１７年 大洋vs黒鷲 ４回戦

4月28日 （火） 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 大洋 10勝7敗1分 0.588 古谷倉之助
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 黒鷲   5勝12敗 0.294 石原繁三

勝利投手 古谷倉之助 1勝2敗
敗戦投手 石原繁三     4勝6敗

二塁打　（大）古谷

勝利打点　野口二郎　2


古谷倉之助、2安打完封

　大洋先発の古谷倉之助と黒鷲先発の石原繁三による投げ合いで前半戦は5回まで両軍無得点。

　大洋は6回、先頭の苅田久徳が左前打で出塁、濃人渉が中前打、村松長太郎が四球を選んで無死満塁、五番野口二郎の一ゴロの間に三走苅田が生還して1点を先制、これがこの試合両チーム唯一の得点となった。

　古谷倉之助は1回、二死後小松原博喜、木下政文、鈴木秀雄に3連続四球を与えて満塁とするが谷義夫を二飛に打ち取り波に乗った。2回は木村孝平、石原を連続三振に打ち取り三者凡退、3回、5回、6回も三者凡退で4回は1四球のみと6回まで無安打無得点を続ける。

　快挙なるかと見られた7回、一死後谷の当りは3塁内野安打、しかしここも木村孝平を三ゴロ、石原を中飛に打ち取り無失点。8回一死後渡辺絢吾にレフト線ヒットを許すが山田潔を三ゴロ併殺に打ち取る。9回は黒鷲のクリーンナップトリオを三者凡退に退け、2安打4四球6三振で今季初完封、1勝目をあげる。打っても9回の第4打席でこの試合両チーム唯一の長打となる二塁打も放ち、プロ野球創設初年度の打点・本塁打の二冠に輝き打率2位で惜しくも三冠王を逃した強打ぶりも発揮した。


　古谷倉之助の快挙を打ち砕いたのは7回、谷義夫の三塁内野安打であった。昭和15年6月3日のイーグルスvs金鯱戦でも谷は古谷から3安打を放っている。隠れた古谷キラーと言えるでしょう。





＊古谷倉之助は黒鷲打線を2安打に抑えて完封。

＊黒鷲は6回まで無安打。2安打に抑え込まれた。