2023年7月15日土曜日

22年 近畿vs東急 1回戦

4月25日 (金) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
0 1 0 0 0 0 0 0 0  0  1 近畿 3勝2敗 0.600 中谷信夫 別所昭 
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1X 2 東急 3勝3敗 0.500 北川桂太郎 白木義一郎

勝利投手 白木義一郎 1勝2敗 
敗戦投手 別所昭        2勝1敗

二塁打 (近)坂田

勝利打点 なし


苅田は頭で走る

 西宮の第2試合は中谷信夫と北川桂太郎の先発で午後3時12分、金政球審の右手が上がりプレイボール。

 今季東急の監督に就任した苅田久徳がプレイヤーとして九番ショートで復帰。

 近畿は2回表、先頭の堀井数男が左前打で出塁、坂田清春の右中間二塁打で無死二三塁、中谷の一ゴロで三走堀井がホームを狙うがファースト飯島滋弥からの送球にタッチアウト、一死一三塁から朝井昇の二ゴロ併殺崩れの間に三走坂田が還って1点を先制する。

 東急は2回裏、二死後北川が中前打、大沢喜好は四球を選んで二死一二塁、ここで苅田が戦後初打席を迎えるが遊飛に倒れて無得点。

 苅田は第2打席は捕邪飛、第3打席も遊飛に倒れ、いすゞでプレーを続けてはいたがまだプロのスピードに付いてこれない。

 初回、2回と2走者ずつを出して崩れかかった北川は3回以降、四球を出しながらも無安打ピッチングで近畿に得点を許さない。

 東急は6回裏、一死後横沢七郎が中前打で出塁、二死後大下弘の中前打で一三塁、長持栄吉が二遊間に同点タイムリーを放ち1-1と追い付く。

 近畿は9回表、先頭の中谷の当りは二ゴロ、これをセカンド横沢がエラー、中谷に代えて代走に筒井敬三を起用、東急ベンチはここで好投を続けてきた北川からエース白木義一郎にスイッチ、白木は朝井を投ゴロ併殺に打ち取りピンチを切り抜ける。

 近畿も9回から別所昭が登板してエース対決となる。

 近畿は10回表、先頭の河西俊雄が四球で出塁、一死後河西がこの日3個目の盗塁を決めて一死二塁、山本一人監督も四球、飯田徳治は死球を受けて一死満塁、堀井に代わる代打岡村俊昭のカウントワンボールツーストライクで三走河西がホームスチール、しかしタッチアウトで失敗、投球もストライクで岡村三振となってスリーアウトチェンジ。投球がミットに届く方が早いのでツーアウト目が岡村の三振でスリーアウト目が河西の本盗失敗である。

 東急は10回裏、一死後苅田が四球を選んで戦後初出塁、トップに返り一言多十もストレートの四球で一死一二塁、俊足の鈴木清一がベンチに残っているのでサヨナラのランナー苅田に代走を送った方が良いのではないかと思われたが苅田は動かず、続く横沢の当りは投ゴロで別所は二塁ベースカバーのショート朝井に送球、朝井からファースト飯田に転送されて「1-6-3」のゲッツー、と思われたがショート朝井の二塁ベースタッチが甘く塁審杉村の右手は上がらず、これを背中で感じ取った苅田が三塁を回ってホームイン、東急がサヨナラ勝ち。

 苅田に代走を送れなどと偉そうに実況したが、苅田の「直観力」は死んでいなかった。

 「Wikipedia」には「田部は足で走るが、苅田は頭で走る」と書かれている。「Wikipedia」の記述はあまり当てにならないが、この記述は正確であった。

0 件のコメント:

コメントを投稿