2014年10月7日火曜日

17年 阪神vs黒鷲 2回戦


4月13日 (月) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 1 0 0 0 2 阪神 6勝5敗 0.545 渡辺誠太郎 御園生崇男
0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 黒鷲 4勝7敗 0.364 松本操
勝利投手 渡辺誠太郎 1勝0敗
敗戦投手 松本操        0勝2敗
セーブ     御園生崇男 1

本塁打 (黒)小松原 1号

勝利打点 松尾五郎 1


四番・松尾五郎、決勝打

 阪神は初回、先頭の塚本博睦が四球で出塁、野口昇が左前打を放って無死一二塁、カイザー田中義雄の投ゴロで二走塚本は三封、二走野口が三盗を決めてう一死二三塁、四番・松尾五郎が左前にタイムリーを放って1点を先制する。


 この後阪神打線は黒鷲先発松本操の左腕から繰り出される変化球が打てず5回まで1安打。

 阪神は6回、先頭の田中が左前打で出塁、松尾の遊ゴロの間に田中が二進、キャッチャー鈴木秀雄からの二塁牽制をセカンド宗宮房之助が逸らす間に田中は三進、玉置玉一に代わる代打大島武が中前にタイムリーを放って2-0とする。


 阪神は昨年1試合だけ登板した渡辺誠太郎がプロ入り初先発、渡辺は6回まで黒鷲打線を3安打無失点に抑える。

 黒鷲は7回、先頭の鈴木が四球を選んで出塁、阪神ベンチはここで先発の渡辺から御園生崇男にスイッチ、杉山東洋夫に代わる代打小松原博喜は右飛、松本の二ゴロをセカンド三輪裕章が失して一死一二塁、ここでキャッチャー田中が一塁に牽制、この隙に二走鈴木が三塁に走るがファースト仁科栄三からの送球で二三塁間に挟まれ「2-3-5-6」でタッチアウト、宗宮は投ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。

 黒鷲は9回、一死後小松原が右翼ポール際にホームランを叩き込んで1点差とするが、松本は中飛、宗宮に代わる代打金子裕も三振に倒れてゲームセット。


 渡辺誠太郎は6回3分の0を3安打5四球1三振無失点に抑えてプロ入り初勝利を飾った。渡辺は戦後は二桁勝利を記録することとなるが戦前の勝利はこの日の1勝のみである。


 阪神の四番に入った松尾五郎が期待に応えて勝利打点を記録した。松尾が四番に入るのは昭和16年7月5日以来2度目のこととなるが、松尾の四番はこの2度だけである。


 大島武が貴重な追加点を叩き出す代打タイムリーを放った。大島は帝京商業の出身、帝京商業からは今季藤原鉄之助が名古屋に入団している。同時期に杉下茂も在籍しており、「Wikipedia」によると藤原鉄之助が同期の杉下をプロに誘ったとのことで、大島武も杉下と同僚だったようだ。









2014年10月5日日曜日

17年 第2節 週間MVP



 今節は阪急が5勝0敗、巨人が4勝1敗、黒鷲が3勝2敗、南海が3勝2敗、大洋が3勝2敗、朝日が1勝4敗、阪神が1勝4敗、名古屋が0勝5敗であった。


週間MVP

投手部門

 黒鷲 石原繁三 1

 今節2勝1敗1セーブ、黒鷲浮上のカギは石原にある。


 阪急 笠松実 1

 4月12日の大洋戦で延長19回完封!



打撃部門

 南海 北原昇 1

 今節17打数10安打6得点3打点、5四球1死球3盗塁、二塁打1本、猛打賞2回。


 巨人 中島治康 1

 今節20打数7安打7得点7打点、2四球2死球2盗塁、三塁打1本、本塁打2本。


 阪急 黒田健吾 1

 今節21打数7安打1得点5打点、5四球、二塁打1本、勝利打点2個、猛打賞2回。


 阪急 中島喬 1

 今節22打数4安打ながら5得点6打点、5四球1盗塁、二塁打1本、本塁打1本。12日、延長19回の大洋戦では延長に入ってライトからのバックホームで2度の補殺を記録する。


 



殊勲賞

 大洋 浅岡三郎 1 

 4月7日の名古屋戦で先制&決勝スリーランを放つ。


 阪神 藤村隆男 1

 7日、好調朝日を相手に2安打完封。


 大洋 三富恒雄 1

 12日の阪急戦で延長19回を完投して1失点、自責点ゼロ。


 阪急 フランク山田伝 1

 今節22打数6安打ながら9得点3打点、5四球2盗塁、二塁打3本、本塁打1本。




敢闘賞

 朝日 浅原直人 1

 12日の南海戦で岡村俊昭の大飛球を追って負傷退場。体を張ったファインプレーであった。


 
 巨人 川上哲治 1

 今節22打数9安打2得点1打点、2四球。


 南海 国久松一 1

 今節22打数8安打1得点4打点。


 南海 岡村俊昭 1

 今節14打数6安打3得点3打点、7四球、三塁打1本。打数が少ないのは四球が多いからで、出塁率は5割を超える。




技能賞

 朝日 坪内道則 1

 今節21打数7安打5盗塁。坪内は今季二位の呉波40個を抑えて44個で盗塁王となるが、今節の5個がなければ呉が盗塁王となっていたのである。


 大洋 尾崎律夫 1

 
 4日の名古屋戦でエラーをカバーする好送球。


 阪急 江口行雄 1

 今節17打数5安打、八番、九番を打つが貴重なつなぎ役を果たしている。


 朝日 伊勢川真澄 2

 12日の南海戦で初回、猪子利男、北原昇の二盗を連続刺す。前節の5補殺





 

2014年10月4日土曜日

新記録



 昭和17年4月12日、西宮球場で行われた阪急vs大洋1回戦は延長19回の末、阪急が1対0で大洋を降しました。阪急先発の笠松実は延長19回を完封したのです。


 プロ野球史上、これまで延長15回以上の試合は18試合行われており、この試合が19試合目でした。昭和16年7月13日の阪神vs大洋戦も延長19回で阪神が大洋を降しており、最長試合記録に並んでいます。


 昭和16年4月3日の阪急vs阪神戦は延長18回、阪神が阪急を降していますが、この試合で若林忠志が延長18回完封試合を記録しています。本日の笠松実はこの若林の記録を更新して、延長19回完封試合の新記録を樹立したものです。


 延長戦に入ってからの粘りのピッチングが光りました。12回から18回まで7イニング連続でスコアリングポジションに走者を背負いましたが、ライト中島喬の2度に亘る好返球もあって無失点で切り抜け歴史を作りました。


 笠松実は戦場からの帰還組でもあります。昭和16年には11勝を記録しましたが、戦場から帰還して10勝以上をマークしたのは戦前では笠松実だけで、澤村栄治ですら9勝止まりでした。一般に、戦場では手榴弾を投げさせられて肩を壊すと言われていますが、笠松のように4年のブランクから帰還後に成績を上げる例もあります。帝京商業時代は弱肩の一塁手だった杉下茂は、手榴弾を投げて肩が強くなり大投手へと成長していきました。手榴弾を投げると肩を壊すという迷信を盲信するのではなく、事実関係を調べることが重要です。



 筆者は手榴弾を投げたことはありませんが、似たような実体験を有しています。準硬式野球部に入った大学1年の秋に肩を壊して10mも投げられなくなったので、オフのトレーニングではスナップボールを使ってシャドウを繰り返しました。スナップボールは鉛入りのボールで名前のとおり手首を鍛えるのに使いますが、「どうせ壊れたんだから~」とヤケのやんぱちでシャドウで投げまくっていたら、翌春には肩が回復してキャンプからガンガンに投げまくって2年からのレギュラー獲りにつなげたのです。まぁ、筆者の場合はどうせ壊れたのだから無くすものはなかったのが効を奏して無茶ができたのですが、壊すことを恐れて鍛えないまま力を付けるチャンスを逃すような愚は犯しません。もう一つ行ったトレーニングは「逆立ち腕立て」でした。文字通り逆立ちして腕立て伏せを行うもので、毎晩50回をノルマにしていました。これは野村克也が肩を壊したとき克服した際に取り入れたトレーニング方法であると何かの本で読んだ記憶があったのでやってみたものです。「そんな無茶な~」と言われるかもしれませんが事実です。選手寿命など、どうせ長くはないのですから、無茶を承知で鍛えるべき時には鍛えるべきです。今夏の高校軟式では延長戦が物議を醸しましたが、予算が回らず公式試合の時間が限られている軟式ではダブルヘッダーなど常識なのです。そんなことも知らずに、何10年かに1回軟式がニュースになった時だけしゃしゃり出てきて「あんなに投げたらダメだ~」と喚いている素人評論家(もどき)の何と多かったことか。


 笠松実が戦場から帰還して10勝をあげた戦前唯一のピッチャーとなり、延長19回完封の最長記録を作った真の要因は、戦場で死に直面した実体験を生かし、7イニング連続スコアリングポジションに走者を背負いながらも粘り切る精神力を培ってきたからに他ならないと、当ブログは考えています。




*笠松実は延長19回を投げ抜いて完封、今季3勝目をマークする。













*延長19回の死闘を伝えるスコアカード。





















 

17年 阪急vs大洋 2回戦


4月12日 (日) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   0   0   0   0   0   0   0   0   1   1 阪急 8勝2敗 0.800 笠松実
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   0   0   0   0   0   0   0   0   0   0 大洋 5勝5敗 0.500 三富恒雄

勝利投手 笠松実     3勝0敗
敗戦投手 三富恒雄 2勝2敗

二塁打 (大)織辺2、村松

勝利打点 なし

猛打賞 (急)黒田健吾 2 (大)濃人渉 1


死闘の果て

 阪急は3回まで2安打を放ったが初回の黒田健吾、3回の江口行雄と何れも二死からで無得点。

 大洋は初回、先頭の中村信一が右前打で出塁、苅田久徳の遊ゴロでランナーが入れ替わり苅田が二盗に失敗、2回、3回は三者凡退であった。

 阪急は4回、先頭の黒田が左前打を放つが日比野武の二ゴロが「4-6-3」と渡ってゲッツー、直後に山下好一が右前打を放つが森田定雄は中飛に倒れて無得点。5回は二死後江口が2打席連続ヒットを右翼線に放つが無得点。6回、7回は三者凡退。

 大洋は4回、5回と三者凡退。6回、一死後佐藤武夫が中前打を放つが織辺由三の三ゴロが「5-4-3」と渡ってゲッツー。7回、先頭の中村信一が四球を選んで出塁、苅田は三振に倒れるが濃人渉の右翼線ヒットで中村が三塁に進み、濃人も二盗を決めて一死二三塁と先制のチャンス、しかし村松長太郎は二ゴロ、野口明に代わる代打浅岡三郎は三振に倒れて無得点。

 阪急は8回、二死後中島喬が三塁内野安打で出塁するがフランク山田伝は遊ゴロに倒れる。9回、二死後山下好一が四球を選ぶが二盗に失敗。

 大洋は8回三者凡退、9回、一死後中村信一が右翼線ヒットから二盗に成功して一打サヨナラのチャンス、しかし苅田は左飛、濃人が四球を選んで二死一二塁とするが村松は遊飛に倒れて延長戦に突入。

 しかし試合はまだ半分も終わっていなかった。


 阪急は10回、先頭の森田が左前打、中村栄は三邪飛に倒れるが笠松実の二ゴロをセカンド苅田がエラーして一死一二塁、しかしここは一人で投げ続けている三富恒雄が踏ん張り江口は中飛、トップに返り中島は遊ゴロに倒れる。11回、山田が中前打、黒田が左前打を放って無死一二塁と先制のチャンス、しかし日比野は一邪飛、山下好一は左飛、森田も右飛に倒れて無得点。12回は一死後笠松が内野安打で出塁するが江口は中飛、中島もセカンドライナーに倒れてこの回も無得点。
 阪急先発の笠松実はここまで一人で投げ続けているが、12回の内野安打はスコアカードの記載からするとセーフティバントであった可能性がある。


 大洋は10回三者凡退、11回、二死後中村信一が四球で出塁すると二盗に成功、しかし一打サヨナラのチャンスに苅田は三振に倒れて無得点。大洋は苅田のブレーキが痛い。12回、先頭の濃人が四球で出塁、しかし村松の投前送りバントをピッチャー笠松が二塁に送球してフォースアウト、浅岡は中飛に倒れるが古谷倉之助が左前打を放って二死一二塁と又もサヨナラのチャンス、しかし三富は二ゴロに倒れてこの回も無得点。

 阪急は13回三者凡退、14回と15回は走者を一人出すが無得点に終わる。

 大洋は13回、一死後織辺がレフト線に二塁打、しかしトップに返り中村信一は左飛、三打席連続でサヨナラのチャンスに打席が回ってきた苅田も三ゴロに倒れて無得点。14回、先頭の濃人が右前打で出塁、村松が送って一死二塁と3イニング連続サヨナラのチャンス、ここで浅岡がライト線にヒットを放ち二走濃人が三塁ベースを蹴ってホームに突進するがライト中島からの好返球にタッチアウト、古谷が四球を選んで再度一二塁とするが三富恒雄は一ゴロに倒れてこの回も無得点。15回、先頭の佐藤が左前打で出塁、織辺が送って一死二塁と4イニング連続でサヨナラのチャンス、しかしトップに返り中村信一は遊飛、遂に苅田に野口二郎が代打として起用されるが一飛に終わり無得点。苅田に代打が出されたことによりサードの中村信一がセカンドに回りサードには山川喜作が入る。この選手交代が運命の分かれ目となる。

 阪急は16回三者凡退、17回、先頭の中村栄が左前打で出塁、笠松の送りバントが内野安打となって無死一二塁、江口が投前に送りバントを決めて一死二三塁と先制のチャンス、しかしトップに返り中島は投ゴロ、山田も右邪飛に倒れてこの回も無得点。18回も三者凡退に終わる。

 大洋は16回、先頭の濃人が四球を選んで出塁、村松が送りバントを決めて一死二塁と5イニング連続でスコアリングポジションに走者を送る。しかし浅岡は右飛、古谷が四球を選ぶが三富の当りはセンターへのライナーとなってこの回も無得点。17回、一死後織辺が左中間二塁打を放って6イニング連続でサヨナラのチャンス、しかしトップに返り中村信一は二飛、山川は二ゴロに倒れて無得点。18回、先頭の濃人が三塁に内野安打、村松の左中間二塁打で無死二三塁と決定的チャンス到来、浅岡の右飛で三走織辺がタッチアップからホームに突進するがまたもライト中島からの好返球にタッチアウト、二走村松は三塁に進み、古谷は歩かされて二死一三塁、三富の当りは二ゴロに終わってこの回も無得点。

 阪急は19回、先頭の森田が中前打で出塁、中村栄の投ゴロで森田は二封、笠松が四球を選んで一死一二塁、江口も四球を選んで一死満塁、トップに返り中島に代わる代打井野川利春監督の三ゴロをサード山川喜作が本塁に悪送球する間に三走中村栄が生還、遂に均衡が破れて1-0、山田の投前バントは当りが強すぎ「1-2-3」と渡ってダブルプレー。

 大洋は19回裏、先頭の佐藤は左飛、織辺も左飛、最後は中村信一も中飛に倒れて死闘に決着がついた。


 三富恒雄は250球を投げて19回を完投し、14安打4四球2三振1失点、自責点はゼロであった。

 笠松実は228球を投げて12安打8四球9三振、延長19回を完封して3勝目をあげハーラートップに並んだ。


 守り抜いた阪急守備陣の中でも2度のサヨナラのピンチにライトからのバックホームで補殺を決めた中島喬の強肩が光った。













 

2014年10月3日金曜日

17年 南海vs朝日 2回戦


4月12日 (日) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 1 0 0 0 0 2 南海 6勝4敗 0.600 石田光彦 神田武夫
1 0 2 0 0 0 0 0 X 3 朝日 2勝8敗 0.200 山本秀雄 内藤幸三 林安夫

勝利投手 林安夫     1勝4敗
敗戦投手 石田光彦 2勝1敗

二塁打 (南)国久 (朝)鬼頭

勝利打点 伊勢川真澄 1

ファインプレー賞 (朝)浅原直人 1


林安夫、プロ入り初勝利

 朝日は初回、一死後五味芳夫が三塁線にセーフティバントを決めて出塁、続く鬼頭政一の打席で五味が二盗を決め、鬼頭も四球を選んで一死一二塁、伊勢川真澄の遊ゴロをショート猪子利男が一塁に悪送球する間に二走五味が快足を飛ばしてホームに還り1点を先制する。五味の脚で稼いだ得点であった。

 南海は3回、先頭の石田光彦が三塁に内野安打、柳鶴震が四球を選んで無死一二塁、トップに返り国久松一の遊ゴロで柳が二封されて一死一三塁、猪子に代わる代打室井豊の左犠飛で1-1の同点に追い付く。

 朝日は3回裏、一死後五味が四球を選んで出塁、鬼頭の右翼線ヒットで五味が快足を飛ばして三塁に進み一死一三塁、伊勢川の二ゴロの間に三走五味がホームインして2-1と勝越し、広田修三が四球を選んで二死一二塁、南海ベンチはここで先発の石田光彦から神田武夫にスイッチ、浅原直人が左前にタイムリーを放って3-1とする。

 南海4回表の攻撃、岡村俊昭の右中間への大飛球をライト浅原が大ファインプレー、ところがこのプレーで浅原が負傷して大島渡と交代した。ダイビングの際に痛めたのか、フェンスに激突したのかは定かではない。

 朝日は4回裏の攻撃で山本秀雄に代打内藤幸三が起用され、内藤がそのまま二番手のマウンドに上がる。

 南海は5回、先頭の神田がストレートの四球で出塁、柳も四球で無死一二塁、トップに返り国久のレフト線二塁打で神田が還り2-3、しかし一走柳が三塁をオーバーランして「7-5」と送球されタッチアウト、室井が四球を選んで一死一二塁、朝日竹内愛一監督はここで内藤から林安夫にスイッチ、北原昇の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー、竹内監督会心の継投策であった。


 朝日三番手の林が好投した。前述のとおり5回のピンチを併殺で凌ぐと、以降は6回二死後中野正雄に四球を与えたのみで好調南海打線をノーヒットに抑え込み4回3分の2を無安打1四球無失点、待望のプロ入り初勝利を飾った。


 竹内愛一監督の継投策、五味芳夫の快足、浅原直人の体を張った大ファインプレー以外にも初回に伊勢川真澄が2者連続二盗を刺すなど、林安夫の初勝利を祝うかのような見応えのある一戦であった。









*好リリーフを見せてプロ入り初勝利を飾った林安夫。






















 

2014年10月2日木曜日

三冠への道 2014 その21 三度目の正直




 当ブログの予想通りア・リーグ投手部門月間MVPはコーリー・クルーバーが受賞しました。余りにも遅すぎる受賞であると断言できる。


 当ブログは5月と7月にもコーリー・クルーバーの月間MVPを予想しましたが、不当にも5月は田中、7月はソニー・グレイに得票が集まりました。三度目の正直でクルーバーの受賞となったのです。コーリー・クルーバーのスライダーのキレを見てください。当ブログは、現時点において、全宇宙に存在する投手でNo1のキレであると見ています。



 打撃部門はア・リーグがミゲール・カブレラ、ナ・リーグがマット・ケンプと当ブログの予想通り順当な結果でした。



 ナ・リーグ投手部門は筆者がファンであるアダム・ウェインライトが受賞しました。当ブログの予想はジョーダン・ジマーマンでしたのでハズレましたが、こういうハズレは気分がいいので納得です。ナ・リーグMVPはクレイトン・カーショウで決まりと思いますが、サイ・ヤング賞はジョニー・クエトかアダム・ウェインライトにも可能性が残っていると見ています。カーショウの死角は4月に休んでおり投球回数が少ない点です。ナ・リーグ打撃陣にMVP候補がいませんので消去法的にカーショウのMVPは堅いと考えていますが、必ずしもサイ・ヤング賞とダブルでなければならない理由は無い。





 

17年 巨人vs阪神 2回戦


4月12日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 1 0 0 3 0 1 0 2 7 巨人 7勝3敗 0.700 中尾輝三
3 2 0 0 0 0 0 0 0 5 阪神 5勝5敗 0.500 若林忠志

勝利投手 中尾輝三 3勝1敗
敗戦投手 若林忠志 3勝3敗

二塁打 (巨)中尾、水原
三塁打 (神)松尾
本塁打 (巨)中島 2号 (神)若林 1号

勝利打点 中島治康 1

猛打賞 中島治康 2



中島治康、決勝ツーラン

 阪神は初回、先頭の塚本博睦が四球を選んで出塁、松尾五郎は三振、カイザー田中義雄は左飛に倒れるが御園生崇男が四球を選んで二死一二塁、ここで若林忠志がレフトスタンドに先制のスリーランホームランを叩き込んで3点を先制する。

 巨人は2回、先頭の楠安夫が四球で出塁、伊藤健太郎が左前打を放って無死一二塁、呉波の二ゴロをセカンド三輪裕章がエラーする間に二走楠が還って1-3とする。

 阪神は2回裏、一死後三輪裕章がツーナッシングから粘って四球で出塁、三輪は二盗に失敗するがトップに返り塚本が二塁に内野安打を放って二死一塁、松尾が右中間に三塁打を放って4-1、田中が右前タイムリーで続いて5-1とリードを広げる。

 巨人先発の中尾輝三は2回まで4安打4四球で5点を失ったが3回以降立ち直り阪神打線を無得点に抑える。この間に巨人が反撃を開始した。

 巨人は5回、先頭の中尾が左中間二塁打で口火を切るとトップに返り白石敏男の中前打で無死一三塁、水原茂は二飛に倒れるが、中島治康が左前にタイムリーを放って2-5、ここでダブルスチールを敢行するとキャッチャー田中からの三塁送球をサード玉置玉一が後逸する間に三塁に達していた白石に続いて二塁に達していた中島もホームに還って4-5と1点差に詰め寄る。

 巨人は7回、水原がレフト線にヒット、中島も右前打で続き無死一二塁、阪神ベンチはここでライトの松尾に代えて金田正泰を入れてレフト、レフトの御園生崇男をライトに回してピッチャー若林に一息入れさせる。これが功を奏して川上哲治は三振に倒れるが、楠が四球を選んで一死満塁、伊藤の右犠飛で5-5の同点に追い付く。

 巨人は9回、先頭の水原が右中間に二塁打、中島がレフトスタンドに決勝ツーランホームランを叩き込んで7-5と勝ち越す。

 阪神は9回裏、一死後三輪裕章に代わる代打高山泰夫が四球を選んで出塁、トップに返り塚本も四球を選んで一死一二塁、しかし二走高山が中尾からの牽制球に刺されて二死一塁、最後は金田が三振に倒れて巨人が逆転勝利を飾る。


 阪神はセカンド三輪裕章が1個、サード玉置玉一が2個、ショート野口昇が2個と計5失策を記録、主力の応召によりメンバーが一新されたが、翌日の読売新聞に掲載されている論評で鈴木惣太郎が「新人の多い阪神は惜しいところで失走して好機を潰したのが失策と共に重大敗因である」と述べているように、若手の走塁ミスが目立った試合であった。まぁ、あまり兵役による戦力低下を強調すると国策に反すると非難されそうなので鈴木惣太郎の論評も歯切れが悪いのですが・・・。


 中島治康が前日の満塁本塁打に続いて決勝ツーランを放つなど猛打賞の活躍を見せた。相変わらず波が激しいが、爆発力がいい方に出ている。