2014年10月13日月曜日

17年 黒鷲vs朝日 1回戦


4月21日 (火) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 黒鷲 4勝8敗 0.333 石原繁三 金子裕
1 1 0 0 1 1 0 2 X 6 朝日 3勝9敗 0.250 斉藤忠二

勝利投手 斉藤忠二 1勝0敗
敗戦投手 石原繁三 3勝4敗

二塁打 (朝)坪内、五味、伊勢川、室脇
三塁打 (黒)谷

勝利打点 坪内道則 1

猛打賞 (黒)谷義夫 1 (朝)坪内道則(4安打) 2


斉藤忠二、プロ入り初先発初完投

 ドーリットル爆撃隊も中国に飛び去り(空母ホーネットは爆撃隊が飛び立つとすぐに帰っていきました。まだ昭和17年4月の段階では日本の連合艦隊の力を恐れていたためです。したがって日本を爆撃したドーリットル爆撃隊は中国大陸に向かいました)、後楽園球場の第一試合は午後1時5分、沢東洋男主審の右手が上がりプレイボール。

 黒鷲は初回、一死後谷義夫が右中間深く三塁打、玉腰忠義が四球を選んで一死一三塁、木下政文が左前にタイムリーを放って1点を先制する。

 朝日は1回裏、先頭の坪内道則がライト線に二塁打、五味芳夫も右中間に二塁打を放って1-1の同点に追い付く。

 朝日は2回、先頭の伊勢川真澄の遊ゴロをショート山田潔が一塁に悪送球、この日プロ入り初先発のマウンドに上がっている斉藤忠二が中前にプロ入り初安打、景浦賢一は一飛に倒れるが室脇正信が中前打を放って一死満塁、トップに返り坪内の右犠飛で2-1と逆転する。

 朝日は5回、一死後坪内が右前打で出塁、五味が四球を選んで一死一二塁、鬼頭政一の一ゴロの間に二者進塁して二死二三塁、パスボールで坪内が還り3-1とする。

 朝日は6回、先頭の内藤幸三に代わる代打早川平一が中前打で出塁、伊勢川が左前打で続き無死一二塁、続く斉藤は4球連続ファウルからの5球目をショートライナー、二走早川が戻れずダブルプレー、しかし景浦、室脇が連続四球で二死満塁、トップに返り坪内のタイムリー三塁内野安打で4-0と着々と加点する。

 朝日は8回、先頭の室脇がレフト線に二塁打、トップに返り坪内がこの日4安打目となる右前ポテンヒット、ライトにフラフラと上がった飛球で捕られそうだったため二走室脇は自重して無死一二塁、五味の右前打で無死満塁、続く鬼頭政一の当りも中前にフラフラと上り三走室脇はスタートできず、ワンバウンドで捕球したセンター谷がホームに送球して室脇を刺し「8-2」のセンターゴロが記録される。一死満塁となって続く広田修三は遊ゴロ、「6-4-3」と転送されるがセカンド宗宮房之助からの一塁送球が悪送球となる間に三走坪内に続いて二走五味も還って2点を追加、6-1として試合を決める。


 プロ入り初先発の斉藤忠二は5安打5四球5三振1失点の完投でプロ入り初勝利を飾る。谷義夫に3安打を許した以外は黒鷲打線を封じ込めた。ルーキー斎藤の前途は洋々に見えたが、斉藤のプロでの勝利はこの1勝だけであった。


 坪内道則が5打数4安打3得点2打点、第二打席右犠飛で勝利打点を記録するなど、全打席で得点に絡んだ。当時「犠牲フライ」は凡打として扱われていますので5打数4安打となりますが、現行ルールでは当然4出す4安打です。当ブログではスコアカードから犠牲フライと認定できる場合は「犠飛」としてお伝えしております。







*斉藤忠二はプロ入り初先発を完投勝利で飾った。













*坪内道則は5打数4安打を記録。第二打席の右飛は犠牲フライなので現行ルールでは4打数4安打となります。

















 

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