は四球を選んで出塁するが二盗に失敗して無得点。

　この後両チーム5回まで三者凡退。石田、野崎の息詰まる投げ合いが続く。

　ゴ軍は6回も三者凡退。タ軍先発の野崎はここまで18人で片づけ無安打無得点。

　タ軍は6回裏、先頭の小俣秀夫が右前に両チーム初のヒット、野崎の投前送りバントを石田が一塁に悪送球して無死一二塁、しかし小林英一の投ゴロを石田が三塁に送球して小俣は三封、トップに返り金田は中飛、呉は左邪飛に倒れてこの回も無得点。

　ゴ軍は7回表、一死後大友が中前にチーム初ヒット、坪内の二ゴロの間に大友は二塁に進み、更に三盗にも成功、菊矢がストレートの四球を選んで二死一三塁、ここで五番に入っている石田が右前に先制タイムリー、二死一二塁から田中宣顕の一二塁間ヒットで二走菊矢がホームに還りこの回2点を先制する。

　ゴ軍は9回表、先頭の菊矢がライト線にヒット、石田が中前打、田中も二遊間にヒットを放って無死満塁、しかし末崎の遊ゴロで三走菊矢は本封、キャッチャー土井垣からの三塁牽制に石田がタッチアウト、辻が左前打を放って二死満塁とするが、坂本勲は左飛に倒れて追加得点はならず。

　タ軍は7回裏、先頭の藤村が死球を受けて出塁、一死後本堂の右前打で藤村は三塁に進み一死一三塁、本堂が二盗を決めて一死二三塁、しかし御園生の遊直に二走本堂が戻れずダブルプレー。

　タ軍は8回裏、一死後二番手としてマウンドに上がった渡辺誠太郎が中前打で出塁、二死後金田がストレートの四球を選んで二死一二塁、しかし呉は右飛に倒れて無得点。

　タ軍は9回裏、一死後土井垣が右前打で出塁、本堂の三塁線ヒットで一死一二塁、御園生は右飛に倒れて二死一二塁、続く小俣の打席で二走土井垣が何を思ったかスタート、キャッチャー辻功からの送球にタッチアウトとなって盗塁失敗で試合終了。左バッター小俣の打席だけに土井垣の走塁は疑問の残るところ。2球目なのでスリーボールツーストライクと勘違いしたのではない。このケースでエンドランも考えにくい。小俣は前日3安打、この日も1安打と当たっていただけに悔いが残る。因みに小俣の今期のヒットはこの2日間の4安打だけ。次にヒットを打つのは、全京都、星野組を経て昭和25年にプロに復帰する毎日オリオンズ時代のこととなる。

　終盤のピンチの連続を何とか凌いだ石田光彦は、5安打2四球1死球5三振と会心のピッチングで戦後初完封、2勝目をマークする。打っても決勝打を放って勝利打点を記録する独り舞台であった。