2022年5月14日土曜日

21年 中部日本vsグレートリング 13回戦

10月10日 (木) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 0 0 1 1 1 0 0 5 中部 33勝53敗3分 0.384 久野勝美 
0 1 0 1 0 0 4 0 X 6 グ軍 59勝31敗2分 0.656 丸山二三雄

勝利投手 丸山二三雄 23勝13敗 
敗戦投手 久野勝美       2勝5敗

二塁打 (中)杉浦、藤原 (グ)河西
三塁打 (中)金山 (グ)山本
本塁打 (中)金山次郎 2号 (グ)安井亀和 3号

勝利打点(グ)安井亀和 7


釣り銭なし

 第25節初日、後楽園の第1試合は久野勝美と丸山二三男の先発で午後1時5分、島球審の右手が上がりプレイボール。

 中部は初回、先頭の岩本章が四球で出塁、続く金山次郎の当りはレフトポールを直撃するツーランとなって2点を先制する。

 グ軍は1回裏、先頭の安井亀和が左前打から二盗に成功、しかし河西俊雄のショートライナーに安井は戻れずダブルプレー。

 グ軍は4回裏、先頭の河西が四球で出塁、田川豊の送りバントが捕邪飛となって失敗すると河西が二盗に成功、二死後堀井数男の中前タイムリーで2-2の同点に追い付く。

 中部は5回表、先頭の岩本が左前打から二盗に成功、金山の二ゴロをセカンド安井が一塁に悪送球する間に岩本が還って3-2と勝ち越す。

 中部は6回表、先頭の杉浦清監督が右中間に二塁打、一死後藤原鉄之助がレフト線にタイムリー二塁打を放ち4-2とする。

 グ軍は6回裏、一死後河西が左中間に二塁打、田川は四球、山本一人監督も四球を選んで一死満塁、しかし堀井の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー。

 中部は7回表、一死後金山が左中間に三塁打、古川清蔵の三ゴロの間に三走金山が還って着々と加点、5-2と突き放す。

 グ軍は7回裏、先頭の岡村俊昭が中前打で出塁、一死後丸山は四球、宮崎仁郎も内野安打で一死満塁、ここでトップに返り安井がレフトスタンドに逆転グランドスラムを叩き込んで6-5とする。

 丸山二三男は8安打2四球6三振の完投で23勝目をあげ、白木義一郎に1勝差と迫る。

 「釣り銭なし」は昭和31年3月25日に樋笠一夫が放った代打逆転サヨナラ満塁本塁打で山内以九士が名付けたものですが、安井の逆転満塁弾も「釣り銭なし」の貴重な一打であった。伏線となったのは初回の走塁ミスと5回のタイムリーエラー。安井にとって汚名挽回の起死回生の一発になったのである。

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