2011年6月17日金曜日

13年秋 イーグルスvsセネタース 5回戦

11月11日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 1 0 0 0 2 0 1 5 イーグルス 13勝20敗4分 0.394 望月潤一
0 2 0 2 0 0 0 4 X 8 セネタース 19勝18敗1分 0.514 伊藤次郎 浅岡三郎


二塁打 (イ)望月 (セ)浅岡
三塁打 (イ)太田
本塁打 (イ)ハリス 4号、大貫 2号 (セ)青木 1号

浅岡三郎決勝二塁打、青木幸造ダメ押しツーラン


 イーグルスの先発はローテーションに入ってきた望月潤一。今季のイーグルスは亀田忠、中河美芳の二人で回してきたが亀田の調子が上がらず、中河も怪我で欠場となり終盤戦は望月を柱に回している。セネタースは伊藤次郎の先発で12時30分、池田豊プレートアンパイヤの右手が上がりプレイボール。
 
 イーグルスは初回、一死後大貫賢がワンボールからの2球目を中前打で出塁、中根之がワンストライクからの2球目を中前打で続いて一死一二塁、バッキー・ハリスがワンワンからの3球目を中前にタイムリー、1点を先制する。この三人は今季限りで退団することとなる。

 セネタースは2回、一死後遠藤忠二郎の遊ゴロをショート辻信夫がエラー、苅田久徳がストレートの四球を選び、伊藤次郎の遊ゴロを再び辻がエラーする間に遠藤が還って1-1の同点、青木幸造がワンストライクからの2球目を中前に弾き返して2-1と逆転に成功する。

 セネタースは2回で先発伊藤次郎が降板して3回から早くも二番手に浅岡三郎が登場する。 

 イーグルスは3回、二死から太田健一が初球をピッチャー強襲ヒット、杉田屋守がワンボールからの2球目を左前打、望月潤一が初球を右翼線にタイムリー二塁打、2-2の同点に追い付く。イーグルス打線の積極的なバッティングが目立つ。

 セネタースは4回、この回先頭の尾茂田叶がツースリーから四球を選んで出塁、遠藤の遊ゴロでランナーが入れ替わり、苅田久徳が右前打、この打球をライト太田が逸らす間に遠藤が還って3-2、三塁に進んだ苅田も浅岡の右犠飛で還って4-2とする。

 イーグルスは7回、この回先頭の野村実が左前打で出塁、二死後バッキー・ハリスが左翼スタンドに同点ツーランを叩き込んで4-4に追い付く。

 イーグルスは8回、一死後望月の一ゴロをファースト遠藤がエラーする間に望月が二塁に進むと辻に代えて代打亀田忠を起用、亀田はストレートの四球(敬遠の可能性が高いか)で歩かされて一死一二塁、漆原進の遊ゴロで亀田は二封、漆原が二盗を決めて二死二三塁、しかし野村は遊飛に倒れてスリーアウトチェンジ。

 セネタースは8回裏、この回先頭の北浦三男は右飛に倒れるが尾茂田がワンスリーから四球を選んで出塁、遠藤の遊ゴロでランナーが入れ替わり、苅田がツーツーから中前に弾き返して一死一三塁、ここはエンドランの可能性が高いか。苅田は終盤にきて六番、七番に入ることが多くなっているが本日の六番起用は効いている。尤も苅田監督自身が決めているのでしょうが。ここで浅岡が左翼線に2点タイムリー二塁打を放って6-4と勝ち越す。更に青木がツーツーからの5球目を右翼スタンドにツーランホームランでダメを押し、8-4とする。

 イーグルスは9回、この回先頭の大貫賢が右翼スタンドにホームランを放って5-8、二死後太田が左中間に三塁打を放って粘りを見せるが杉田屋の右飛がライト森口次郎のグラブに収まりゲームセットを告げるサイレンが高々と鳴り響く。


 イーグルス、セネタースという草創期を彩る二チームによる好ゲームであった。8回の攻防が勝敗を分けた訳であるが、イーグルスは歩かされる場面で亀田忠を代打に起用したため亀田を望月のリリーフに送る機会を失った。望月潤一の前半の4失点はエラーによるもので自責点はゼロ、しかし8回に力尽きた。翌日の読売新聞は「望月はよく投げていたが8回漸く球勢衰え打たれたのは気の毒であり、若し八回表に亀田を代打に出さず待機していたならばこのピンチを収拾していたかも分らなかった。」と伝えている。

 セネタースでは四番尾茂田叶が2打数1安打2四球、二つの四球出塁では五番遠藤忠二郎の遊ゴロで二封されたがランナーに残った遠藤が二度ともホームに還り遠藤は4打数無安打3得点という珍しい記録を残すこととなった。もう一つの得点は遊失で一塁に生きてホームに還ったもの。決勝打の浅岡三郎は3打数1安打1得点3打点、ダメ押しツーランの青木幸造は4打数2安打1得点3打点の活躍であった。




     *五番遠藤忠二郎は4打数無安打3得点を記録する。

 






     *伊藤次郎を2回で見限り浅岡三郎が好リリーフを見せる。


2011年6月16日木曜日

13年秋 名古屋vs南海 4回戦


11月11日 (金) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 3 1 0  4  名古屋 18勝14敗3分 0.563 西沢道夫
3 0 1 4 0 6 0 1 X 15 南海       9勝25敗3分 0.265 政野岩夫


二塁打 (名)桝 (南)中村、小林
本塁打 (南)高野 1号、中村 1号

南海大勝利、三重盗も


 南海はここまで8勝しているが3点差が1回、2点差が1回、1点差が1回(うちサヨナラが3回)。8試合の合計得点差は11点。本日は15A対4の11点差で球団創設以来初の大勝利をおさめる。

 南海は初回、先頭の小林悟楼がツースリーから四球を選んで出塁、西端利郎の投ゴロで小林が二封、西端が二盗を決めて一死二塁、中村金次四球、鈴木芳太郎の中前タイムリーで1点を先制する。高野百介は投ゴロに倒れるが中野正雄の遊ゴロをショート村瀬一三がエラーする間に二者還って3-0とする。

 南海は3回、一死後中村金次が中前打で出塁、鈴木芳太郎の遊ゴロでランナーが入れ替わり、鈴木が二盗に成功、高野百介の左前タイムリーで4-0とする。高野百介も二盗に成功するが中野は遊ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。

 南海は4回、この回先頭の中田道信が四球で出塁、政野岩夫が送って平井猪三郎の左翼線タイムリーで5-0、トップに返り小林四球、西端の遊ゴロの間にランナーはそれぞれ進塁して二死二三塁、中村が中前に2点タイムリーを放って7-0、鈴木が左翼線にヒット、高野の中前タイムリーで8-0とする。

 南海は6回、この回先頭の中村が左翼線に二塁打、鈴木の左前打と盗塁で無死二三塁、ここで高野がレフトスタンドにスリーランホームランを放ち11-0。高野はこれで本日5打点を記録する。一死後中田が中前打、政野の左前打で一死一三塁、二死後小林が右中間に二塁打を放って13-0、西端の遊ゴロをファースト大沢清がエラーして二死一三塁、中村が四球を選んで二死満塁、ここで三人の走者が一斉にスタート、三重盗を決めて14-0とする。

 名古屋は7回、この回先頭の桝嘉一が左越えに二塁打、大沢の右前打で無死一三塁、倉本信護四球で無死満塁、村瀬の右前タイムリーで2点目、三浦敏一の遊ゴロが6-4-3のゲッツーとなる間に2点目。西沢道夫の左翼線タイムリーでこの回3点を返す。

 名古屋は8回、先頭の戒能朶一が四球で出塁、石田政良が中前打、桝四球で無死満塁、大沢の二ゴロが6-4-3のゲッツーとなる間に戒能が還って4-14とする。 

 南海は8回裏、二死後中村金次が右翼にホームランを放って15-4として逃げ切る。

 政野岩夫は6安打5四球2三振の完投で今季4勝目をあげる。


 南海は二番西端利郎を除く八人で19安打を記録。三番中村金次が4打数4安打4得点3打点、四番鈴木芳太郎が5打数3安打3得点1打点、五番高野百介は6打数4安打1得点5打点、七番中田道信も4打数3安打2得点。南海は更に8個の盗塁を決める。
 

2011年6月15日水曜日

13年秋 阪急vsイーグルス 4回戦

11月10日 (木) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 1 0 2 1 0 0 5 2 13 阪急          19勝13敗2分 0.594 宮武三郎 石田光彦
0 0 1 0 0 1 2 0 1  5 イーグルス 13勝19敗4分 0.406 亀田忠 古川正男
勝利投手 石田光彦 7勝5敗
敗戦投手 古川正男 0勝4敗


二塁打 (阪)上田、黒田 (イ)中根
本塁打 (イ)野村 1号、中根 3号

阪急、猛打爆発


 阪急は初回、トップに起用された一番ライト浅野勝三郎がツースリーから四球を選んで出塁、フランク山田伝もワンスリーから四球、黒田健吾の三ゴロで山田が二封されて一死一三塁、山下好一の二ゴロの間に浅野が生還、更にセカンド野村実から二塁ベースカバーのショート辻信夫への送球がセーフ、野選となって一死一二塁、上田藤夫の左前タイムリーで黒田が還って2-0、岸本正治の左飛に二走山下好が飛び出し二塁でタッチアウトとなってゲッツー。

 阪急は2回、この回先頭の宮武三郎が左前打で出塁、下村豊の投前送りバントは野選を誘い、無死一二塁、大原敏夫の投ゴロで宮武は三封、トップに返り浅野が右翼線にタイムリーを放って3-0、山田が四球を選んで一死満塁、しかし黒田の遊ゴロが6-4-3と渡り2イニング連続のゲッツー。阪急は3回、一死後上田が右前打で出塁するが続く岸本の遊ゴロは6-4-3と3イニング連続のダブルプレーが完成する。

 イーグルスは3回裏、この回先頭の野村がツースリーから左翼ポール直撃のホームランを放って1-3とする。

 阪急は4回、二死後大原がツースリーから四球で出塁、トップに返り浅野が三塁に内野安打、山田四球で二死満塁、黒田が押出し四球を選んで4-1としてなお二死満塁、山下好一は右翼線にタイムリーを放って5-1とする。更に5回、岸本と大原のヒットと中継の乱れで1点を追加して6-1とする。

 イーグルスは6回、二死後中根之が右翼スタンドに第3号ホームランを放って2-6。7回には杉田屋守四球、太田健一右前打、漆原進四球で一死満塁、野村の右前タイムリーと大貫賢の中犠飛で2点を返して4-6と追い上げる。

 阪急は8回、この回先頭の山田の三ゴロをサード木下政文がエラー、黒田右翼線ヒット、山下好一四球、上田藤夫の右中間二塁打で2者還って8-4、宮武が一前にセーフティバントを決めて一死満塁、下村の押出し四球、大原の中前タイムリー、浅野の二ゴロの間に三走宮武が還って11-4。9回にも3安打を連ねて2点を追加して13-4とする。

 9回裏のイーグルスは、二死後野村が四球、大貫も四球を選び、中根が右中間に二塁打を放って13-5とするがここまで。


 阪急は久々に猛打爆発、大原敏夫が5打数4安打2打点、上田藤夫が6打数3安打3打点の活躍であった。










2011年6月14日火曜日

13年 南海vsジャイアンツ 5回戦

11月10日 (木) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 南海       8勝25敗3分 0.242 宮口美吉
0 0 0 0 0 0 0 3 X 3 ジャイアンツ 27勝6敗1分   0.818 前川八郎 スタルヒン


勝利投手 スタルヒン 16勝2敗
敗戦投手 宮口美吉     4勝11敗


二塁打 (ジ)伊藤、三原


本塁打 (南)宮口 1号

スタルヒン、パーフェクトリリーフ


 南海は4回までジャイアンツ先発の前川八郎から3安打を奪いながら無得点、特に4回は先頭の西端利郎中前打、中村金次左翼線打、四番高野百介が送って一死二三塁とするが中野正雄が浅い左飛、平井猪三郎が投ゴロに倒れて無得点。

 ジャイアンツは初回、先頭の三原が右前打で出塁するが二番白石敏男の二ゴロは4-6-3のゲッツー。2回も先頭の伊藤健太郎が左中間に二塁打を放ち、川上哲治が一塁線に送りバントを決めて一死三塁、しかし平山菊二三ゴロ、吉原正喜は左飛に倒れて無得点。3回は三者凡退であったが4回、先頭の千葉茂が四球を選んで出塁、中島治康の二ゴロで千葉が二進するが伊藤は左飛、川上は投ゴロに倒れて無得点。南海先発の宮口美吉の前に封じ込められている。

 南海は5回、一死後宮口美吉がライトスタンドに先制ホームラン、1-0とする。

 南海6回の攻撃は先頭の西端が左前打で出塁、ジャイアンツはここで先発の前川をセンターに回してスタルヒンを投入する。スタルヒンは中村、高野、中野のクリーンナップトリオを抑えてこの回無得点。

 宮口美吉は5回~7回を1安打無失点で切り抜けここまで3安打4四球3三振無失点。

 ジャイアンツは8回、この回先頭の前川の三ゴロをサード平井がエラー、三原が右中間を抜いて無死二三塁、白石が中前に同点タイムリーを放って1-1、千葉茂四球で無死満塁、中島の遊ゴロをショート小林悟楼がエラーする間に三走三原に続いて二走白石も生還して3-1とする。

 スタルヒンは6回以降4イニングを無四球4三振無失点のパーフェクトピッチング、今季16勝目をあげる。

 ジャイアンツ初回の攻撃では無死一塁で二番白石敏男が強攻しているように藤本定義監督のバント嫌いは徹底しているが、2回は伊藤健太郎が二塁打で出ると川上哲治に送らせている。11月5日のセネタース5回戦でも川上は送りバントを命じられているが、本日は左の宮口、5日も左の金子裕と言うことで、この時点ではまだ藤本監督は左投手に対する川上を十分には信用していないようである。川上の通算成績を見ると、今季のこの二つの犠打以降、1954年まで犠打は記録されていない。当ブログは1949年までお伝えすることとなるので、今後二度と川上の送りバントをお伝えできないことになる。



          *スタルヒン、パーフェクト・リリーフ






          *川上哲治が第二打席で送りバント






2011年6月13日月曜日

13年秋 セネタースvsタイガース 4回戦

11月10日 (木) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 2  2 セネタース 18勝18敗1分 0.500 金子裕
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 タイガース  22勝12敗      0.647 御園生崇男


勝利投手 金子裕           9勝8敗
敗戦投手 御園生崇男 10勝5敗


三塁打 (セ)青木
本塁打 (セ)遠藤 5号

金子裕完封、遠藤忠二郎第5号決勝ツーラン


 金子裕がタイガースの10連勝を阻んだ。二塁には3度ランナーを進ませたが三塁を踏ませず、5安打3四球6三振で今季2度目の完封。翌日の読売新聞・市岡忠男の論評は「内外角の低目を攻め立てる無類のコントロールに加えて恰もタ軍打者の裏を掻くが如き配合よろしきを得た直曲球をもって回一回と縮めていった投球は蓋し神技に近い業といってよい。」と、最大級の賛辞を送っている。

 セネタースは初回、先頭の森口次郎が四球で出塁するが続く今岡謙次郎の二ゴロはセカンド本堂保次が捕球してから二塁ベースを踏んで一塁に送球してダブルプレー。記録は「4B-3」。ショートが二塁を踏んでそのまま一塁に送球するケースはよくあるがセカンドは珍しい。セカンドが二塁ベース近くのゴロを捕るとしたら緩いゴロとなるのでゲッツーは考えにくく、エンドランで二塁ベースカバーに入りかけたところに打球がが飛んできたのかもしれない。2回から4回はノーヒット。

 金子裕は立ち上がりから素晴らしく、3回までパーフェクトピッチング、初回は7球、2回は8球、3回も7球とこの間22球しか投げていない。流石にタイガースは4回からボールを見ていくようになり、4回、先頭の松木謙治郎がワンスリーから四球を選んで出塁、本堂が送って藤村富美男はツーワンから見逃し三振。普段は早打ちの藤村が待球作戦に出るようであるから石本秀一監督からきついお達しが出たのであろう。山口政信も2球ファウルで粘るが見逃し三振でスリーアウトチェンジ。

 セネタースは5回、一死後青木幸造が中越えに三塁打、横沢七郎の遊ゴロに青木は突っ込むがショート皆川定之からのバックホームにタッチアウト、続く森口に中前打が出ただけに惜しまれるところ。6回から8回はノーヒット、タイガース先発の御園生崇男もここまで無失点。

 タイガースは5回、二死からカイザー田中義雄が右前に初ヒットを放つが無得点。6回は一死後松木が内野安打で出塁して二盗を試みるがキャッチャー北浦三男からの送球にタッチアウト。7回は2四球で二死一二塁とするが田中は左飛に倒れる。8回は先頭の松廣金一が右前打、皆川が送って一死二塁、しかし松木は三邪飛、本堂は二飛に倒れる。

 セネタースは9回、この回先頭の尾茂田叶がノースリーから二つ見逃してツースリーから四球を選んで出塁、遠藤忠二郎がワンボールからの2球目を左翼スタンド最上段に叩き込んで(翌日の読売新聞によると「左翼スタンド頂上」)均衡を破る。

 タイガースは9回裏、一死後山口が一塁に内野安打、伊賀上良平が左前打で続いて一死一二塁、続く御園生崇男の二ゴロを今度は苅田久徳が二塁ベースを踏んでそのまま一塁に送球してダブルプレー、試合終了を告げるサイレンがけたたましく鳴り響く。


 本日行われたダブルプレーは二つ共に「4B-3」。一試合に行われた併殺が全て「4B-3」と言う試合はプロ野球史上唯一の可能性すら考えられます。記録の神様・宇佐美徹也氏に是非とも聞いてみたい。




               *金子裕、今季二度目の完封






               *遠藤忠二郎、第5号決勝ツーラン


全日本大学野球選手権・決勝 

 スポニチを読む前に書いておきたかったので早起きしてこの時間に失礼いたします。昨日はBSのテレビ観戦です。

 準決勝の藤岡を見た印象では「騒がれる程のピッチャーかな?」などと失礼なことを書いてしまいましたが、スライダーがいいのでプロでも通用するでしょう。何より精神力が素晴らしい。あとは余り表情に出さなくなればもっといいのでは。

 1対1の膠着した状況が続きましたので、こういう時は山崎が決めてくれるだろうと見ていたのですが、案の定ライトへ大飛球、打った瞬間「やっぱりやってくれたか」と思ったのですがスタンド前で失速してライトがフェンスにぶつかりながら好捕しました。あの瞬間に慶應の負けが決まったと言ってよいでしょう。江藤采配に注文が一つ。左の藤岡と言うことで山崎を六番に下げたのか、それにしても代わりに入れた右のスウィングはとても三番が務まるとは思えませんでした。ショートに福富を使ったのは準決勝の働きから当然でしょうが。打線の組み替えも敗因の一つだったと思います。

 伊藤は大会期間中調子を落としていたようですが、こういう試合では調子に関係なく一振りで決めてほしかった。山崎は本人がプロを希望しているかどうかは知りませんが、あの守備ではちょっと無理でしょう。

 慶應の福谷は横須賀高校の出身と言うことで当然神奈川だとばっかり思っていたのですが愛知県立横須賀高校の方だそうです。一般入試で理工学部に入ったそうなので本人はプロでやる気は無いのかもしれませんがプロ側は放っておかないでしょう。準決勝を神宮で見た時、ブルペンでまだキャッチャーを立たせて投げているピッチングを見て驚きました。球の勢いが違う。誰かと思ったら福谷でした。昨日のテレビを見ても藤岡より球の力は上と見ましたがいかがでしょうか。解説の金光氏によると愛知にすごいピッチャーがいるという噂は大学野球関係者の間では有名だったそうです。但し理工学部は三年から実習と実験で練習時間がかなり制約されることになりますのでここからが大変です。矢上台のキャンパスからは、高校硬式と大学準硬式が使っている日吉台のグラウンドには近いのですが、大学硬式のグラウンドは日吉の駅の反対側にありますので移動だけでも大変です。今の学生なら原付を使うのでしょうが。結構坂が多いので自転車では電動以外は厳しいか。工学部(81年から理工学部に変わっているようです。私は81年卒業なので工学部の名しか知りませんでした。)に進んだ野球経験者はグラウンドが近い上にあまり練習をしなくても済む準硬式に入るケースが多いのですが。慶應黄金時代の荻野と同時代に神宮で活躍した工藤というサイドハンドの速球派が工学部だったのですが、練習をしている時は萩野より速いと言われていましたが実習と実験で練習ができなくなるとスピードが落ちることで有名でした(記憶のまま、もしかしたら別の投手と勘違いしているかもしれません。)。

 解説の金光氏は今やアマチュア球界の重鎮、広島商業時代、センバツで作新の江川を破った時は金光の三盗でキャッチャー小倉の送球ミスを誘い決勝点をあげたものです。センバツは準優勝でしたが夏は優勝、法政大学に進み江川、槍田、中林(甲子園優勝投手の佃も法政に進みましたが何故か神宮では活躍していません)、植松、徳永(広島商業の主砲楠原もいますが大学時代はあまり印象に残っていません)等と共に黄金時代を形成したメンバーであることはご存じのとおり。金光氏は大学時代に日吉の駅前で見かけたことがあります。慶應に用事があったのか、合宿が近くて確か綱島の教習所に通っていたと記憶していますがこちらもアテにはなりません。


 なお、プロ以外の選手については基本的に敬称を用いることにしておりますが、選手時代の記述の際は敬称略とさせていただいております。また、学年が下の場合は基本的に呼び捨てとさせていただいております。

2011年6月12日日曜日

13年秋 タイガースvsイーグルス 4回戦

11月9日 (水) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 1 2 5 0 2 10 タイガース  22勝11敗       0.667 西村幸生 若林忠志
0 6 0 0 0 0 0 0 0  6  イーグルス 13勝18敗4分 0.419 望月潤一 亀田忠


勝利投手 若林忠志 2勝2敗
敗戦投手 亀田忠     6勝10敗


二塁打 (タ)伊賀上、皆川、田中 (イ)望月、野村

若林忠志、無安打救援


 イーグルスは2回、一死後太田健一が左前打で出塁、杉田屋守の遊ゴロをショート皆川定之がエラー、望月潤一がワンツーからの4球目を右中間にタイムリー二塁打、1点を先制する。なお二三塁で山田潔が右前に2点タイムリー、漆原進左翼線ヒットで一死一二塁、トップに返り野村実が左中間に二塁打を放って5-0、大貫賢の三ゴロの間に野村は三塁に進む。ここで野村がホームイン、記録は「3’-1」となっており、サード伊賀上良平からの送球を捕球したファースト松木謙治郎がピッチャー西村幸生に返球した際にこれが悪送球となって野村が生還したと解すべきでしょう。松木のエラー(「3’」)の他にも「-」の上に「・」が書かれているので松木から西村への返球が高く逸れたことを表している。と言うことでこの回6点を先制する。

 イーグルス先発の望月潤一は初回、先頭の松木を四球で歩かせるが続く本堂保次を5-4-3のゲッツーに仕留めてからは波に乗り、4回までタイガース打線を2安打無得点に抑える。

 タイガースは5回、この回先頭の門前真佐人の遊ゴロをショート山田がエラー、皆川右前打、西村に代わる代打カイザー田中義雄の三ゴロで皆川が二封されて一死一三塁、トップに返り松木が左前にタイムリーを放って1点を返す。

 タイガースは先発の西村幸生を4回であきらめ、二番手に若林忠志を投入する。

 タイガースは6回、この回先頭の山口政信がツースリーから四球を選んで出塁、松廣金一は右飛に倒れるが伊賀上がセンターに二塁打を放って一死二三塁、若林が死球を受けて一死満塁、皆川は捕邪飛に倒れて二死満塁、田中のピッチャー強襲ヒットで二者還って3-6、松木四球で二死満塁、イーグルスベンチはここで先発の望月から昨日1安打完封の亀田忠にスイッチ、亀田は本堂を見逃し三振に打ち取りピンチを脱する。

 タイガースは7回、この回先頭の藤村富美男の二ゴロをセカンド野村がエラー、山口の遊ゴロをショート山田がエラー、ここで松廣に代えて代打に景浦将が久々に登場するが遊飛に倒れて一死一二塁、伊賀上四球で一死満塁、若林の遊ゴロを又も山田がエラーする間に藤村が還って4-6、皆川が押出し四球を選んで5-6、田中の右犠飛で遂に6-6の同点、松木四球で二死満塁、本堂の遊ゴロは山田からセカンド野村に転送されるがこれを野村が落球する間に三走若林に続いて二走皆川も還って8-6、藤村の遊ゴロで本堂が二封されてスリーアウトチェンジ。

 タイガースは9回にも皆川、田中の連続二塁打と本堂の中犠飛で2点を追加して10-6とする。

 5回からマウンドに上がった若林忠志は8回までパーフェクトピッチング。9回も杉田屋、亀田を連続三ゴロに打ち取り続く山田も遊ゴロ、しかしショート皆川がこれをエラー、しかし代打で登場した伏見五郎を三球三振に仕留めてタイガースが逆転勝利をおさめる。
 タイガース7回の攻撃では二遊間コンビが二つずつのエラー、イーグルスは勝っていた試合を守備の破綻で失った。

 タイガースは10月19日にジャイアンツに敗れた以降これで九連勝、首位ジャイアンツに4.5ゲーム差に迫ってきた。尤も10月19日の時点でも6ゲーム差なのでジャイアンツもその後を8勝2敗と勝ち続けており中々差は詰まらない。秋季リーグ戦の優勝はジャイアンツが濃厚なのでシーズン終了後の東西対抗の後に春季優勝のタイガースとジャイアンツとの間で全日本選手権が行われる可能性が高い。ジャイアンツに強い若林忠志の復活はタイガースにとっては頼もしいところ。





               *若林忠志が無安打救援