0 0 0 0 0 0 1 2 0 3 中部 33勝54敗3分 0.379 松尾幸造
0 0 2 0 0 0 3 0 X 5 巨人 52勝32敗2分 0.619 中尾輝三
勝利投手 中尾輝三 10勝7敗
敗戦投手 松尾幸造 3勝14敗
二塁打 (中)小鶴 (巨)中尾、多田
勝利打点(巨)呉新亨 2
山田潔の好走塁で巨人快勝
後楽園の第2試合は松尾幸造と中尾輝三の左腕剛球荒れ球と似た者同士の先発で午後3時30分、桝球審の右手が上がりプレイボール。
巨人は3回裏、先頭の中尾が左中間に二塁打、山田潔は四球を選んで無死一二塁、トップに返り呉新亨が左前にタイムリーを放ち1点を先制、山川喜作の左飛で二走山田がタッチアップから三塁を陥れる好走塁を見せて一死一三塁、黒沢俊夫の遊ゴロ併殺崩れの間に三走山田が還って2-0とする。
6回まで2安打の中部は7回表、先頭の小鶴誠が三遊間に内野安打、ショート山田の一塁悪送球が加わり小鶴は二進、更にワイルドピッチで三進、一死後加藤正二の右犠飛で1点返して1-2とする。
巨人は7回裏、先頭の内堀保が2球ファウルで粘って四球、中尾の三前バントが内野安打、山田の三前バントも内野安打となって無死満塁、トップに返り呉新亨のレフト線2点タイムリーで4-1、バックホームの間に山田は三塁を陥れ、打者走者の呉は二塁を狙うが「7-2-5-4」と転送されてタッチアウト、一死三塁から山川の遊飛で三走山田がタッチアップからホームインする好走塁を見せて5-1と突き放す。
公認野球規則9.08によると、「犠牲フライ」は「外野手もしくは外野まで回り込んだ内野手がこれを捕球後、走者が本塁に達した場合」に記録される。山川の遊飛をショート杉浦清監督がどの位置で捕球したかは定かではない。外野まで回り込んでの捕球であれば「遊犠飛」が記録されるが、外野まで達しておらず体勢が悪かったのを見て山田がホームに走ったのであれば「犠飛」ではなく単なる「遊飛」が記録される。
2021年11月10日、CSファイナルステージのヤクルトvs巨人戦で、一死一三塁の三塁走者であったヤクルトの塩見は、村上が遊飛を打ち上げた際に、捕球したショート坂本の体勢が悪いと見てタッチアップからスタートしてホームインした。この時の坂本は「外野の方まで回り込んだ」と判断されなかったため、村上には「犠飛」ではなく「遊飛」が記録されたのである。
中部は8回表、一死後岩本章が四球で出塁、金山次郎も四球を選んで一死一二塁、古川清蔵の右前タイムリーで2-5、金山は三塁に進み、送球の際に打者走者の古川も二塁を陥れて一死二三塁、二走古川のリードが大きくキャッチャー内堀は二塁に送球、これを見て三走金山がホームを狙うがショート山田からの返球にタッチアウト、この間に古川は三塁に進み盗塁が記録された。重盗失敗の片割れには盗塁は記録されないが、古川の三塁進塁は単独の盗塁と判断されたのである。送球の間の進塁ではないかとの疑念も残るが、スコアカードに残された記録は「盗塁」である。二死三塁となって小鶴がライト線にタイムリー二塁打を放ち3-5とするが反撃もここまで。
中尾輝三は7安打3四球5三振の完投で10勝目をマークする。
この日の巨人は千葉茂と中島治康が欠場。オーダーは一番から呉新亨-山川喜作-黒沢俊夫-川上哲治-多田文久三-古家武夫-内堀保-中尾輝三-山田潔。ライトに多田が入り、セカンドは古家であった。この珍しいオーダーは巨人球団史上この日だけのものである。
山田潔は3回と7回に実況のとおり好走塁を見せ、5回には二盗を決めた。山田の好走塁がこの試合のハイライトであった。
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