0 0 0 0 0 1 0 0 2 3 阪急 41勝41敗 0.500 今西錬太郎 溝部武夫
1 4 0 0 0 1 0 2 X 8 タ軍 46勝27敗 0.630 野崎泰一
勝利投手 野崎泰一 6勝7敗
敗戦投手 今西錬太郎 3勝6敗
二塁打 (急)荒木、鳥居
勝利打点 (タ)藤村冨美男 8
呉昌征、4出塁4得点
激戦が続く第20節最終戦、西宮の第2試合は今西錬太郎と野崎泰一の先発で午後4時35分、金政主審の右手が上がりプレイボール。第1試合の試合終了は午後零時36分だったので、3時間59分のインターバルである。
9月7日~9日の西宮の3日間だけ、第1試合の開始が午前11時で、第2試合との間隔は7日が4時間19分、8日が4時間16分、本日が3時間半59分という異例の開催となった。この3日間の入場券が2試合通しであったかは不明であるが、スコアカードによると3日間とも第1試合と第2試合の入場者数は同数となっているので、2試合通し入場券が発売された可能性が高い。入場者数は7日(土)が8,459人、8日(日)が28,149人、本日が6,155人と記録されている。半券を持っていれば出入りは自由であったと考えられるので、第1試合と第2試合をフルで観戦した観客も多かったかもしれない。近くで何かのイベントが開催されていてそちらに観客を誘導したのか、9月15日に国鉄のゼネストが予定(結果としては中止になった)されていたように、GHQの民主主義政策により日本国民の権利意識が高まってきた時期であり、西宮でも集会があったのかもしれない。因みに、高まり過ぎた権利意識による共産主義の台頭を収束するため、GHQの命令により複数のゼネストが中止に追い込まれることとなる。
タ軍は初回、先頭の呉昌征が中前打で出塁すると金田の一ゴロの間に二進、更に三盗を決めて一死三塁、土井垣は四球で歩いて一死一三塁、藤村冨美男監督の三ゴロ併殺崩れの間に三走呉昌征が還って1点を先制する。
タ軍は2回裏、先頭の高山泰夫が四球で出塁、宮崎剛が右前打で続き、野崎が送って一死二三塁、長谷川善三が左前に2点タイムリーを放ち3-0、トップに返り呉昌征は三塁線にヒット、金田の左前打で一死満塁、阪急ベンチはここで先発の今西から溝部武夫にスイッチ、土井垣の三ゴロで三走長谷川は本封、二死満塁から藤村が押出し四球を選んで4-0、続く御園生も押出し四球で5-0とリードを広げる。
5回まで1安打無得点の阪急は6回表、二死後青田、野口二郎、野口明の3連打で1点返して1-5とする。
タ軍は6回裏、一死後呉昌征が四球から二盗に成功、金田も四球を選んで一死一二塁、土井垣の左前タイムリーで6-1と突き放す。
タ軍は8回裏、先頭の呉昌征が四球を選んで出塁、金田の三前バントをサード坂井豊司がエラー、犠打とエラーが記録される間に呉は三塁に進んで無死一三塁、土井垣の二ゴロで金田が二封される間に三走呉が還って7-1、藤村が中前打を放って一死一二塁、御園生が左前にタイムリーを放ち8-1とダメ押す。
阪急は9回表、先頭の坂井が三塁にヒット、7回から出場の鳥居兵治がこの日の初打席でライト線にタイムリー二塁打を放ち2-8、一死後溝部に代わる代打森田定雄がレフト戦にタイムリーを放ち3-8とするが反撃もここまで。
野崎泰一は9安打2四球3三振の完投で6勝目をマークする。
タ軍はトップの呉昌征が2安打2四球の4出塁で4得点、クリーンナップトリオの土井垣、藤村、御園生が2打点ずつと、ダイナマイト打線が機能した。
上位3チームによる5日間に及ぶ首位攻防戦が終了、グ軍が1位、1ゲーム差でタ軍、更に1ゲーム差で巨人が追う展開となってきた。
石崎龍によれば、9月7日から9日にかけての西宮の試合は進駐軍のリーグ戦が急遽割り込んできたため、試合開始時間が大幅にズレ込んだようです。
返信削除「プロ野球ペナントレースの日程が発表されていようと、そのようなことは一向お構いなしに、進駐軍の試合が割り込んできた。甲子園球場は接収されたままだし、使える球場は他になかったから、黙ってこれを見守るよりほかなかったわけだが、向こうさんのご都合で、第1試合と第2試合の間へ割り込んでくるのには参った」(ネット裏人生42年)
また9日に前日の盛況に対して連盟から10円の入った大入袋が配られたそうです。
貴重な情報ありがとうございます。
返信削除ところで、昨日のことですが、2017年4月10日付け「長島甲子男の不思議」に長島氏の息子さんからコメントをいただきました。
古い記事に対してコメントが来た場合、私は当然管理画面で分かるのですが、一般の方には分かるのでしょうか?
貴ブログには「最新コメント」の一覧が無いので、どの記事に新しくコメントが書かれたかどうかブログ管理者以外は把握できないと思います。
削除私も選手名鑑のブログをやっていたころ、元選手のご遺族や親族の方からコメントをいただきましたが、他人事といえども野球人生の足跡を微力ながら伝えることができて嬉しく思ったものです。