2025年8月10日日曜日

22年 太陽vs金星 8回戦

7月15日 (火) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 太陽 21勝32敗1分 0.396 池田善蔵 湯浅芳彰 
0 3 0 0 0 4 0 0 X 7 金星 20勝34敗1分 0.370 三富恒雄

勝利投手 三富恒雄 3勝7敗 
敗戦投手 池田善蔵 5勝8敗

二塁打 (金)山本

勝利打点(金)酒沢政夫 5


三富恒雄、5年ぶりの無四球完封

 第13節最終日、後楽園の第1試合は池田善蔵と三富恒雄の先発で午後零時55分、国友球審の右手が上がりプレイボール。

 今季のペナントレースは基本的に木曜から月曜に行われているが、7月10日木曜日の後楽園が雨で中止となったため、火曜日に2試合が追加された。

 太陽は2回裏、二死後三富が四球を選んで出塁、辻勇夫と山本秀男も連続四球で無死満塁、トップに返り酒沢政夫もストレートの押出し四球で1点を先制、続く大友一明の初球もボール、太陽ベンチはここで先発の池田を下げて二番手として湯浅芳彰をマウンドに送り、大友がレフト線に2点タイムリーを放ち3-0とリードする。

 太陽は6回裏、先頭の清原初男が中前打で出塁、清原の二盗は失敗に終わるが、小前博文が左前打で出塁、三富は二塁に内野安打、セカンド荒川昇治の悪送球も加わり一死一三塁、辻の右前タイムリーで4-0、山本もレフト線にタイムリー二塁打を放ち5-0、トップに返り酒沢は四球を選んで一死満塁、大友の三ゴロをサード平野徳松が失する間に三走辻が還って6-0、二死後西沢道夫が押出し死球を受けて7-0と突き放す。

 三富恒雄は6安打無四球3三振で今季2度目の完封、3勝目をマークする。三富の無四球完封は昭和17年9月12日、甲子園球場で行われた阪急戦、4安打無四球2三振の完封で11勝目をマークした以来5年ぶりである。

 三富は戦場を生き抜いて今季5年ぶりにプロのマウンドに戻ってきた。沢村栄治や景浦将など、多くの名選手が戦死して戦争の悲劇として語られているが、三富恒雄のように戦場から帰還して戦前と変わらぬ活躍を続ける中堅選手の存在はほとんど知られていない。三富は長く活躍を続け、中日移籍後の昭和26年には9年ぶりに二桁勝利をマークすることになる。

 山本秀男も昨年戦場から帰還してこの日は昭和16年8月9日の巨人戦以来6年ぶりに二塁打を放った。当ブログのデータベースでしか調べることができない記録である。

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