2020年10月4日日曜日

21年 グレートリングvs阪急 7回戦

8月4日 (日) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 1 0 0 0 2 グ軍 31勝22敗 0.585 別所昭 松川博爾 
0 0 0 0 0 6 0 1 X 7 阪急 33勝28敗 0.541 天保義夫

勝利投手 天保義夫 10勝5敗
敗戦投手 別所昭      7勝5敗

二塁打 (グ)安井、木村、別所 (急)野口弟、野口兄
三塁打 (グ)山本2 (急)青田

勝利打点 (急)青田昇 5

猛打賞 (急)山田伝 5


グ軍、あと1本が出ず

 西宮の第2試合は別所昭と天保義夫の先発で午後3時7分、二出川球審の右手が上がりプレイボール。

 グ軍は初回、一死後安井亀和が左前打で出塁、田川豊のバントが犠打となって二死二塁、ここは自らも生きる狙いだったか、安井が三盗を決めて二死三塁、山本一人監督が中越えにタイムリー三塁打を放ち1点を先制する。続く堀井数男は三ゴロに倒れて追加点はならず。

 グ軍は3回表、二死後安井が左中間に二塁打、しかし田川は遊ゴロに倒れて追加点はならず。

 グ軍は6回表、一死後山本が左中間に三塁打、堀井の遊ゴロをショート上田藤夫がエラーして三走山本が生還、2-0とする。続く木村勉も右前打で続いて一死一二塁、しかし別所は左飛、筒井敬三も左飛に倒れて追加点はならず。

 グ軍先発の別所は5回まで1安打無四球無失点と会心のピッチングを続けてきたが6回、突如崩れた。

 阪急は6回裏、先頭の八番荒木茂が中前打で出塁、天保が右前打で続いて下位打線が無死一二塁のチャンスを作ると、トップに返り上田が四球を選んで無死満塁、山田伝が二遊間に2点タイムリーを放ち2-2の同点、上田は三塁に進み、山田が二盗を決めて無死二三塁、グ軍ベンチはここで別所から松川博爾にスイッチ、青田昇が右中間に逆転の2点タイムリー三塁打を放ち4-2、野口二郎の右前タイムリーで5-2、野口明のニゴロでランナーが入れ替わり、野口が二盗を決めて、坂井豊司は四球を選んで一死一二塁、松川のワイルドピッチで野口明は三進、日比野武の左犠飛で6-2とする。

 グ軍は7回表、二死後安井が遊失に生き、田川の中前打で安井は三進、田川が二盗を決めて二死二三塁、しかし期待の山本が中飛に倒れて無得点。

 阪急は8回裏、野口兄弟がセンター方向に連続二塁打を放ち7-2と突き放す。

 グ軍は8回表、一死後木村が左中間に二塁打、松川のニゴロで木村は三進、筒井が四球を選んで二死一三塁、しかし宮崎仁郎は遊ゴロに倒れて無得点。

 グ軍は最終回、二死後田川が右前打を放って最後の粘りを見せるが、山本は三球三振に倒れてゲームセット。

 天保義夫は8安打2四球4三振の完投で10勝目をマークする。

 阪急は別所に5回まで1安打無得点に抑えられてきたが6回に集中打を見せて快勝。グ軍は前半に何度も追加点のチャンスを作ったがあと1本が出ずに敗退。結局、阪急は9安打7得点、グ軍は8安打2得点という結果であった。

2020年10月2日金曜日

21年 セネタースvsタイガース 9回戦

 

8月4日 (日) 札幌円山

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 2 1 0 0 0 0 0 0 5 セ軍 23勝33敗 0.411 一言多十
0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 タ軍 37勝18敗 0.673 野崎泰一 御園生崇男

勝利投手 一言多十 5勝9敗
敗戦投手 野崎泰一 3勝6敗

二塁打 (セ)熊耳 (タ)土井垣
三塁打 (セ)飯島 (タ)金田

勝利打点 なし

猛打賞 (セ)白木義一郎 3、熊耳武彦 5 (タ)本堂保次 6


御園生のミスが響く

 札幌円山の第1試合は一言多十と野崎泰一の先発で午後2時5分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 セ軍は初回、一死後横沢七郎が左前打で出塁、飯島滋弥は左飛に倒れるが、大下弘が右前打、これをライト御園生崇男が大きく後逸する間に一走横沢に続いて打者走者の大下までホームインして2点を先制する。大下には打点は記録されていない。

 セ軍は2回表、先頭の一言が四球で出塁、熊耳武彦のレフト戦二塁打で一言が一塁から還って3-0、レフト金田正泰からの三塁送球が悪送球となって熊耳は三塁に達しワンヒットワンエラー、ただし熊耳には打点が記録された。これは金田の悪送球が無くても一言が一塁からホームに還っていたと判断されたためである。したがって野崎にも自責点が記録される。無死三塁から清水喜一郎は投ゴロ、鈴木清一は遊ゴロに倒れて三走熊耳は三塁に釘付け、トップに返り白木義一郎が中前にタイムリーを放ち4-0とリードを広げる。昨日完投勝利をおさめた白木は今日は一番センターで出場している。

 タ軍は3回からライトの御園生をマウンドに送り、ライトには小俣秀次が入る。

 セ軍は3回表、先頭の飯島の当りは左中間を大きく割り、飯島は二塁から三塁、更に三塁ベースを蹴ってランニングホームランを狙うが、レフト金田からキャッチャー土井垣に返球されると三本間にストップ、土井垣からの送球を受けたピッチャー御園生がタッチしてアウト、三塁打の記録は残る。大下もニゴロに倒れて二死無走者、長持栄吉の当りは遊ゴロでスリーアウトチェンジかと思われたところ、ショート長谷川善三からの一塁送球が悪送球となって長持は二塁に進み、一言は四球を選んで二死一二塁、熊耳の中前タイムリーで5-0と突き放す。

 6回まで6安打を放ち毎回走者を出しながら無得点のタ軍は7回裏、一死後塚本博睦が四球で出塁、トップに返り金田が右越えに三塁打を放ち1-5、土井垣もライト線に二塁打を放ち2-5と反撃開始。

 タ軍は8回裏、先頭の御園生の当りはライトを襲い、御園生は一塁ベースを蹴って二塁に達したが、ここでセ軍のアピールプレーがあり、御園生が一塁ベースを踏まずに二塁に達したと判定されてアウト、記録は「9-6-3」のライトゴロで、一塁ベースを踏んでいないのでシングルヒットにもならない。一塁塁審はヒットの場合は必ず打者走者が一塁ベースに触塁しているかを確認する。一塁塁審沢東洋男は、御園生が一塁ベースを踏まずに二塁方向に走り去ったのを見逃さなかったのである。

 反撃ムードに水を差されたタ軍はセ軍に逃げ切りを許した。

 一言多十は9安打4四球無三振の完投で5勝目をマークする。

 タ軍は無三振であったがセ軍も野崎、御園生から無三振、両軍無三振であった。

 初回のタイムリーエラーに一塁ベース踏み忘れと、この日の御園生は冴えなかった。投攻走守に高いセンスを誇る御園生であるが、さすがに衰えたと見るべきか。
 
*本日は冴えなかった御園生崇男のブロマイド、昭和23年頃のもの。帽子の「O」は「大阪タイガース」です。


2020年10月1日木曜日

21年 中部日本vsゴールドスター 9回戦

 

8月4日 (日) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 1 1 0 0 1 1 0 0 4 中部 22勝28敗2分 0.440 森井茂
2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 ゴ軍 19勝32敗1分 0.373 江田孝 内藤幸三

勝利投手 森井茂 9勝9敗
敗戦投手 江田孝 1勝4敗

二塁打 (中)杉浦、小鶴 (ゴ)坂本、酒沢
三塁打 (中)三村

勝利打点 (中)岩本章 1


岩本章、決勝犠飛含む2犠飛

 第15節4日目、16,098人の観客を集めた西宮の第1試合は森井茂と江田孝の先発で午後1時6分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。西宮球場には7月7日の21,567人に次ぐ今季2番目の観客が押し寄せた。

 ゴ軍は初回、先頭の中村信一が右前打で出塁、酒沢政夫も右前打で続いて無死一二塁、坪内道則がセオリーどおり三前に送りバントを決めて一死二三塁、田中宣顕が左前に先制の2点タイムリーを放ち2-0とリードする。

 中部は2回表、先頭の加藤正二が右前打で出塁、大沢清も得意の右打ちを見せて右前打、無死一二塁から藤原鉄之助が一前に送りバントを決めて一死二三塁、岩本章が右犠飛を打ち上げて1-2とする。

 中部は3回表、先頭の三村勲が三前にセーフティバントを決めて出塁すると二盗に成功、キャッチャー辻功の悪送球が加わって無死三塁、古川清蔵が中犠飛を打ち上げて2-2の同点とする。

 中部は6回表、先頭の加藤が四球で出塁、大沢の二塁内野安打で加藤が三塁に進んで無死一三塁、続く藤原のカウントがツーボールノーストライクの時に江田孝が一塁牽制、大沢が一二塁間に挟まれてタッチアウト、三走加藤は動かず一死三塁、この場面でゴ軍は江田から内藤幸三のスイッチ、藤原が四球を選んで一死一三塁、岩本がこの日2本目の右犠飛を打ち上げて3-2と勝ち越す。

 中部は7回表、先頭の三村が右越えに三塁打、トップに返り古川の中飛で三走岩本は動けず一死三塁、続く杉浦清の記録は投ゴロ、ピッチャー内藤の本塁送球が悪送球となって4-2、ここは杉浦が打って出ての投ゴロとは考えにくく、スクイズだったのではないか。杉浦に犠打は記録されていないので、内藤のバックホームはタイミングはアウトであったが悪送球となったようだ。

 森井茂は2回以降を2失点で切り抜け、10安打無四球2三振の完投で9勝目をマークする。

 岩本章が決勝犠飛を含む2本の犠飛を記録、古川清蔵も1犠飛であった。7回の無死三塁からの古川の中飛で岩本がタッチアップから生還していたら、空前絶後の1試合2人が2本の犠飛を記録するところであった。


2020年9月30日水曜日

21年 タイガースvs巨人 9回戦

 

8月3日 (土) 札幌円山

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 2 0 3 0 2 2 0 9 タ軍 37勝17敗 0.685 渡辺誠太郎 藤村冨美男 
1 0 4 0 0 0 0 0 0 5 巨人 33勝22敗1分 0.600 中尾輝三 近藤貞雄

勝利投手 藤村冨美男 9勝0敗
敗戦投手 近藤貞雄  13勝9敗

二塁打 (タ)塚本、藤村、金田 (巨)坂本2、林
三塁打 (巨)黒沢

勝利打点 (タ)御園生崇男 1

猛打賞 (タ)金田正泰 13、渡辺誠太郎 3


タ軍波状攻撃

 札幌円山の第2試合は渡辺誠太郎と中尾輝三の先発で午後3時57分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 巨人は初回、7月後半からトップに起用されている坂本茂が右中間に二塁打、山田潔が送って一死三塁、黒沢俊夫の右前タイムリーで1点を先制する。

 タ軍は3回表、一死後長谷川善三が中前打で出塁、塚本博睦の三前送りバントをサード宮下信明が一塁に悪送球、犠打とエラーが記録され長谷川は三塁に進んで無死一三塁、トップに返り金田正泰の中前タイムリーで1-1の同点、塚本は三塁に進んで再度一死一三塁、ここでダブルスチールを敢行して三走塚本が本盗を決め2-1と試合をひっくり返す。

 塚本の本盗は今季全体で25個目となるが、巨人が本盗を許したのはこれが初めてである。

 巨人は3回裏、一死後坂本がレフト線に二塁打、二死後黒沢が左中間を割る三塁打を放ち2-2の同点、レフト金田からの三塁送球が悪送球となって黒沢は一気にホームまで還って3-2と逆転、川上哲治は四球、中島治康もストレートの四球を選んで二死一二塁、多田文久三が左前にタイムリーを放ち4-2、二死一二塁からダブルスチールに成功、この時キャッチャー土井垣武は二塁に送球しており、セカンド本堂保次からの三塁送球が悪送球となる間に三塁に達していた中島がホームに還って5-2とする。

 タ軍は4回からサードの藤村冨美男監督がマウンドに上がり、先発の渡辺はファーストに回り、セカンド本堂がサードに回り、セカンドには乾国雄が入る。

 タ軍は5回表、一死後塚本がレフトに二塁打、トップに返り金田の中前タイムリーで3-5、土井垣のニゴロの間に金田は二進、藤村の右中間タイムリー二塁打で4-5、本堂が左前に同点タイムリーを放ち5-5と追い付く。巨人ベンチはここで先発の中尾から近藤貞雄にスイッチ、タ軍の猛攻はようやく終了する。

 勢いに乗るタ軍は7回表、二死後本堂が左前打で出塁すると二盗に成功、直後に御園生崇男が中前タイムリーを放ち6-5と勝ち越し、御園生も二盗に成功、渡辺が右前にタイムリーを放ち7-5とする。

 タ軍は続く8回表、先頭の長谷川が四球で出塁、塚本の三ゴロでランナーが入れ替わり、トップに返り金田の右中間タイムリー二塁打で8-5、土井垣も左前タイムリーと畳み掛けて9-5と突き放す。

 リリーフの藤村冨美男は6イニングを2安打2四球3三振無失点に抑えて無傷の9連勝。

 タ軍は16安打の猛攻。ダイナマイト打線の波状攻撃には札幌円山球場に詰めかけた6,336人の観客も度肝を抜かれたのではないか。

2020年9月29日火曜日

21年 ゴールドスターvs阪急 7回戦

8月3日 (土) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
1 0 3 0 0 0 0 0 0  2  6 ゴ軍 19勝31敗1分 0.380 内藤幸三 
2 0 0 2 0 0 0 0 0  0  4 阪急 32勝28敗 0.533 野口二郎

勝利投手 内藤幸三 8勝14敗
敗戦投手 野口二郎 8勝8敗

二塁打 (ゴ)坪内3、辻 (急)上田、青田
三塁打 (ゴ)大友

勝利打点 (ゴ)中村信一 1

猛打賞 (ゴ)坪内道則(4安打、二塁打3本)、大友一明 (急)山田伝、青田昇


坪内道則、二塁打3本

 西宮の第2試合は内藤幸三と野口二郎の先発で午後3時15分、国友球審の右手が上がりプレイボール。

 ゴ軍は初回、先頭の中村信一が四球を選んで出塁、大友一明の右中間三塁打で幸先よく1点を先制する。

 阪急は1回裏、先頭の上田藤夫が中前打、山田伝の右前打で上田は三進、山田が二盗を決めて無死二三塁、青田昇は三邪飛に倒れるが、野口二郎の左前2点タイムリーで2-1と逆転に成功する。

 ゴ軍は3回表、先頭の坂本勲が左前打で出塁、トップに返り中村の左前打で無死一二塁、大友が左前にタイムリーを放ち2-2の同点、坪内のレフト戦二塁打で3-2と勝ち越し、田中宣顕はニゴロに倒れて一死二三塁、末崎正隆の中犠飛で4-2とする。

 阪急は4回裏、一死後鳥居兵治が四球で出塁、荒木茂は三振に倒れるが、トップに返り上田の右前打で二死一三塁、上田が二盗を決め、山田が四球を選んで二死満塁、ここで第1打席、第2打席共にチャンスで凡退した青田がレフト線に同点の2点タイムリー二塁打を放ち4-4と追い付く。

 前半戦は点の取り合いになったが、後半はベテラン投手同士の投げ合いで両軍無得点。試合は延長戦に突入する。

 ゴ軍は10回表、先頭の辻功がセンター右奥深く二塁打、坂本が投前に送りバントを決めて一死三塁、トップに返り中村が左犠飛を打ち上げて5-4と勝ち越し、更に大友が左前打を放って二死一塁、坪内のレフト線二塁打で大友が一塁から一気に生還して6-4と貴重な追加点をあげる。坪内は二塁をオーバーランしてタッチアウトになったが、これは坪内のことだから凡走ではなく大友の生還をアシストするために二塁を大きく回って囮になったと見るべきでしょう。

 内藤幸三は10回裏二死一二塁のピンチも抑え、11安打4四球1死球5三振の完投で8勝目をマークする。

 坪内道則は5打数4安打3打点、二塁打3本の活躍であった。

 ゴ軍は下位に低迷しているが、個性派が揃った好チームであると言える。八百長問題が無ければもっと上位に付けられるだけの実力がある。この日も八番辻功と九番坂本勲がチャンスメイクして上位につなげる渋い活躍を見せている。中村信一、大友一明の一二番コンビは昭和11年のプロ野球初年度から活躍を続けており、この日は勝利打点と猛打賞を記録した。

 両軍無失策の引き締まった好ゲームであった。ゴ軍は11安打1四球で残塁は3個と効率の良い攻撃を見せた。阪急は11安打5四球で11残塁。


2020年9月28日月曜日

野球週報2020 その36

 9月21日(月) 仕事の前に午前中は秋葉原のバッティングセンターで110キロのストレートを2セット、カーブを2セット。

9月22日(火) 休養日

9月23日(水) 品川ベースボールクラブの練習は雨天中止。ということでジムでViPRトレーニング、筋トレ、肩トレはインナーとアウター。

9月24日(木) 休養日

9月25日(金) 西葛西のバッティングセンターで打ち放題7コイン。1コイン22球で制限時間は20分なので休んでいるヒマはない。寒くなってきましたが汗ぐっしょり、打込みにはこれが一番です。

9月26日(土) 休養日

9月27日(日) 仕事の前にジムでViPRトレーニング。高松商業の躍進で注目を集めるViPRですが、野球のトレーニングには最適です。


21年 パシフィックvsセネタース 9回戦

8月3日 (土) 札幌円山

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 1 0 0 0 0 1 2 パ軍 20勝35敗2分 0.364 真田重蔵 
0 0 0 3 1 0 0 0 X 4 セ軍 22勝33敗 0.400 白木義一郎

勝利投手 白木義一郎 11勝10敗
敗戦投手 真田重蔵    11勝12敗

二塁打 (パ)森下、木暮 (セ)大下2

勝利打点 (セ)白木義一郎 3

猛打賞 (パ)森下重好 8


札幌遠征

 札幌円山の第1試合は真田重蔵と白木義一郎の先発で午後2時5分、池田球審によるプレイボールのコールが札幌の空に響く。

 セ軍は1回裏、先頭の一言多十はツーボールから1球ストライクを見逃して4球目を中飛、横沢七郎はストレートの四球で一死一塁、飯島滋弥は初球を空振り、二球目を打って二飛に倒れて二死二塁、大下弘は初球ボール、2球目を空振り、3球目はストライクを見逃し、4球目ファウル、5球目を空振り三振でスリーアウトチェンジ。

 この試合のスコアカードは見逃しストライクが「×」、空振りストライクが「×に二重線」となっている。これまでも昭和12年、13年の日本選手権などで「空振り二重線」の記載が見られた。大下の積極的なバッティングがスコアカードからも確認できた。

 パ軍は4回表、先頭の森下重好が右中間に二塁打、中谷順次が中前にタイムリーを放ち1点を先制する。

 セ軍は4回裏、先頭の横沢の当りは遊ゴロ、これをショート白石敏男が一塁に悪送球、飯島の中前打で無死一二塁、このチャンスに大下が初球を叩いて右中間に同点二塁打を放ち1-1、無死二三塁から白木がライト線に2点タイムリーを放ち3-1と逆転する。

 セ軍は5回裏、一死後横沢が中前打で出塁、飯島は三飛に倒れるが、大下が中越えに2打席連続の二塁打を放って二死二三塁、飯島の三ゴロをサード中谷がホームに送球するが横沢の足が早くベースタッチしてセーフ、野選が記録されて4-1とする。二死二三塁からの三ゴロで一塁に送球しなかったということはボテボテの当りで一塁に送球するよりもホームに送球した方がアウトを取れる確率が高いと判断したものであろう。一死であれば記録は野選となるが、二死なので内野安打でも良かったのではないか。2020年のMLBでもダルビッシュの自責点が翌日訂正されてサイ・ヤング賞争いに踏み止まったが、当ブログが公式記録員であったら翌日白木の内野安打に訂正するところです。

 パ軍は9回表、先頭の真田が左前打で出塁、トップに返り富松信彦のバントは犠打となって一死二塁、3点差なので当然自らも生きるつもりのバントだったか、木暮力三がライト線にタイムリー二塁打を放ち2-4、藤井勇は左飛に倒れるが、森下はストレートの四球、同点のランナーではあるがここは敬遠と見るのが妥当か、敬遠四球か普通の四球かの区別は「雑記」欄に記載がない限りスコアカードからは分からない。7回から中谷に代わってサードに入っていた平野徳松に代わる代打佐竹一雄も四球を選んで二死満塁、しかし白木が踏ん張り白石は遊ゴロ、ショート鈴木清一がベースを踏んでゲームセット。

 白木義一郎は9安打6四球1三振の粘りの完投で11勝目をマークする。打っても4打数2安打3打点で勝利打点を記録した。2本の二塁打を放って五番白木の3打点をお膳立てした四番大下が「並列の殊勲打」となる。13残塁を記録したパ軍の拙攻に助けられたが、白木の粘り勝ちと見るのが妥当か。

 プロ野球公式戦が津軽海峡を渡ったのは昭和17年6月以来2度目のこととなる。あの時は岡村俊昭が函館、札幌の北海道シリーズで3試合連続勝利打点を記録した。なお、「札幌円山球場」についてスコアカードの記載は旧字体の「札幌圓山」となっているが、当ブログでは「札幌円山」に統一する。