2022年12月11日日曜日

21年 グレートリングvsセネタース 14回戦

10月26日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 1 1 0 0 0 3 0 6 グ軍 63勝36敗2分 0.636 黒尾重明 
0 2 1 0 0 0 0 0 0 3 セ軍 42勝56敗 0.429 丸山二三男

勝利投手 丸山二三男 24勝14敗 
敗戦投手 黒尾重明      9勝17敗

二塁打 (グ)安井、別所
三塁打 (セ)鈴木
本塁打 (グ)筒井敬三 4号

勝利打点(グ)別所昭 6

猛打賞 (グ)安井亀和 10、山本一人 13


戦後最初の“二刀流”

 後楽園の第2試合は丸山二三男と黒尾重明の先発で午後2時19分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 グ軍は初回、先頭の安井亀和がレフト線に二塁打、河西俊雄は二飛、田川豊は三振、安井が三盗に成功、山本一人監督が中前に先制タイムリーを放ち1-0とする。

 セ軍は2回裏、二死後一言多十が右前打で出塁、熊耳武彦も中前打で続き二死一二塁、黒尾の右前タイムリーで1-1の同点、一走熊耳は三塁に進んで二死一三塁、続く清水喜一郎の打席で黒尾がディレードスチール、キャッチャー筒井敬三がショート宮崎仁郎に送球して黒尾はタッチアウトとなったが、タッチより早く三走熊耳がホームを駆け抜け2-1と逆転する。記録は重盗片割れアウトで黒尾に盗塁失敗が記録されているので熊耳には本盗は記録されないが、好走塁であることには変わりはない。

 グ軍は3回表、先頭の筒井が前の回の守備の鬱憤を晴らす目の覚めるような一打をレフトスタンドに叩き込んで2-2の同点とする。

 セ軍は3回裏、一死後鈴木清一が右中間に三塁打、長持栄吉は四球を選んで一死一三塁、飯島滋弥は投邪飛に倒れて二死一三塁、打席にはこの5試合で19打数3安打、10月に入ってまだ1本塁打と当りが止まっている大下弘、2球目にダブルスチールを決めて3-2と勝ち越す。

 グ軍は4回表、田川、山本の連打でチャンスを作り、堀井数男の投ゴロの間に二者進塁して一死一三塁、岡村俊昭の二ゴロで三走田川がホームに突っ込み、セカンド清水がバックホームするがセーフ、野選が記録されて3-3の同点に追い付く。

 グ軍は8回表、二死後筒井が四球を選んで出塁、続く宮崎の2球目に筒井が二盗を決めると、グ軍ベンチは代打に別所昭を起用、別所が期待に応えて左中間に決勝のタイムリー二塁打を放ち4-3と勝ち越し、トップに返り安井は四球、河西が左前にタイムリー、田川も中前にタイムリーと畳みかけて6-3とリードして試合を決める。

 丸山二三男は6安打3四球7三振の完投で24勝目をマーク、白木義一郎に2勝差と迫り最多勝のタイトルが見えてきた。

 代打で決勝打を放った別所昭はこれで6個目の勝利打点を記録、戦後最初の「二刀流」である。

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