2013年2月6日水曜日

15年 イーグルスvs名古屋 9回戦 満州リーグ


8月14日 (水) 大連 満倶球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
1 0 0 1 0 2 0 0 0  4 イーグルス 32勝30敗4分 0.516 亀田忠
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 名古屋       37勝26敗5分 0.587 西沢道夫 河村章

勝利投手 亀田忠     18勝13敗
敗戦投手 西沢道夫 12勝6敗

三塁打 (イ)玉腰

勝利打点 なし


亀田忠、通算9回目の1安打ピッチング

 イーグルスは初回、先頭の岡田福吉の左飛をレフト桝嘉一が落球、キャッチャー三浦敏一の一塁牽制が悪送球となって岡田は二進、岩垣二郎の中前打で無死一三塁、ワイルドピッチで三走岡田は動かず一走岩垣が二進して無死二三塁、玉腰忠義の当りは投ゴロ、この間に三走岡田が還って1点を先制する。玉腰には打点が記録されておらず、この得点が決勝点となったのでこの試合の勝利打点は「なし」ということになる。何故玉腰に打点が記録されないかについてはスコアカードの記載だけでは不明。恐らくピッチャー西沢道夫からファースト大沢清に送球された隙を突いて岡田が生還したことから玉腰には打点が記録されなかったのでしょう。岡田の生還は西沢の送球の間の進塁ということになる。

 イーグルスは4回、先頭の玉腰が左中間に三塁打、中河美芳は投ゴロに倒れて一死二塁、亀田忠が投前にスクイズを決めて2-0とする。

 イーグルスは6回、先頭の岩垣が四球で出塁、玉腰の投ゴロをピッチャー西沢が一塁に悪送球して無死二三塁、中河の三ゴロで三走岩垣がホームに突っ込むがサード芳賀直一からのバックホームにタッチアウト、この間に二走玉腰は三進、打者走者の中河も二塁に進んで一死二三塁、亀田が中前に2点タイムリーを放って4-0とする。


 亀田忠はストレートが走った。許した安打は4回の吉田猪佐喜による左前打1本のみ。亀田は通算9回目の1安打ピッチングで1安打3四球6三振、今季9度目の完封で18勝目をあげる。打っても3打数1安打3打点の活躍であった。

 全ての得点に玉腰忠義が関与している点も見逃せない。玉腰は記録は4打数1安打2得点0打点、三塁打1本であるが第一打席の投ゴロの間に三走岡田が生還、第二打席の三塁打で2点目のホームを踏み、第三打席の投ゴロが西沢道夫の悪送球を誘って亀田の2点タイムリーを引き出した。







     *亀田忠は通算9回目の1安打ピッチングで今季9度目の完封、18勝目をあげる。












     *亀田忠に1安打に抑えられた名古屋打線。









 

2013年2月4日月曜日

15年 ライオンvs南海 9回戦 満州リーグ


8月14日 (水) 大連 満倶球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
0 0 0 0 1 0 2 0 0  0   0  3 ライオン 16勝43敗4分 0.271 近藤久 福士勇
0 0 0 0 0 0 3 0 0  0   0  3 南海      17勝44敗5分 0.279 政野岩夫

二塁打 (南)藤戸
三塁打 (南)木村

勝利打点 なし


最下位攻防戦

 現在16勝43敗3分のライオンは16勝43敗7分の金鯱と勝率2割7分1厘で並んで同率最下位。本日は17勝44敗4分で勝率2割7分9厘の七位南海との最下位攻防戦となった。

 ライオンは初回、坪内道則が四球で出塁するが盗塁失敗。一方、南海も1回裏、先頭の国久松一が四球で出塁するが一死後岡村俊昭の投ゴロは「1-6-3」と渡ってゲッツー。

 ライオンは5回、一死後加地健三郎が四球で出塁、鬼頭政一が中前打で加地が三塁に進み一死一三塁、近藤久の中犠飛で1点を先制する。

 ライオンは7回、先頭の鬼頭数雄が左前打で出塁、戸川信夫が四球を選んで無死一二塁、広田修三が投前に送りバントを決めて一死二三塁、加地が中前に2点タイムリーを放って3-0と突き放す。

 南海は7回裏、先頭の岩本義行が左前打で出塁、吉川義次も左前打で続いて無死一二塁、清水秀雄は一飛に倒れるが木村勉が右中間に三塁打を放って2-3、ライオンベンチはここで先発の近藤から福士勇にスイッチ、しかし上田良夫が中前に同点タイムリーを放って3-3と追い付く。

 ライオンは8回、玉腰年男の右前打と戸川の中前打で二死一二塁とするが広田は投ゴロに倒れる。更に10回、先頭の坪内が四球を選んで出塁、村上重夫が送りバントを決めて一死二塁、しかし玉腰は二ゴロ、鬼頭は投ゴロに倒れる。翌日の読売新聞によると鬼頭の投ゴロはセーフティバントだったとのこと。

 南海は10回裏、一死後藤戸逸郎が右中間に二塁打を放ってサヨナラのチャンスを迎える。しかし岡村は二飛、岩本は敬遠で二死一二塁、吉川は遊飛に倒れてスリーアウトチェンジ。

 ライオンは11回、先頭の戸川が中前打で出塁、広田は三振に倒れるが加地が四球を選んで一死一二塁、しかし鬼頭(弟)は二ゴロ、福士は遊ゴロに倒れてライオンの勝ちは無くなる。


 福士は南海最終回の攻撃を三者凡退に退けて3対3の引分けに終わる。福士は4回3分の2を投げて4安打1四球1三振無失点と連日の好投を見せた。政野岩夫は11回を完投して7安打7四球3三振のピッチングであった。

 実力伯仲の両チームによる熱戦は延長11回引分けに終わった。





               *実力伯仲の両チームは3対3で引き分けた。
















 

2013年2月3日日曜日

帯同試合 ①



 満州リーグでは公式戦と並行して帯同試合(オープン戦)も数試合行われました。8月13日付け満州日日新聞は「日本野球聯盟初の帯同試合(オープン)は12日午後5時31分から安東満倶球場に於いて南海対イーグルスの間に行われた。」と伝えています。この試合は6時40分に終了してイーグルスが南海を2対0で降しています。「連日の旅疲れの上に帯同試合という身軽さから試合は最初から生気なく投手陣も南海天川、イ軍長谷川と何れも主戦投手を退けての対戦で全回を通じ愚戦に終始したのは是非もない。」と伝えられています。


 1月13日付けブログ「15年 金鯱vsジャイアンツ9回戦」において、8月5日に吉林でジャイアンツvsライオン戦が帯同試合として行われた可能性がある旨お伝えしておりましたが、この試合は行われなかったようです。当初の予定では組まれていましたが、満州リーグ序盤は雨に祟られて日程が狂い、5日の吉林での帯同試合は中止になったようです。但し中止になったのでジャイアンツとライオンが吉林まで行っていなかったのか、中止が決まるのが遅れて吉林入りしていたのかは定かではありません。


 8月13日には撫順の永安豪球場でタイガースvsライオンの帯同試合が行われ、ライオンがタイガースを4対3で破っています。ライオンは山本尚敏が先発して福士勇がリリーフ、タイガースは亀田敏夫が先発して何と土井垣武がリリーフで登板しています。土井垣は公式戦での登板は記録されていません。


 安東は南満州鉄道本線から安東線で東に200キロ程行ったところにあります。南海は8日、9日を奉天で戦ってから10日大連、11日鞍山、12日安東と転戦して14日は大連で試合がありますので4日間で1,500キロ移動することとなります。撫順は奉天から近いので大きな負担にはなりません。

15年 セネタースvsジャイアンツ 8回戦 満州リーグ


8月13日 (火) 大連 満倶球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 4 0 0  4  セネタース    37勝20敗8分 0.649 金子裕 小林茂太
0 0 3 3 3 1 0 3 X 13 ジャイアンツ 47勝20敗 0.701 スタルヒン

勝利投手 スタルヒン 23勝11敗
敗戦投手 金子裕        1勝4敗

二塁打 (ジ)中島、吉原、スタルヒン2
三塁打 (セ)小林 (ジ)水原、千葉

勝利打点 水原茂 3


野口なきセ軍の脆さ

 首位ジャイアンツと4ゲーム差で追う二位セネタースとの首位攻防戦。とは言え4ゲーム開いているので緊迫感はありませんが、セネタースは引分けが8個あるので負け数ではジャイアンツより一つ少ない。ジャイアンツは当然の如くスタルヒンが先発するがセネタースは肩を痛めている野口二郎が使えず金子裕が先発する。野口は五番ファーストで出場する。

ジャイアンツは3回、一死後スタルヒンが中前にこの日1本目のヒット、トップに返り呉波が三前にセーフティバントを決めて一死一二塁、水原茂が右中間に三塁打を放って2点を先制、川上哲治の遊ゴロの間に水原が還って3-0とする。

 ジャイアンツは4回、8日の阪急戦から4試合欠場していた千葉茂が復活を宣言する中越えの三塁打、平山菊二は二飛に倒れるが吉原正喜が左翼線に二塁打を放って4-0、スタルヒンが右前に2本目のヒットを放ち一死一三塁、トップに返り呉が死球を受けて一死満塁、水原の三ゴロ併殺崩れの間に吉原が還って5-0、川上の右前タイムリーで6-0とする。

 ジャイアンツは5回、一死後白石敏男がセンター右にヒット、千葉が左翼線にヒットを放って一死一二塁、平山の右飛で二走白石はタッチアップから三塁に進んで二死一三塁、吉原が四球を選んで二死満塁、スタルヒンのこの日3本目のヒットは右中間への走者一掃二塁打となり3点を追加して9-0とする。更に呉は四球、水原は浅い中飛に倒れるが川上四球で二死満塁、セネタース苅田監督はここで先発の金子を下げてセンターの小林茂太をマウンドに送る。小林茂太はキャリアで1回だけ登板しているがこの時のマウンドのことである。ここは小林が中島を遊ゴロに打ち取りスリーアウトチェンジ。

 ジャイアンツは6回、先頭の白石の投ゴロをファースト野口がエラー、千葉に代わる代打隈部一朗は右飛に倒れ、平山の二ゴロでランナーが入れ替わって二死一塁、吉原が四球を選んで二死一二塁、スタルヒンのこの日4本目のヒットが右前に飛んで平山が還り10-0とする。

 セネタースは試合をあきらめず7回、先頭の山崎文一が左前打で出塁、ピッチャー小林が右中間に三塁打を放って1-10、野口の一二塁間ヒットと柳鶴震の三遊間ヒットは三走小林が自重して無死満塁、佐藤武夫の三ゴロをサード水原は本塁に送球するがセーフ、野選が記録されて2-10、村松長太郎の二ゴロの間に三走野口が還って3-10、織辺由三の左犠飛で4-10として少し分からなくなってきた。

 しかしジャイアンツは8回、一死後平山の遊ゴロをショート柳がエラー、吉原が四球を選んで一死一二塁、スタルヒンのこの日5本目のヒットが右中間を破る二塁打となって二者還り12-4、スタルヒンはこれで6打点を記録する。トップに返り呉の中前打で一死一三塁、水原の左犠飛で13-4として試合を決める。水原も4打点を記録した。

 スタルヒンは6安打3四球6三振の完投で23勝目をあげるが、何と言っても本日のハイライトは5打数5安打6打点のバッティングの方であった。



 セネタースは野口二郎が使えず大敗。翌日の満州日日新聞は「野口なきセ軍の脆さ」の見出しと共にこの試合を伝えている。





                 *スタルヒンは6安打完投で23勝目をあげる。














     *スタルヒンが5打数5安打を記録したジャイアンツ打線。


















 

15年 セネタースvs金鯱 8回戦 満州リーグ


8月13日 (火) 大連 満倶球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 0 0 0 0 0 0 0 2 セネタース 37勝19敗8分 0.661 浅岡三郎 三富恒雄
0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 金鯱          16勝43敗7分 0.271 中山正嘉

勝利投手 三富恒雄 3勝3敗
敗戦投手 中山正嘉 9勝21敗

二塁打 (セ)小林 (金)濃人2

勝利打点 小林茂太 5


小林茂太、先制タイムリー

 セネタースは初回、先頭の苅田久徳が四球で出塁、横沢七郎も四球を選んで無死一二塁、山崎文一が右前打を放って無死満塁、ここで小林茂太が右前に先制の2点タイムリーを放って2-0とする。

 金鯱は初回、二死後濃人渉が左翼線に二塁打を放つが黒澤俊夫は左飛に倒れる。2回、先頭の室脇正信が三失に生き、佐々木常助が送って一死二塁、しかし松元三彦は捕邪飛、中山正嘉は四球を選ぶが漆原進は三ゴロに倒れて無得点。3回は三者凡退に終わるが4回、先頭の黒澤が一塁に内野安打、二死後松元が四球を選んで一二塁とするが中山は中飛に倒れる。金鯱は4回まで3度スコアリングポジションに走者を進めながら無得点が続く。

 金鯱は5回、一死後五味芳夫が四球を選んで出塁、森田実は二邪飛(記録は「FF・4」。一塁後方へのファウルフライをセカンド苅田久徳が回り込んで捕球したものです。)に倒れるが濃人がこの日2本目の二塁打を左中間に放ち五味を迎え入れて1-2と追い上げる。

 金鯱は7回、先頭の中山が左翼線にヒット、漆原が投前に送りバントを決めて一死二塁、トップに返り五味は中飛に倒れるが森田は四球、濃人も四球を選んで二死満塁、セネタース苅田監督はここで先発の浅岡三郎から三富恒雄にスイッチ、三富は黒澤を遊ゴロに打ち取りピンチを切り抜ける。

 8回は三者凡退に終わった金鯱は9回、先頭の中山が中前打で出塁、漆原が捕前に送りバントを決めて一死二塁と7回と同じ展開、トップに返り五味の遊ゴロをショート柳鶴震がエラーして一死一三塁、しかしここで五味の二盗をキャッチャー佐藤武夫が刺して二死三塁、森田が四球を選び今度は二盗を決めて二死二三塁、濃人も四球を選んで7回に続いて二死満塁で黒澤俊夫に打順が回る。しかし金鯱ベンチは左の三富に対して左の黒澤に代えて代打古谷倉之助を起用、三富が踏ん張り古谷を三振に打ち取ってゲームセットを告げるサイレンが大連の空に高々と鳴り響く。


 金鯱打線は5安打7四球で毎回のように塁上を走者で賑わしたが12残塁を喫して惜敗する。

 セネタース先発の浅岡三郎は6回3分の2を4安打5四球2三振1失点、リリーフの三富恒雄は2回3分の1を1安打2四球2三振無失点。現行ルールであれば浅岡に勝利投手が記録されて三富にはセーブが記録されるが公式記録では三富恒雄に勝利投手が記録されている。翌日の満州日日新聞に掲載されている「戦評」は公式記録員広瀬謙三によるものであるが、「三富は救援の役目を果たして勝利投手となった。」と書いている。昭和15年の時点では硬式記録員広瀬謙三は「先発投手が5回以上を投げてリードを保ったま降板してその後同点に追い付かれることなく逃げ切った場合は先発投手に勝利投手が記録される」とは認識していなかった。なお、スコアカードには三富に「1失点、自責点1」と書かれているがこれは誤記載である。「日本プロ野球記録大全集」のこの試合の三富恒雄の自責点も「1」と書かれていますがこちらも間違いなのでご注意ください。


 本日の殊勲者は先制にして決勝の2点タイムリーを放った「戦前随一のクラッチヒッター」小林茂太であるが、9回に五味芳夫の二盗を刺した佐藤武夫が隠れた殊勲者であった。

 セネタースは前日の名古屋戦で2回を投げて3失点で降板した野口二郎が本日はファーストでも出場していない。野口の肩痛は深刻のようで、二位セネタースには暗雲が漂ってきた。









*公式記録では三富恒雄に勝利投手が記録されているが現行ルールでは浅岡三郎が勝利投手、三富にはセーブが記録される。スコアカードには三富恒雄の失点と自責点が1と書かれているがこれは誤記載である。これでは引分けになってしまします。















     *小林茂太の決勝打で快勝したセネタース打線。本日のスコアカードには野口二郎の名前は見られない。














 

15年 ライオンvsジャイアンツ 8回戦 満州リーグ


8月12日 (月) 奉天 満鉄球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 1  1 ライオン        16勝43敗3分 0.271 菊矢吉男 福士勇
0 0 3 0 0 0 0 0 X  3 ジャイアンツ 46勝20敗 0.697 澤村栄治

勝利投手 澤村栄治 5勝0敗
敗戦投手 菊矢吉男 7勝17敗

二塁打 (ラ)村上、戸川

勝利打点 中島治康 7


押出し3つ

 ジャイアンツは3回、先頭の澤村栄治が右前打で出塁、トップに返り呉波が右前打、続く水原茂も右前打を放って無死満塁、川上哲治は左飛に倒れて一死満塁、中島治康が押出し四球を選んで1点を先制、白石敏男も押出し四球で2-0、ライオンベンチはここで先発の菊矢吉男をあきらめて福士勇を投入、平山菊二は三振に倒れて二死満塁、しかし吉原正喜が押出し四球を選んで3-0、林清一は三振に倒れてスリーアウトチェンジ。

 澤村は初回は三者凡退、2回は先頭の鬼頭数雄(兄)にピッチャー強襲ヒットを許すが戸川信夫を二ゴロ、伊勢川眞澄を遊飛、加地健三郎を投ゴロに打ち取る。3回は鬼頭政一(弟)、菊矢に連続四球、トップに返り坪内道則に送りバントを決められて一死二三塁、しかし村上重夫を三振、玉腰年男を二ゴロに打ち取りピンチを切り抜ける。

 4回、5回を三者凡退に抑えた澤村は6回、一死後村上に左中間二塁打を許すが玉腰を二ゴロ、鬼頭(兄)を歩かせて戸川を二ゴロに打ち取りスリーアウトチェンジ。7回、8回も三者凡退に抑えてここまで無失点。

 ライオンは9回、一死後鬼頭(兄)がセンター左にヒット、戸川が左中間にタイムリー二塁打を放って1-3、しかし伊勢川に代わる代打近藤久は投ゴロ、加地に代わる代打広田修三は二飛に倒れて奉天の夕暮れにゲームセットを告げるサイレンが鳴り響く。

 ジャイアンツは3つの押出しによる3得点をあげる。最初の押出し四球を選んだ中島治康に勝利打点が記録された。

 澤村栄治は4安打3四球6三振の完投で帰還以降無傷の5連勝を飾る。


 ライオン二番手の福士勇が快投を見せた。3回途中から登板した福士は5回3分の2を投げて1安打2四球9三振無失点。5回~8回は無安打で7三振を奪う力投であった。


 ライオンvsジャイアンツ戦は8月4日に鞍山 昭和製鋼球場で予定されていた試合が雨で中止となって本日まで順延となっていたため、激しい首位打者争いを繰り広げる鬼頭数雄と川上哲治が満州の地で初の直接対決となった。このところ3試合連続4タコだった鬼頭数雄はライバルを目の前にして発奮し4打数2安打を記録して夏季シリーズ通算112打数37安打で3割3分0厘4毛、川上は3打数0安打に終わり夏季シリーズ通算127打数42安打で3割3分0厘7毛、いよいよ“ミクロの争い”となってきた。今季通算では鬼頭数雄が238打数81安打で3割4分0厘、川上が244打数78安打で3割2分0厘となっている。







*澤村栄治は4安打3四球6三振の完投で5勝目をあげる。ライオン二番手の福士勇は5回3分の2を投げて9三振を奪う快投を見せた。















            *ジャイアンツが3回、3つの押出しで3点をあげた場面。













 

2013年2月2日土曜日

15年 阪急vs名古屋 9回戦 満州リーグ


8月12日 (月) 奉天 満鉄球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 阪急   36勝24敗4分 0.600 石田光彦
0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 名古屋 37勝25敗5分 0.597 松尾幸造 大沢清 村松幸雄

勝利投手 石田光彦 8勝8敗
敗戦投手 松尾幸造 8勝10敗

勝利打点 井野川利春 5


石田光彦、3安打完投で8勝目

 5連勝で三位に浮上した名古屋は松尾幸造が先発、1ゲーム差で追う五位阪急は石田光彦が先発する。

 阪急打線は6回までに松尾から6安打を放つが無得点。一方、名古屋打線は石田の前に2安打に抑えられて6回まで0対0の投手戦が続く。

 阪急は7回、先頭の下村豊が中前打で出塁、石田の二ゴロをセカンド中村三郎が二塁に悪送球して無死一二塁、名古屋ベンチはここで先発の松尾をあきらめてファーストの大沢清をマウンドに送る。しかしこれが裏目に出て中島喬が四球を選んで無死満塁、田中幸男に代わる代打井野川利春が押出し四球を選んで1-0、フランク山田伝が左前にタイムリーを放って2-0とする。名古屋はここで村松幸雄を三番手としてマウンドに送り、黒田健吾は遊飛、山下好一は投ゴロに倒れる。

 名古屋は8回、先頭の吉田猪佐喜がピッチャー強襲ヒット、桝嘉一の遊ゴロをショート下村がエラーして無死一二塁、中村の二ゴロで桝が二封されて一死一三塁、中村の代走木村進一が二盗を決めて一死二三塁。三浦敏一の左犠飛で1-2とする。

 石田光彦は名古屋最終回の攻撃を三者凡退に退けて3安打4四球1死球6三振の完投で8勝目をあげる。


 阪急は三位に浮上、名古屋はタイガースと並び同率四位に落ちた。





        *石田光彦は名古屋打線を3安打に抑えて8勝目をあげる。