2022年3月27日日曜日

21年 パシフィックvs中部日本 12回戦

9月30日 (月) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 1 0 1 0 0  2  パ軍 36勝47敗3分 0.434 湯浅芳彰 藤村隆男 
3 3 2 3 1 1 3 0 X 16 中部 32勝50敗3分 0.390 久野勝美

勝利投手 久野勝美 2勝2敗 
敗戦投手 湯浅芳彰 3勝12敗

二塁打 (中)岩本2、古川、三村
本塁打 (パ)佐竹一雄 1号 (中)古川清蔵 7号、杉浦清 5号、6号

勝利打点 (中)古川清蔵 4

猛打賞 (中)岩本章 7、小鶴誠 5、杉浦清 3、久野勝美 1


“強竜打線”爆発、古川と杉浦が5打点

 後楽園の第1試合は湯浅芳彰と久野勝美の先発で午後1時5分、沢球審の右手が上がりプレイボール。

 序盤から中部打線が爆発した。

 中部は初回、先頭の岩本が左中間二塁打で口火を切ると、金山は四球、古川が右中間に2点タイムリー二塁打、中継の乱れがあって古川は三進、一死後杉浦清監督の右犠飛で3点を先制する。

 中部は2回裏、一死後三村が右越えに二塁打、トップに返り岩本のレフト線ヒットで一死一三塁、金山の遊ゴロ併殺崩れの間に三走三村が還って4-0、古川がレフトスタンドに第7号ツーランを叩き込んで6-0とする。

 中部は3回裏、先頭の杉浦がレフト線ヒットから二盗に成功、加藤正二は四球、藤原は三振に倒れるが、久野の中前タイムリーで7-0、センター富松のエラーもあって一死二三塁、三村の中犠飛で8-0とする。

 中部は4回裏、先頭の小鶴がレフト線にヒット、杉浦がレフトスタンドに第5号ツーランを叩き込んで10-0、加藤が中前打、一死後久野が右中間にヒット、ライト藤井からの返球を捕球したセカンド小島利男が三塁に悪送球、加藤は三塁に進み、更にホームに走ると、こぼれた白球を拾ったショート白石がバックホームするが悪送球となる間に加藤が生還して11-0とする。

 パ軍は5回表、先頭の伊勢川がストレートの四球で出塁、平野徳松の遊ゴロをショート杉浦が二塁ベースカバーのセカンド金山に送球するが落球、湯浅に代わる代打小暮の右前打で無死満塁、トップに返り白石の中前タイムリーで1点返すが、富松は投飛、小島の三ゴロが「5-4-3」と渡ってスリーアウトチェンジ。

 中部は5回裏、一死後古川が四球で出塁、小鶴の中前打で一二塁、杉浦の中前タイムリーで12-1とする。

 中部は6回裏、先頭の久野が猛打賞となる3本目のヒットを右前に放って出塁、三村のレフトへの当りは森下が好捕、トップに返り岩本はストレートの四球で一死一二塁、金山が三塁線にセーフティバントを決めて一死満塁、古川が5打点目となる犠飛をレフトに打ち上げて13-1とする。

 パ軍は7回表、5回の守備から伊勢川に代わってマスクを被る佐竹一雄がレフトポール際にプロ入り初ホームラン、2-13とする。

 中部は7回裏、先頭の杉浦がレフトスタンドにこの日2本目の本塁打を放ち古川に続いて5打点、チームも7イニング連続得点、加藤が右前打、一死後久野は四球、三村の投ゴロで二走加藤が三封されて二死一二塁、トップに返り岩本が左中間に2点タイムリー二塁打を放ち16-2とする。

 毎回得点を狙う中部は8回裏、一死後小鶴が中前打で出塁、しかし杉浦は三球三振、加藤も三球三振に倒れてこの試合初の無得点。

 久野勝美は6安打3四球無三振の完投で2勝目をマークする。

 最下位中部の強力打線は毎回得点こそ逃したものの7イニング連続得点を記録。この昭和21年9月以降の中部打線が「強竜打線」の元祖となる。

 佐竹一雄は戦時中はゼロ戦の整備に従事していたが、レンチをバットに持ち替えてプロ入り初本塁打を放った。この後、太陽・大陽・松竹-国鉄で10年以上キャッチャーとして活躍することになる。金田とバッテリーを組んだ経験は大きな財産となり、引退後はバッテリーコーチから球団取締役も務めることとなる。

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