2021年7月14日水曜日

21年 パシフィックvs中部日本 7回戦

9月6日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 3 0 0 0 0 0 0 4 パ軍 29勝41敗2分 0.414 真田重蔵
0 1 0 0 0 0 1 0 0 2 中部 23勝45敗2分 0.338 星田次郎 松尾幸造

勝利投手 真田重蔵 16勝15敗 
敗戦投手 星田次郎   0勝3敗

二塁打 (パ)藤井、伊勢川、小島 (中)小鶴

勝利打点 (パ)伊勢川真澄 5

猛打賞 (パ)木暮力三 6、藤井勇 2


伊勢川が満塁走者一掃二塁打

 第20節2日目、後楽園の第1試合は真田重蔵と星田次郎の先発で午後1時5分、沢主審の右手が上がりプレイボール。

 パ軍は初回、一死後木暮が中前打で出塁、藤井のレフト線二塁打で一死二三塁、主砲森下の左前タイムリーで1点を先制する。二走藤井も三塁ベースを蹴ってホームに突っ込むが、レフト岩本からの返球を中継したサード三村の本塁送球にタッチアウト。

 中部はその裏、一死後岩本が左中間にヒット、しかし杉浦清監督の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。

 中部は2回裏、先頭の小鶴がレフト戦に二塁打、加藤正二の中前タイムリーで1-1の同点、続く藤原鉄之助の打席で加藤が二盗に失敗、直後に藤原が右前打で出塁、しかし三村の遊ゴロをショート白石がベースを踏んで一塁送球、「6B-3」の併殺で同点止まり。

 パ軍は3回表、先頭の白石が左前打で出塁、小暮の三塁バントヒットで無死一二塁、藤井の中前打で無死満塁、主砲森下は遊飛に倒れ、小島利男も捕邪飛で二死満塁、しかしここで伊勢川が左中間奥深く走者一掃タイムリー二塁打を放ち一挙3点、4-1と勝ち越す。

 中部は4回から先発の星田に代わって松尾幸造がマウンドに上がる。

 パ軍は5回表、一死後小島、伊勢川が連続ヒット、松井信勝もピッチャー強襲ヒットで一死満塁、しかし平野徳松の二ゴロが「4-6-3と渡ってダブルプレー。

 中部は5回、6回と二人ずつ走者を出すが無得点。

 中部は7回裏、二死後松尾が死球を受けて出塁、続く金山の二ゴロをセカンド松井が一塁に悪送球、このボールがベンチに入った。本来であればテイクワンベースで二死二三塁となるところ、三塁ベースを回った松尾がホームを駆け抜けると、審判員は松尾を三塁に戻さずホームインを認めてしまった。「雑記」欄にはこの判断は誤りであったと書かれているがそのまま試合は続行して2-4。

 ラッキーな得点で勢いづく中部は8回裏、先頭の岩本が四球で出塁、杉浦の左前打で無死一二塁、小鶴は三振に倒れるが、ダブルスチールを決めて一死二三塁、しかし加藤は三邪飛、藤原鉄之助に代わる代打大沢清は中飛に倒れて無得点。

 中部は最終回、先頭の三村に代わる代打服部受弘がスリーボールツーストライクから2球ファウルで粘って出塁、しかし松尾の二ゴロで服部は二封、金山の痛烈なピッチャー返しを真田が捕球して一塁送球、松尾は帰れずゲッツーとなって試合終了。パ軍は4つ、中部は3つの併殺を記録する試合に相応しい幕切れであった。

 真田重蔵は7安打4四球1死球6三振の力投で完投、16勝目をマークする。ハーラー争いは真田、近藤、白木が16勝で並び、内藤が15勝で追う混戦となっている。

 伊勢川真澄の満塁走者一掃二塁打が試合を決した。

 この時点でパ軍は29勝41敗2分でゴ軍29勝41敗1分と並び、半ゲーム上に30勝41敗のセ軍と、Bクラス首位争いはし烈を極めている。

 淡白な攻撃が目立っていた中部は断トツ最下位に低迷しいるが、このところ粘りを見せるようになってきており、この日もあと1本が出ればという場面が何度もあった。今後の巻き返しが期待できる。

*「雑記」欄には「(打者=筆者注)金山の二ゴロ悪投ベンチに入ったのに松尾の生還を許したは審判の誤りであった」と書かれている。後付けで「誤り」を指摘するのは容易であるが、このプレーの時点で何故指摘できなかったのかは不明。


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