2021年7月7日水曜日

21年 中部日本vsセネタース 11回戦

9月5日 (木) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
2 0 0 1 0 1 0 3 2  9  中部 23勝44敗2分 0.343 松尾幸造 服部受弘 
4 0 2 3 0 0 1 0 X 10 セ軍 30勝40敗 0.429 一言多十 白木義一郎

勝利投手 一言多十 6勝11敗 
敗戦投手 松尾幸造 2勝12敗 
セーブ    白木義一郎 2

本塁打 (セ)大下弘 12号、13号

勝利打点 なし

猛打賞 (中)三村勲 1 (セ)大下弘 5


大下が本盗と2打席連続本塁打

 後楽園の第2試合は松尾幸造と一言多十の先発で午後2時57分、桝球審の右手が上がりプレイボール。

 中部は初回、先頭の古川が四球を選ぶと二盗に成功、岩本の遊ゴロの間に古川は二進、杉浦清監督の三ゴロで三走古川はホームに突っ込み、サード横沢がバックホームするが悪送球となって古川が生還、打者走者の杉浦は二塁に進み、小鶴の中飛で杉浦がタッチアップから三進、加藤正二の左前タイムリーでこの回2点を先制する。

 セ軍1回裏、先頭の横沢がストレートの四球で出塁、鈴木清一は中飛に倒れるが、飯島が17試合連続ヒットとなる左前打を放ち一死一二塁、大下の二ゴロで飯島が二封されて二死一三塁、一言多十の右前タイムリーで1-2、熊耳の左前打をレフト岩本が後逸する間に二走大下に続いて一走一言も還って3-2と逆転、1打点の熊耳は三塁に進み、七番センターに起用された野村清が中前にタイムリーを放ち4-2とする。

 セ軍は3回裏、先頭の飯島が四球で出塁、大下のライト線ヒットで無死一二塁、中部ベンチはここで先発の松尾から服部受弘にスイッチ、一言はピッチャー強襲ヒット、更に白球を拾い上げた服部が三塁に送球するが悪送球となって飯島が生還し5-2、一走大下は三塁に、打者走者の一言は二塁に進んで無死二三塁、熊耳は投飛、野村は投ゴロに倒れて二死二三塁、続く長持の打席で大下がホームスチールを決めて6-2とする。

 一言も三盗を記録しているので二死二三塁からのダブルスチールという形となった。今季リーグ全体で32個目の本盗であり、セ軍は7個目で、タ軍の8個に続いてリーグ2位。二三塁からのダブルスチールは中部が三走杉浦清、二走大沢清のコンビで2度決めている。セ軍は6月29日のパ軍戦で三重盗を決めたが、一三塁からの重盗以外による本盗はその三重盗以来のこととなる。

 中部は4回表、加藤、藤原が連続四球、三村の左前打で無死満塁、服部の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってダブルプレー、この間に三走加藤が還って3-6、二死三塁から金山が三塁線にセーフティバントを決め、サード横沢からの一塁送球が逸れたのを見て三走藤原がスタートを切るが三本間に挟まれてタッチアウト。

 この挟殺プレーは「5’-3-5-2-3」と記録されている。最初のサード横沢からの一塁送球にエラー(’)が付いたのは打者走者金山の二塁進塁に対してのものか。ファースト飯島は三走藤原を牽制しながら三塁方向まで走ってサード横沢に送球、横沢は藤原を追いかけてキャッチャー熊耳に送球、熊耳から三塁ベースカバーに回った飯島に送球されてタッチアウトということでしょう。打撃好調の飯島は守備でも冴えている。

 セ軍は4回裏、先頭の清水喜一郎の当りは三ゴロ、これをサード三村が一塁に悪送球、打者走者の清水は二塁に達し、トップに返り横沢は投ゴロ、鈴木の右飛で二走清水はタッチアップから三進、飯島の三遊間タイムリーで7-3、大下がライトスタンドに弧を描くツーランを叩き込んで9-3と突き放す。

 大きくリードしたセ軍は5回から先発の一言をセンターに回して白木義一郎がマウンドに上がる。

 中部は6回表、先頭の加藤が左前打、藤原が死球を受けて無死一二塁、三村の右飛で二走加藤はタッチアップから三進して一死一三塁、服部の三ゴロ併殺崩れの間に三走加藤が生還して4-9と反撃する。

 セ軍は7回裏、先頭の大下がライトスタンドに大きく弧を描く2打席連続ホームラン、10-4と突き放す。この時点では試合展開に大きく影響を与えたとは考えられないダメ押し点に見えたが、この1点が試合を左右する結果となったのである。

 中部は8回表、先頭の藤原が四球で出塁、三村、服部の連続右前打で無死満塁、金山に代わる代打大沢清は浅い中飛に倒れて一死満塁、トップに返り古川が押し出し四球を選んで5-10、岩本は三球三振に倒れて二死満塁、杉浦の三ゴロをサード横沢がエラーして6-10、小鶴もストレートの押出し四球で7-10と3点差に追い上げる。

 中部は9回表、一死後三村が左前打で出塁、服部のレフト線ヒットで三村は三塁を狙うがレフト大下からの好返球にタッチアウト、大下はマウンドに上がったことがあるように肩が強い。この間に打者走者の服部は二塁に進んで二死二塁、山本尚敏の左飛を今度は大下が落球、二死なのでスタートを切っていた二走服部が還って8-10、トップに返り古川の左前打で二死一二塁、岩本の左前タイムリーで9-10と1点差、しかし杉浦のベース寄りの二ゴロをセカンド清水が二塁ベースを踏んでゲームセット。

 先発の一言多十は4回でマウンドを降りたが勝利投手が記録された。5イニングを投げた白木義一郎はセーブとなる。最多勝争いを繰り広げる白木としては勝ち星が付かなかったのは痛いが、6失点では文句も言えないか。但し、自責点は2であった。横沢三郎監督は白木に勝ち星を付けようとして5回からマウンドに上げたが、公式記録員は6点差から1点差まで詰め寄られた白木に勝ち投手を与えなかったのである。

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