2020年6月27日土曜日

21年 阪急vsパシフィック 10回戦


7月21日 (日) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 2 4 0 0 2 1 4 0 13 阪急 29勝22敗 0.569 野口二郎 
0 0 0 0 0 3 0 0 1  4  パ軍 19勝29敗2分 0.396 真田重蔵 

勝利投手 野口二郎   8勝7敗
敗戦投手 真田重蔵 11勝9敗 

二塁打 (急)青田2、野口二郎、荒木、野口明 (パ)富松、森下
本塁打 (パ)森下重好 3号

勝利打点 なし

猛打賞 (急)山田伝 2、青田昇(4安打)8、野口明(5安打)2


阪急打線、久々の爆発

 西宮の第2試合は野口二郎と真田重蔵の先発で午後2時57分、二出川球審の右手が上がりプレイボール。

 阪急は初回、二死後青田昇が右中間に二塁打を放つが、四番ピッチャー野口二郎はニゴロに倒れて無得点。


 阪急は2回表、先頭の野口明が中前打で出塁、日比野武は左飛に倒れるが、下社邦男も中前打、坂井豊司が死球を受けて一死満塁、荒木茂は二飛に倒れて二死満塁、トップに返り上田藤夫のニゴロをファースト藤村隆男が後逸する間に三走野口明に続いて二走下社も還って2点を先制する。これが決勝点であるが上田には打点が記録されていないので勝利打点は「なし」となる。


 阪急は3回表、先頭の青田が右前打で出塁、野口二郎は右飛に倒れるが、野口明の右前打で一死一三塁、日比野の左前タイムリーで3-0、野口明は三塁に進み、下社も中犠飛で4-0、坂井が左前打で続き、荒木の遊ゴロが野選を誘って二死満塁、トップに返り上田が右前に2点タイムリーを放ちこの回4点、6-0とリードする。


 阪急は6回表、一死後野口明が二塁に内野安打、日比野の左前打で一二塁、下社の右前タイムリーで7-0、坂井は三邪飛に倒れて二死一二塁、荒木の右中間二塁打で1点追加、8-0とする。結果的にこの回の追加点が大きかった。


 パ軍は6回裏、一死後白石敏男が三塁に内野安打、富松信彦の右中間二塁打で一死二三塁、木暮力三は浅い右飛に倒れて二死二三塁、森下重好がレフトスタンドに第3号スリーランを叩き込んで3-8と追い上げる。


 阪急は7回表、青田と野口明の二塁打で1点追加して9-3と突き放す。


 阪急は8回表、先頭の下社の当りはニゴロ、これをセカンド喜瀬正顕がエラー、坂井のニゴロの間に下社は二進、荒木は中飛に倒れて二死二塁、ここから怒涛の連打、トップに返り上田が左前にタイムリー、上田が二盗を決め、山田伝が三塁線にヒットを放ち一三塁、青田が左前にタイムリー、野口二郎も左前にタイムリー、野口明も中前にタイムリーを放ってこの回4点、13-3とする。


 パ軍は最終回、先頭の木暮が右前打、森下が左中間にタイムリー二塁打を放ち4-13とするが反撃もここまで。


 野口二郎は7安打無四球無三振の枯れた投球で完投、8勝目をあげる。戦後になって技巧派に転向した。


 真田重蔵も9回を完投して被安打は22本。「Wikipedia」の「日本プロ野球記録の一覧」によるとこの記録は1試合最多被安打記録とのことである。また、NPBホームページに掲載されている「歴代最高記録」によると、昭和21年に真田が記録するシーズン被安打422本は歴代最多記録となる。


 阪急はシーズン当初からトップを走り、現在も三位をキープしているが、打線は不振でここまで全球団最多の9つの完封負けを記録している。今季阪急打線が二桁得点を記録したのは4回目であるが、5月27日のグ軍戦と6月27日のタ軍戦は10対11で敗れており、二桁得点で快勝したのは6月10日の中部戦で13対2で勝って以来、2度目のこととなる。


 野口明が5安打、青田昇が4安打、山田伝が3安打と3人が猛打賞を記録。2020年6月13日付け「21年 タイガースvs阪急 8回戦」において、復帰した青田について「打撃不振の阪急だけにカンフル剤となるか注目される。」と書かせていただきましたが、当ブログの予言が的中しました。もちろん、この試合を知っていて書いたのではありません。時系列を追って、状況を判断すれば、このような予言も可能となります(笑)。


 パ軍では森下重好がチームの全得点を叩き出し4打数2安打4打点、二塁打1本、本塁打1本。この試合は二塁打が多い藤井勇が欠場しており、パ軍唯一の長距離砲として孤軍奮闘の活躍であった。野口二郎とは相性が良く、5月30日の第2号も野口から放ったものである。コントロールが良く球質が軽いことが要因であろう。



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