2022年5月4日水曜日

21年 タイガースvs巨人 14回戦

10月6日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 1 1 1 0 0 4 タ軍 52勝38敗 0.578 若林忠志 
0 0 0 0 0 1 1 0 0 2 巨人 50勝32敗2分 0.610 藤本英雄

勝利投手 若林忠志   1勝2敗 
敗戦投手 藤本英雄 14勝5敗

二塁打 (タ)宮崎、金田 (巨)千葉
本塁打 (タ)金田正泰 1号

勝利打点(タ)金田正泰 7

猛打賞 (巨)千葉茂 6


若林、戦後初勝利

 後楽園の第2試合は25,132人の大観衆が見守る中、若林忠志と藤本英雄の先発で午後3時丁度、島球審の右手が上がりプレイボール。

 タ軍は初回、一死後金田正泰が珍しくライトスタンドにホームランを打ち込んで1点を先制する。

 巨人は2回表、先頭の黒沢俊夫がストレートの四球で出塁、しかし中島治康は初球に手を出して右飛、多田文久三も初球を右飛、藤本は四球を選んで二死一二塁とするが、山田潔は投ゴロに倒れて無得点。

 タ軍は5回表、先頭の長谷川善三が四球を選んで出塁、トップに返り呉昌征の三塁線バントが内野安打、この間に長谷川が三塁を陥れる好走塁を見せて一三塁、金田の左犠飛で2-0とする。

 タ軍は6回表、一死後土井垣が中前打で出塁、宮崎剛のレフト線二塁打で一死二三塁、山口政信の三ゴロの間に三走土井垣が還って3-0とする。

 巨人は6回裏、一死後千葉が中前打で出塁、川上のライト線ヒットで一三塁、黒沢のライト線タイムリーで1-3、一走川上は三塁に走り、ライト山口からの送球の間に打者走者の黒沢は二塁に進んで一死二三塁、しかし中島は初球を打って投ゴロ、三走川上は動けず二死二三塁、多田に対して若林はくさい所を突くもストレートの四球で二死満塁、藤本は左飛に倒れて追加点はならず。

 巨人はここで一気に畳みかけたかったところ。ここが勝負の分かれ目となった。

 タ軍は7回表、先頭の長谷川が中前打で出塁すると二盗に成功、一死後金田がレフト線にタイムリー二塁打を放ち4-1と突き放す。

 巨人は7回裏、一死後呉新亨の二ゴロをセカンド宮崎が大きく弾いて呉は二塁に進み、山川の右前タイムリーで2-4とする。続く千葉の右前打で一死一二塁、タ軍ベンチはここでライトを山口から富樫淳に交代して若林に一息入れさせ、川上は左飛、黒沢が四球を選んで二死満塁、しかし中島はワンボールからの2球目を打って右飛に倒れこの回1点止まり。

 若林忠志は7安打5四球3三振で完投、戦後復帰後初勝利を飾る。

 巨人は後手後手に回ってタ軍に追い付けず。チャンスで悉く凡退した中島治康の不振が痛かった。

 積極的に打っていくこと自体は否定されるべきことではなく、むしろその姿勢が評価されるのであるが、時と場合による。若林は急遽の復帰による練習不足からコントロールがイマイチであることから、この試合に限ってはじっくりと攻めるべきであったと考えられる。中島の第1打席は黒沢がストレートの四球で歩いた直後の初球を打ち上げて右飛であった。四球の後の初球はストライクを取りに来るので狙っていくことが鉄則ではあるが、現在の若林のコントロールであればここは寧ろ見ていく場面であった。第3打席は2点差に追い上げてなお一死二三塁の場面で、ここも初球に手を出して投ゴロと反撃ムードに水を差した。中島の早打ちが若林を助けたのである。

 現在首位打者の金田正泰が今季第1号ホームランを放った。この日の金田は5打数2安打、二塁打1本、本塁打1本で、凡退した3打席は左飛、左飛、右飛であった。得意の単打と三塁打を残しただけだったので、珍しく本塁打を打ったこの日は史上初のサイクルヒットのチャンスを逃したと言える。

 巨人では千葉茂が孤軍奮闘の2試合連続猛打賞。初回のレフト線二塁打は前日から3打席連続二塁打の記録となった。

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