11月16日 (月) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 大和 27勝67敗10分 0.287 畑福俊英
0 2 0 0 0 0 0 1 X 3 大洋 60勝39敗6分 0.606 野口二郎
勝利投手 野口二郎 40勝17敗
敗戦投手 畑福俊英 32勝18敗
二塁打 (和)畑福 (大)富松2
三塁打 (大)富松
勝利打点 中村信一 1
野口二郎40勝、富松信彦は長打3本
大洋は2回、一死後浅岡三郎が四球を選んで出塁、富松信彦が右中間に二塁打を放って一死二三塁、祖父江東一郎は浅い右飛に倒れるが、宇野錦次に代わる代打渡辺敬蔵が四球を選んで二死満塁、トップに返り中村信一が中前に2点タイムリーを放ち2-0とする。
5回まで4安打を放ちながら無得点の大和は6回、先頭の木下政文が中前打、小松原博喜の二ゴロをセカンド佐々木光雄がエラーして無死一二塁、金子裕は中飛に倒れて一死一二塁、苅田久徳の三ゴロは「5-4-3」と転送されるが、ファースト野口明が後逸する間に三塁に進んでいた二走木下がホームに還って1-2と1点差に詰め寄る。
大洋は6回裏、先頭の富松が右中間に三塁打、祖父江は三振に倒れるが、佐々木に代わる代打古谷倉之助が四球を選び代走に板垣茂保を起用、ここでダブルスチールを仕掛けるが三走冨松は「2-4-2」と転送されて本塁寸前タッチアウト、この回は無得点に終わった。
大洋は8回、先頭の富松がこの日3本目の長打となる二塁打を右中間に放ち、佐々木の後のセカンドに入っている貞池広喜が四球を選び、トップに返り中村信一の左前打で一死満塁、濃人渉が中犠飛を打ち上げて3-1と突き放す。
野口二郎は8安打2四球6三振1失点、自責点ゼロの完投、今季最終戦で40勝目をマークする。
富松信彦が二塁打2本、三塁打1本を放って猛打賞を獲得した。
大洋は今季60勝39敗6分でシーズンを終了、3分の2は野口二郎の勝ち星であった。
野口二郎が記録した40勝は、昭和14年にスタルヒンがマークした42勝に次ぐ記録となった。戦後の見直し作業でスタルヒンの記録は40勝に訂正されたが、昭和36年に稲尾が42勝を記録した際に再度見直されてコミッショナー裁定により42勝に再訂正された。したがって、野口二郎の40勝は、昭和14年のスタルヒン42勝、昭和36年の稲尾42勝に次いで歴代3位の記録となっている。
因みに、昭和14年のスタルヒンの記録を現行ルールの勝利投手の基準で見直すと、「40勝」ではなく「38勝」となる。戦後の見直し作業時の基準が現行ルールとは違っていたのか、「38勝」だと野口二郎よりも下になってしまうので「40勝」でお茶を濁したのかは定かではない。昭和17年に記録した野口二郎の40勝が、現行ルールでも40勝であることは当ブログでお伝えしてきたとおりです。
*野口二郎は最終戦で40勝目をマーク。
*大洋の今季最終戦オーダー。富松信彦が3本の長打を記録した。
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