昭和17年5月1日、黒鷲vs南海戦で勝利打点を記録した北原昇の遊ゴロを「ボルチモアチョップ」とお伝えしました。南海3回裏の攻撃一死二三塁の場面で、北原は叩き付けるバッティングで遊ゴロを放ち三走柳鶴震を還したのです。昭和17年5月2日付け読売新聞に掲載されている朝日vs大洋戦の記事にも「竹内監督は‟ベルトから下を打て”と頻りに連呼して・・・」と書かれています。
1890年代のボルチモア・オリオールズが得意としたバッティングが叩き付けて高いバウンドの打球を放ち内野安打を稼ぐ戦法で、「ボルチモアチョップ」と呼ばれています。打球が飛ばなければ工夫をするという当たり前のことが行われていました。イチローもメジャーではパワーで通用しないことを悟り内野安打を量産する道を選択したことはご存知のとおりです。ちょっと飛ばないボールが導入されると「こんなのいやだぁ~」と駄々をこねるだけの現代の選手たちも爪の垢でも煎じて呑んでみてはいかがでしょうか。
*北原昇の叩き付けるバッティングは山内以九士の手で「バウンド高し」と書かれています。
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