2016年5月1日日曜日

18年 第2節 週間MVP



 今節は南海が4勝0敗、阪急が3勝1敗、巨人が2勝1敗1分、名古屋が2勝2敗、阪神が2勝2敗、大和が1勝2敗1分、朝日が1勝3敗、西鉄が0勝4敗であった。



週間MVP

投手部門

 南海 別所昭 1

 今節3勝0敗1完封。南海の躍進に貢献する。

 阪神 若林忠志 1

 今節2勝0敗1完封。


打撃部門

 南海 加藤喜作 1

 今節14打数5安打5打点1V打。

 阪急 フランク山田伝 1

 今節12打数4安打5得点3打点、1本塁打6四球4盗塁と驚異的活躍を見せる。

 名古屋 岩本章 1

 今節14打数5安打4打点1V打。


殊勲賞

 阪急 下社邦男 1

 今節12打数5安打3得点5四球1V打。

 阪急 中田武夫 1

 4月21日の阪神戦で3安打完封勝利。

 阪神 乾国雄 1

 今節12打数4安打1V打。


敢闘賞

 南海 八木進 1

 今節16打数5安打3得点。

 朝日 浅原直人 1

 今節14打数5安打と開幕から好調が続く浅原は前節のMVPに続いて受賞。

 西鉄 濃人渉 1

 今節14打数5安打。不振が続く西鉄にあって一人気を吐く。


技能賞

 大和 鈴木秀雄 1

 4月18日の西鉄戦で決勝本盗。

 南海 中野正雄 1

 今節14打数2安打ながら3得点3打点の活躍。

 朝日 渡辺時信 1

 今節7打数2安打ながら5四球を選ぶ。


 

2016年4月30日土曜日

訂正のお知らせ



 3月26日付けブログ「18年 朝日vs阪神 1回戦」朝日5回の攻撃で、「小林章良は浅い左飛に倒れるが、真田の右犠飛で7-0」とお伝えしていましたが、実際は「小林章良の左犠飛で7-0」の間違いでした。

 お詫びして訂正させていただきますのでご了承ください。

 因みに小林章良は今季「強打者」として活躍することとなりますのでお楽しみに。


 

2016年4月29日金曜日

18年 阪神vs阪急 2回戦


4月21日 (水) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 阪神 5勝4敗 0.556 御園生崇男
1 0 0 0 0 0 0 0 X 1 阪急 5勝3敗 0.625 中田武夫

勝利投手 中田武夫     1勝1敗
敗戦投手 御園生崇男 0勝2敗

勝利打点 山下好一 1


中田武夫3安打完封

 阪急は初回、先頭の下社邦男が四球を選んで出塁、フランク山田伝のショートへの内野安打で無死一二塁、上田藤夫の投ゴロをピッチャー御園生崇男が二塁に送球するが、ベースカバーに入ったショート野口昇が落球して無死満塁、池田久之は浅い右飛に倒れて一死満塁、山下好一の遊ゴロで一走上田が二封される間に三走下社が還って1点を先制する。

 このスミ一を中田武夫が守り切った。阪急先発の中田は初回、先頭の塚本博睦に二塁内野安打を許すが牽制で刺して波に乗った。許したヒットは内野安打3本だけ、下手からの巧投に阪神打線は翻弄された。


 中田と共に、2つの盗塁を刺したキャッチャー池田久之の肩も特筆される。これまで井野川利春、日比野武の陰に隠れて出番の少なかった池田は、昭和18年には開幕から四番に起用されて活躍しているが、今季を限りに応召し戦死することとなる。


 阪神先発の御園生崇男も8回を完投して2安打5四球3三振1失点、2本のヒットのうち1本は内野安打であり、この試合両チームで外野に抜けたヒットは上田藤夫が4回にはなった中前打1本だけであった。




*中田武夫は下手からの巧投で3安打完封。





 

18年 名古屋vs朝日 1回戦


4月21日 (水) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 名軍 6勝2敗 0.750 石丸進一
2 0 0 1 0 0 1 0 X 4 朝日 4勝5敗 0.444 内藤幸三

勝利投手 内藤幸三 1勝0敗
敗戦投手 石丸進一 1勝1敗

二塁打 (名)吉田 (朝)内藤
三塁打 (名)岩本 (朝)浅原

勝利打点 原秀雄 1


兄さんしっかり守ってください

 名古屋は石丸進一が先発、朝日は昨日の阪神戦で7イニング3安打1失点の好投を見せた内藤幸三が連投。

 名古屋は初回、連投の疲れが見られる内藤を攻めて、先頭の石丸藤吉がセンター左にヒット、岩本章が左中間奥深く三塁打を放ち一走石丸藤吉が還って1点を先制、古川清蔵は捕邪飛に倒れるが、小鶴誠の左犠飛で2-0とする。

 朝日は1回裏、一死後酒沢政夫がライト線にヒット、早川平一は三振に倒れるが、浅原直人が右中間奥深く三塁打を放って1-2、内藤幸三のタイムリー内野安打ですかさず2-2の同点に追い付く。

 朝日は4回、先頭の内藤の二ゴロをセカンド石丸藤吉がエラー、マウンドの石丸進一から「兄さんしっかり守ってください」の声が飛ぶ。兄のエラーにマウンドの弟が動揺したか渡辺時信は四球、大友一明の投ゴロを石丸進一が三塁に送球して二走内藤は三封、広田修三は三振に倒れて二死一二塁、ここで原秀雄が中前にタイムリーを放ち3-2と勝ち越す。これが決勝打となった。

 朝日は7回、一死後酒沢が四球を選んで出塁、早川は遊飛に倒れるが浅原が四球を選んで二死一二塁、内藤のライト線二塁打で4-2とダメ押す。二死二三塁から三走浅原が本盗を試みるがこれは失敗。


 内藤幸三は7安打3四球4三振の完投で今季初勝利、打っても4打数2安打2打点の活躍であった。


 石丸進一は8イニングを投げて7安打5四球3三振4失点、自責点は4であった。4回に失った決勝点は兄石丸藤吉のエラーがきっかけだが、エラーの走者は石丸進一が好フィールディングで三封したため、決勝点となった3失点目には「自責点」が記録されている。


 牛島英彦著「消えた春」は石丸進一を美化し過ぎているきらいはあるが、石丸進一を伝える貴重な著作となっている。同著には「まるで‟佐賀にわか”もどきの石丸兄弟のやりとりは、当時球界の名物だった、と名古屋軍の一塁手だった野口正明は、回想している。」と書かれている。


 石丸藤吉は戦後タクシー会社を経営して成功、石丸進一は特攻で戦死することとなる。


 

18年 阪神vs朝日 2回戦


4月20日 (火) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 3 0 1 0 0 0 0 0 4 阪神 5勝3敗 0.625 若林忠志
0 0 0 0 2 0 0 0 1 3 朝日 3勝5敗 0.375 真田重蔵 内藤幸三

勝利投手 若林忠志 3勝0敗
敗戦投手 真田重蔵 2勝2敗

二塁打 (神)金田 (朝)浅原
三塁打 (神)玉置

勝利打点 乾国雄 1


阪神、下位打線が活躍

 阪神は若林忠志、朝日は真田重蔵が先発。新旧対決となった。

 阪神は2回、先頭の玉置玉一が右中間に三塁打、野口昇は四球を選んで無死一三塁、乾国雄がライト線にタイムリーを放って1点を先制、若林が送りバントを決めて一死二三塁、トップに返り塚本博睦が投前にスクイズバントを決めて2-0、金田正泰のライト線二塁打で3-0とする。

 朝日は3回から先発の真田に代えて内藤幸三をマウンドに送る。

 阪神は4回、先頭の野口が四球で出塁、乾が送って一死二塁、若林が右前にタイムリーを放って4-0として試合の主導権を握る。

 朝日は5回、一死後広田修三が中前打で出塁、内藤の右前打で無死一二塁、原秀雄のバントで二死二三塁、犠打が記録されたが自らも生きようとした可能性は否定できない。トップに返り坪内道則の当りは三ゴロ、これを2回に先制のきっかけとなる貴重な三塁打を放ったサード玉置が一塁に大暴投、二走広田に続いて一走内藤も還って2-4、打者走者の坪内は三塁に進むが、酒沢政夫は投ゴロに倒れて追加点はならず。

 朝日二番手の内藤は4回以降阪神打線を1安打無失点に抑えて味方の反撃を待つ。

 朝日は9回裏、先頭の浅原直人が左中間に二塁打、渡辺時信はストレートの四球、同点の走者となるがここは塁を詰めたか。一塁代走に野本良雄が起用されて無死一二塁、大友一明に代わる代打林安夫が左前にタイムリーを放って3-4と1点差、なお無死一二塁のチャンスが続くが、二走野本が若林からの牽制球に刺されて一死一塁、広田に代わる代打小林章良の当りは痛烈なピッチャーライナー、これを若林がはっしと掴むや一塁に送球し、飛び出していた一走林が戻れずダブルプレーであっけなく試合終了。


 若林忠志は5安打4四球2三振の完投で開幕3連勝。


 阪神は六番玉置が1得点、七番野口が2得点、八番乾が1得点を記録、八番乾、九番若林、一番塚本、二番金田が1打点ずつを記録した。一方、二番金田は3残塁を記録して得点0、クリーンナップトリオは3人で10打数1安打0打点で残った走者を掃除できなかった。


 

2016年4月24日日曜日

18年 阪急vs名古屋 1回戦


4月20日 (火) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8  9  計
0 0 0 0 0 1 0 0  0  1 阪急 4勝3敗 0.571 森弘太郎
0 0 0 0 0 0 0 0 2X 2 名軍 6勝1敗 0.857 西沢道夫

勝利投手 西沢道夫 3勝0敗
敗戦投手 森弘太郎 1勝1敗

勝利打点 古川清蔵 1


西沢道夫、開幕3連勝

 阪急は森弘太郎、名古屋は西沢道夫が先発。

 阪急は3回まで無安打。4回一死後、上田藤夫が中前に初ヒットを放つが、池田久之は三振、笠石徳五郎は二ゴロに倒れて無得点。5回、先頭の下社邦男が右前打で出塁するが、中村栄の送りバントをピッチャー西沢が二塁に送球して下社を二封、伊藤健一はセンターライナーに倒れるが、一走中村が飛び出していたのを見てセンター古川清蔵が一塁に送球するがこれが低く逸れる悪送球となり、一塁に戻った中村がベースタッチしてから再度二塁に走って二死二塁、しかし森は中飛に倒れてスリーアウトチェンジ。

 阪急は6回、一死後フランク山田伝がストレートの四球を選んで出塁、上田の二ゴロの間に山田が二進、池田の左前タイムリーで1点を先制する。

 名古屋は1回、2回と三者凡退。3回、一死後金山次郎が三塁線にセーフティバントを決めて出塁、しかし西沢の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。

 名古屋は4回から6回まで三者凡退。7回、先頭の石丸藤吉が中前打で出塁するが、岩本章の投ゴロが「1-4-3」と渡ってダブルプレー、古川は三振に倒れてスリーアウトチェンジ。ここまで21人で終了して残塁はゼロ。

 名古屋は8回、二死後芳賀直一が四球を選んで出塁、藤原鉄之助の遊ゴロで芳賀が二封されて藤原がこの試合初めての「残塁」を記録する。

 名古屋は9回裏、一死後西沢が中前打で出塁、トップに返り石丸藤吉がストレートの四球を選んで一死一二塁、岩本が右前に同点タイムリーを放って1-1、一走石丸は三塁に進み、岩本が二盗を決めて一死二三塁、古川の遊ゴロの間に三走石丸藤吉が還って名古屋が逆転サヨナラ勝ち。


 スコアカードの記載を見ると、古川の遊ゴロは「6-3」で一塁アウトと記録されている。この結果名古屋のサヨナラ勝ちが決まった訳で、ショート中村栄がアウトカウントを間違えた可能性があるが、前進守備を敷いていたはずなのでバックホームしなかったのは解せない。前進守備でなかったとしたら阪急の組織的ボーンヘッドとなりますがちょっと考えにくいですね。


 西沢道夫は4安打5四球3三振の完投で3勝目をあげてハーラートップの別所昭に並ぶ。この時午後2時6分、この20分後に後楽園球場で別所が4勝目をあげてハーラー単独トップに立つこととなる(既報のとおり)。


 

18年 巨人vs西鉄 2回戦


4月20日 (火) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 巨人 3勝5敗1分 0.375 須田博
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 西鉄 1勝8敗 0.111 重松通雄

勝利投手 須田博     1勝2敗
敗戦投手 重松通雄 0勝3敗

勝利打点 中島治康 2


須田博、今季初勝利

 巨人は初回、先頭の呉昌征が一塁に内野安打、青田昇はストレートの四球で無死一二塁、白石敏男も四球を選んで無死満塁、中島治康が先制の押出し四球を選んで1-0、続く小暮力三の中犠飛でこの回2点を先制する。

 初回コントロールが乱れた西鉄戦発の重松通雄は2回以降立ち直り、4回に多田文久三に中前打を許したのみで無失点を続ける。

 西鉄は初回、二死後濃人渉が中前打、野口明が左前打を放って二死一二塁、祖父江東一郎の遊ゴロをショート白石が失して二死満塁とするが、黒沢俊夫は投ゴロに倒れて無得点。2回も先頭の宇野錦次が死球を受けて出塁、佐藤武夫は左飛に倒れて一死一塁、重松は捕邪飛に倒れたかに見えたがキャッチャー多田文久三が落球して命拾いからレフト線にヒットを放ち一死一二塁、しかしトップに返り中村信一は三振、富松信彦は二ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。

 西鉄は6回、先頭の野口明が四球を選んで出塁、続く祖父江が打ち上げた捕邪飛を多田が又も落球して祖父江は四球を選び、黒沢が送りバントを決めて一死二三塁、宇野のライト線タイムリーで1-2として1点差、一死一三塁から佐藤武夫が放った痛烈なライナーはサード小池繁雄の正面に飛び、がっちり捕球した小池がそのまま三塁ベースを踏んでダブルプレー。


 巨人先発の須田博は7回、8回、9回を三者凡退に抑えて4安打3四球1死球6三振1失点、自責点ゼロの完投で今季初勝利を飾る。


 6回の西鉄の得点はエラーによる進塁がなく自責点にも見えるが、祖父江東一郎の捕邪飛を落球したキャッチャー多田文久三にエラーが記録されており、捕球していれば得点に結びつかなかったと判定されて須田に自責点は付かなかった。多田はこの試合で2個の捕邪飛を落球して2失策が記録されている。


 この試合でも4月17日の「南海vs西鉄1回戦」同様、スコアカードに「重松通雄」と間違えて「富松信彦」のスタンプが押されている。スコアカードでは二番センター「富松信彦」、九番ピッチャーも「富松信彦」となっていますが、この試合の西鉄の先発投手は「重松通雄」でした。


 「日本プロ野球記録大全集」にはこの試合の負け投手が「富松信彦」と書かれており、「富松信彦」の通算記録でも登板が1試合で通算0勝1敗と書かれているがこれは間違いです。この結果「日本プロ野球記録大全集」では「重松通雄」の昭和18年の記録が「9勝17敗」となっているがこれも間違いで「9勝18敗」が正解です。公式記録では昭和18年の重松通雄の成績は「9勝18敗」と正しく訂正されています。



*須田博は今季初勝利。西鉄のピッチャーが「富松信彦」となっているが、これは「重松通雄」の間違いです。前所有者の福室正之助氏によるものと思われる赤線が引かれています。






*西鉄打線は二番センターが「富松信彦」、九番ピッチャーにも「富松信彦」のスタンプが押されている。