2022年3月21日月曜日

21年 タイガースvsゴールドスター 12回戦

9月30日 (月) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 タ軍 50勝36敗 0.581 呉昌征 
0 1 0 1 0 0 0 0 X 2 ゴ軍 34勝50敗1分 0.405 江田孝

勝利投手 江田孝   4勝12敗 
敗戦投手 呉昌征 14勝6敗

二塁打 (ゴ)酒沢

勝利打点 (ゴ)辻功 3


辻功が好守に活躍

 第23節最終日は東西でダブルヘッダーが行われる。

 西宮の第1試合は呉昌征と江田孝の先発で午後1時丁度、杉村球審の右手が上がりプレイボール。

 タ軍は初回、先頭の金田が中前打で出塁、しかし今季初めて二番に起用された長谷川善三の二ゴロが「4-6-3」と渡ってダブルプレー。本堂が四球を選ぶが、藤村富美男監督は遊ゴロに倒れて無得点。

 タ軍は2回表、二死後富樫が四球で出塁、塚本も中前打で続いて一二塁、しかし呉は二ゴロに倒れて無得点。

 タ軍は序盤のチャンスを生かせないかった。

 ゴ軍は2回裏、先頭の西沢が左前打で出塁、清原初男が四球を選んで無死一二塁、小前博文が送りバントを決めて一死二三塁、ここで辻功が左前に先制タイムリーを放ち1点をリードする。

 ゴ軍は4回裏、先頭の西沢の当りは遊ゴロ、これをファースト本堂が落球、清原が中前打を放って無死一二塁、小前が送りバントを決めて一死二三塁と2回と同じ展開、辻が3球ファウルで粘って四球を選び一死満塁、江田が押出し四球を選んで2-0とする。

 タ軍は3回表、二死後本堂が左前打で出塁すると二塁にスタート、しかしこの盗塁をキャッチャー辻が刺して無得点。

 リズムを崩したタ軍は4回から7回まで三者凡退が続く。

 タ軍は8回表、先頭の富樫に代わる代打渡辺誠太郎が中前打で出塁、塚本が送って一死二塁、呉が左前にタイムリーを放ち1-2、バックホームの間に打者走者の呉は二塁に進み、トップに返り金田の遊ゴロの間に呉は三進、しかし長谷川は三ゴロに倒れて同点はならず。

 タ軍は最終回、一死後藤村が右前打で出塁、ここで藤村が二塁にスタート、しかしこの盗塁も辻が刺して二死無走者、土井垣は中飛に倒れてゴ軍が逃げ切る。

 江田孝は6安打2四球2三振の完投で4勝目をあげる。ここまで大きく負け越しているが、戦後初年度ペナントレースを左右する重要な試合で力を見せた。江田は翌22年には二桁勝利、昭和25年は松竹で23勝をあげてセ・リーグ初代優勝に貢献する。現役引退後は近鉄、西鉄-太平洋-クラウンライターでピッチングコーチを務め、近鉄では鈴木、神部、清、佐々木の強力投手陣を作り上げ、西鉄では若き日の東尾を指導するが、島原キャンプ中に無念の死を遂げることとなる。

 辻功は決勝打と守備でも2個の盗塁を刺す活躍。打率は低いが度々意外な活躍を見せてきている。捕手では後に山倉が「意外性の男」と呼ばれることとなるが、捕手としての「元祖・意外性の男」は辻功である。なお、当ブログが認定するプロ野球史上「元祖・意外性の男」が家村相太郎であることは実況でお伝えしたきたとおり。

 ゴ軍は西沢、清原、小前と9月に加入してきた3人がチャンスを作りタ軍を破った。タ軍はこの敗戦で首位争いから脱落していくのである。

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