11月10日 (木) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 2 2 セネタース 18勝18敗1分 0.500 金子裕
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 タイガース 22勝12敗 0.647 御園生崇男
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 2 2 セネタース 18勝18敗1分 0.500 金子裕
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 タイガース 22勝12敗 0.647 御園生崇男
勝利投手 金子裕 9勝8敗
敗戦投手 御園生崇男 10勝5敗
三塁打 (セ)青木
本塁打 (セ)遠藤 5号
金子裕完封、遠藤忠二郎第5号決勝ツーラン
金子裕がタイガースの10連勝を阻んだ。二塁には3度ランナーを進ませたが三塁を踏ませず、5安打3四球6三振で今季2度目の完封。翌日の読売新聞・市岡忠男の論評は「内外角の低目を攻め立てる無類のコントロールに加えて恰もタ軍打者の裏を掻くが如き配合よろしきを得た直曲球をもって回一回と縮めていった投球は蓋し神技に近い業といってよい。」と、最大級の賛辞を送っている。
セネタースは初回、先頭の森口次郎が四球で出塁するが続く今岡謙次郎の二ゴロはセカンド本堂保次が捕球してから二塁ベースを踏んで一塁に送球してダブルプレー。記録は「4B-3」。ショートが二塁を踏んでそのまま一塁に送球するケースはよくあるがセカンドは珍しい。セカンドが二塁ベース近くのゴロを捕るとしたら緩いゴロとなるのでゲッツーは考えにくく、エンドランで二塁ベースカバーに入りかけたところに打球がが飛んできたのかもしれない。2回から4回はノーヒット。
金子裕は立ち上がりから素晴らしく、3回までパーフェクトピッチング、初回は7球、2回は8球、3回も7球とこの間22球しか投げていない。流石にタイガースは4回からボールを見ていくようになり、4回、先頭の松木謙治郎がワンスリーから四球を選んで出塁、本堂が送って藤村富美男はツーワンから見逃し三振。普段は早打ちの藤村が待球作戦に出るようであるから石本秀一監督からきついお達しが出たのであろう。山口政信も2球ファウルで粘るが見逃し三振でスリーアウトチェンジ。
セネタースは5回、一死後青木幸造が中越えに三塁打、横沢七郎の遊ゴロに青木は突っ込むがショート皆川定之からのバックホームにタッチアウト、続く森口に中前打が出ただけに惜しまれるところ。6回から8回はノーヒット、タイガース先発の御園生崇男もここまで無失点。
タイガースは5回、二死からカイザー田中義雄が右前に初ヒットを放つが無得点。6回は一死後松木が内野安打で出塁して二盗を試みるがキャッチャー北浦三男からの送球にタッチアウト。7回は2四球で二死一二塁とするが田中は左飛に倒れる。8回は先頭の松廣金一が右前打、皆川が送って一死二塁、しかし松木は三邪飛、本堂は二飛に倒れる。
セネタースは9回、この回先頭の尾茂田叶がノースリーから二つ見逃してツースリーから四球を選んで出塁、遠藤忠二郎がワンボールからの2球目を左翼スタンド最上段に叩き込んで(翌日の読売新聞によると「左翼スタンド頂上」)均衡を破る。
タイガースは9回裏、一死後山口が一塁に内野安打、伊賀上良平が左前打で続いて一死一二塁、続く御園生崇男の二ゴロを今度は苅田久徳が二塁ベースを踏んでそのまま一塁に送球してダブルプレー、試合終了を告げるサイレンがけたたましく鳴り響く。
本日行われたダブルプレーは二つ共に「4B-3」。一試合に行われた併殺が全て「4B-3」と言う試合はプロ野球史上唯一の可能性すら考えられます。記録の神様・宇佐美徹也氏に是非とも聞いてみたい。
*金子裕、今季二度目の完封
*遠藤忠二郎、第5号決勝ツーラン
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