2017年12月30日土曜日

18年 阪神vs巨人 12回戦


11月7日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   0   0  0 阪神 41勝36敗7分 0.532 三輪八郎
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   0   0  0 巨人 54勝27敗3分 0.667 藤本英雄

二塁打 (神)御園生
三塁打 (神)藤村

勝利打点 なし


延長12回0対0

 昭和18年の最終戦。

 阪神は今季巨人戦4勝1敗の「巨人キラー」三輪八郎が先発。巨人は35勝目を狙う藤本英雄で応戦する。

 阪神は初回、先頭の御園生崇男の当りはライト線に飛び御園生は二塁ベースを蹴って三塁に向かうが、ライト中島治康からの返球を中継したセカンド小池繁雄の三塁送球にタッチアウト、記録は二塁打であるが一死無走者、金田正泰は左飛、藤村冨美男は三振に倒れて無得点。

 巨人は1回裏、一死後白石敏男が中前打で出塁、青田昇も中前打、四番サード中村政美はストレートの四球を選んで一死満塁、しかし藤本の投ゴロで三走白石は本封、小暮力三はニゴロに倒れて無得点。

 阪神は4回、二死からではあるが藤村が右中間に三塁打、しかし景浦将は左飛に倒れて無得点。

 巨人は8回まで12個の四球を選んで毎回のようにチャンスを作るがもう1本が出ず無得点を続ける。

 阪神は10回、先頭の景浦が左前打で出塁、門前真佐人も左前打で続いて無死一二塁、しかし玉置玉一の送りバントをピッチャー藤本が三塁に送球して景浦は三封、三輪八郎の中飛をセンター呉昌征が落球して一死満塁、しかし乾国雄に代わる代打若林忠志は三振に倒れて二死満塁、ここで三走門前がホームスチールを敢行するがタッチアウト、スリーアウトチェンジ。

 巨人は12回裏、一死後小暮が死球を受けて出塁、林清光に代わる代打中島治康がセンター左にヒットを放ち一死一二塁、しかし川畑博の投ゴロが「1-4-3」と渡ってダブルプレー、延長12回0対0の引分け。

 藤本英雄は12回を投げて7安打1四球7三振無失点。

 三輪八郎は12回を投げて4安打13四球1死球12三振無失点。三輪の投球数は5回で早くも100球を超え、9回で184球、結局224球を投げ抜いた。昭和15年の満州リーグで巨人相手に無安打無得点を達成した「巨人キラー」三輪八郎の生涯最後のピッチングである。三輪はこの後、戦死することとなる。


 

2 件のコメント:

  1. 知られざる巨人阪神戦の名勝負の一つですね。三輪の粘投がなければ藤本はシーズン20完封勝利に達していたハズです。三輪は代打中島を除いたスタメン選手全員から三振をとっていますね。
    約半月後におこなわれた東西対抗戦でも、藤本と三輪は対峙し、第5戦では延長11回まで投げあって1対0で藤本に軍配があがりました。

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    1. 巨人は先発全員三振、青田昇を除く先発全員四球。守備では全員刺殺を記録。代打中島治康は守備についていませんので全員刺殺となります。

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