2016年1月2日土曜日

17年 大洋vs阪急 15回戦


11月2日 (月) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 大洋 54勝36敗6分 0.600 野口明 重松通雄
0 0 0 2 0 0 0 0 X 2 阪急 47勝45敗6分 0.511 笠松実 森弘太郎

勝利投手 笠松実 15勝15敗
敗戦投手 野口明   0勝2敗
セーブ 森弘太郎 10

勝利打点 中村栄 2


森弘太郎、10セーブ目

 阪急は3回まで無安打ながら4四球1敵失と走者を出すが無得点。

 阪急は4回、先頭の井野川利春が四球を選んで出塁、大洋先発の野口明はこれで5個目の与四球となる。小田野柏がセンター左にヒットを放ち無死一二塁、日比野武が送りバントを決めて一死二三塁、中村栄が左前に先制タイムリーを放って1-0。大洋ベンチはここで野口明をファーストに回してファースト野口二郎がライトに回り、ライトの祖父江東一郎に代えて重松通雄が入ってリリーフのマウンドに上がる。笠松実が四球を選んで一死満塁、トップに返りフランク山田伝の三ゴロで三走小田野は本封、上田藤夫が押出し四球を選んで2-0とする。

 大洋は4回まで毎回走者を出すが、2回の一死一二塁、4回の無死一二塁のチャンスを共に遊ゴロ併殺で潰して無得点。

 大洋は6回、先頭の浅岡三郎がストレートの四球を選んで出塁、阪急ベンチはここで先発の笠松限界と見てリリーフに森弘太郎を送る。野口明は三振、野口二郎は三飛、富松信彦は一ゴロに倒れて阪急の継投策が効を奏した。

 森弘太郎は4イニングを2安打無四球2三振無失点に抑えて今季10セーブ目。セーブ王争いでは2位神田武夫の7個を引き離してトップに立っている。


 野口明は戦場から復帰して捕手として活躍しているが、投手としては今季2試合に登板して0勝2敗。昭和12年春は全盛期の沢村栄治 に見劣らないピッチングで19勝7敗の成績を残し、12年春第3期には月間MVPに輝いている。12年秋は沢村同様調子を落として14勝15敗であったが12年通年では沢村33勝と並んで野口明も33勝でトップタイである。3位は春13勝、秋15勝のスタルヒン、4位は春9勝、秋15勝の西村幸生であった。


 因みに公式記録では野口明の12年秋の成績は15勝15敗とされており、スタルヒン、西村幸生と共に最多勝のタイトルを獲得したことになっているが、これは間違いです。「日本プロ野球記録大全集」では正しく14勝15敗となっているのですが、訂正しなくてはならない要因がないのに何故か現在の公式記録では15勝15敗に変わってしまいました。システム化する時に入力ミスがあった以外に要因は考えられません。浅岡三郎の12年秋は4勝8敗が正しいのですが公式記録では3勝8敗と間違っており、チーム成績は合っている。エクセル表に入力した際に間違っていたが、合計数字は合っていてチーム成績は正しかったので誰も気が付かなかった、あるいは興味がなかったというところでしょう。但し、公式記録のタイトルが誤っている点については、いつかは修正されなくてはならないのではないでしょうか。


 12年秋については、沢村栄治 とスタルヒンの勝敗も1つ入れ違っており、公式記録では沢村は9勝6敗、スタルヒンは15勝7敗となっていますが、正しくは沢村が9勝5敗、スタルヒンは15勝8敗です。

 なお、今更お断りするまでもありませんが、「セーブ」の記録は当ブログ独自の集計で、公式記録ではありませんので念のため。



 

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