2022年12月27日火曜日

21年 中部日本vs巨人 14回戦

10月28日 (月) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
5 0 0 2 0 0 0 0 0 7 中部 40勝58敗3分 0.408 久野勝美
0 2 0 0 1 0 0 0 X 3 巨人 61勝36敗2分 0.629 中尾輝三 宮下義雄

勝利投手 久野勝美   7勝6敗 
敗戦投手 中尾輝三 11勝9敗

二塁打 (中)金山、古川 (巨)多田、山川

勝利打点 なし


久野が粘りのピッチング、巨人手痛い敗戦

 第27節最終日、後楽園では午後からセ軍vsグ軍戦の1試合のみ、西宮では中部vs巨人のダブルヘッダーが行われる。

 西宮の第1試合は久野勝美、中尾輝三両左腕の先発で午後零時33分、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 中部は初回、先頭の石田政良の当りは遊ゴロ、これを名手山田潔が一塁に悪送球、金山次郎の遊ゴロで石田は二封、しかしゲッツーは取れず、古川清蔵の当り損ねの三塁線へのゴロが内野安打となって一死一二塁、小鶴誠の5球目にダブルスチールを決めて一死二三塁、フルカウントからの6球目を中尾がワイルドピッチ、三走金山が還って1点を先制、重盗が功を奏した。小鶴は当然四球で一塁に歩き、続く杉浦清監督も四球を選んで一死満塁、ここで笠石徳五郎が左前に2点タイムリーを放ち3-0、藤原鉄之助もレフト線にタイムリーを放ち4-0、久野も左前に流し打つタイムリーで続き、この回一挙5点を先制する。

 中尾は初回に36球を要する乱調気味の立ち上がり。最初からリズムを狂わされた形となった。

 巨人は1回裏、先頭の呉新亨が左前打で出塁して反撃体勢に入るが、山川喜作の二ゴロが「4-6-3」と渡るダブルプレー。

 巨人は初回から攻守ともにリズムが合わない。

 巨人は2回裏、一死後黒沢俊夫が左前打で出塁、多田文久三が右超えにタイムリー二塁打を放ち1-5、ライト笠石からの返球が逸れる間に多田は三塁に進み、林清一の左犠飛で2-5と反撃、流れが傾きかけたのだが・・・。

 中部は4回表、一死後金山が左越えに二塁打、古川が中越えにタイムリー二塁打を放ち6-2、小鶴の二ゴロを名手千葉茂がエラー、二走古川が還って7-2と突き放す。

 4回の無死一塁のチャンスを併殺で潰した巨人は5回裏、一死後呉新亨が二遊間にヒット、二死後千葉も二遊間を抜けるヒット、センタ- 古川が逸らす間に呉は三塁に進んで二死一三塁、川上の二遊間タイムリーで3-7とする。

 巨人は6回裏、先頭の好調林が中前打で出塁、しかし一死後山田の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー。

 中部は7回表、先頭の小鶴が中前打、杉浦のレフト線ヒットで小鶴は三塁に進んで無死一三塁、笠石が四球を選んで無死満塁、巨人はここで先発の中尾から宮下義雄にスイッチ、藤原の遊ゴロで三走小鶴は本封、一死満塁から久野のセカンドライナーに三走杉浦が飛び出しており「4-5」と送球されてダブルプレー、「ライナーバック」の基本を忘れていたようだ。

 流れが向いてきた巨人は8回裏、先頭の川上が中前打、一死後多田が四球を選び、二死後宮下の中前打で二死満塁、この最後のチャンスに巨人ベンチは3打数無安打の山田に代えて代打に藤本英雄を起用、しかし藤本は中飛に倒れて期待に応えることはできなかった。

 久野勝美は12安打4四球1三振の完投で7勝目をマークする。

 巨人は10残塁の拙攻で完敗。最後までリズムをつかむことができず、手痛い敗戦を喫した。

 決勝点はワイルドピッチだったので勝利打点は「なし」であるが、「真の殊勲打」が笠石徳五郎の一打であったことは疑いようもない事実である。笠石は出番こそ少ないが、当ブログが何度も伝えてきたようにいい所で打つ。

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