2 0 1 0 0 0 0 0 1 4 巨人 43勝27敗1分 0.614 藤本英雄
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 グ軍 45勝27敗 0.625 別所昭
藤本英雄 10勝3敗
別所昭 11勝7敗
勝利打点 (巨)黒沢俊夫 8
猛打賞 (巨)黒沢俊夫 7
藤本英雄、球威でグ軍を封じる
西宮の第2試合は藤本英雄と別所昭の先発で午後3時丁度、金政主審の右手が上がりプレイボール。
首位を狙える位置にある巨人としては負けられない一戦。一方、首位タ軍を追うグ軍も負けられないところ。
巨人は初回、先頭の山田潔が左前打で出塁、山川は四球を選んで無死一二塁、千葉は右飛に倒れるが、川上の右前打で一死満塁、黒沢の左犠飛で1点を先制、中島の左前タイムリーで2-0とする。
グ軍は1回裏、一死後安井が四球を選んで出塁、しかし田川の投飛に安井が飛び出しておりダブルプレー。
この併殺は「F1」と「1-6-3」によるものであった。バントエンドランが小飛球となって藤本が捕球し、一塁に投げればよいところをショート山田に送球、安井は一塁に戻りかけるが山田からファースト川上に送球されて併殺が完成したようだ。
巨人は3回表、先頭の山川が左前打で出塁、千葉は四球、川上も四球で無死満塁、黒沢は浅い中飛に倒れるが、中島の左犠飛で3-0とする。
5回までノーヒットのグ軍は6回裏、一死後筒井が中前にチーム初ヒット、しかし後続が倒れて無得点。
グ軍は8回裏、一死後木村の当りは遊ゴロ、これを山田がエラー、別所の二ゴロでランナーが入れ替わり、筒井が右前打、宮崎の三塁内野安打で二死満塁とするが、トップに返り河西は右飛に倒れて無得点。
巨人は9回表、一死後山川が中越えにシングルヒット、千葉の三ゴロの間に山川が二進、川上の中越えタイムリーで4-0と突き放す。
グ軍は最終回、先頭の安井が四球を選んで出塁、田川もストレートの四球で無死一二塁と最後のチャンス、しかし山本一人監督は中飛、堀井は捕邪飛、最後は木村の二ゴロで田川が二封されてゲームセット。
藤本英雄は3安打3四球2三振で今季8度目の完封、10勝目をマークする。ヒットを打たれたのは八番筒井に2本、九番宮崎に1本だけで、上位打線を完璧に抑え込んだ。
藤本の投球内容を分析すると、二飛が4本、捕邪飛が2本、一邪飛が1本、投飛が1本であったことから、この日の藤本は球が走っていたことがうかがわれる。この時点の藤本はまだ肩を壊す前の速球派時代であった。
この結果、首位タ軍と二位グ軍は半ゲーム差のまま、更に1ゲーム差で三位巨人が続く混戦模様となってきた。
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